ガーンジー島の読書会の秘密

The Guernsey Literary and Potato Peel Pie Society 2018年

イギリスとフランスの間にあるガーンジー島。
ドイツ軍の占領下で、苦し紛れに生まれた読書会。
行動や言動を制限され、抑圧された生活の中で、人間らしく、集まり、語り、笑い合える唯一の時間。

その中で読まれた一冊の本が、戦後ロンドンでデビューした女性作家と島とを結びつける。

戦争の傷跡と復興の華やかさと、喪失の悲しみと未来への希望と。
主人公ジュリエットの、控えめだけど、人一倍強い好奇心と探究心が、島に隠された物語を紐解いていく。そこには戦争という憎しみと抑圧の世界に屈せず、愛を貫いた一人の女性の生き様が浮かび上がる。
そして島民たちの愛する者を守れなかった心の傷。
ドイツ軍への憎しみに囚われ、人間同士としての愛を許せなかった痛み。

時代が変わろうとする時、価値観や意識も大きく変わる。裕福な男性からの巨大なダイヤの指輪か、パーティーに疲れて帰った夜中に、声をあげて笑い、すぐ返事を書きたくなる一通の手紙か。
運命の人と出会い、別れる時その人が魂の片割れだと気づく。その瞬間のジュリエットの表情に心震えます。
#映画

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