「スモール・スモール・スモール・ステップ」その1
今回は、「幼稚園や学校で話せない子どものための場面緘黙支援入門」という本を読みました。
私は(自称)場面緘黙症です。正式に診断されたことはないので(自称)と付けているのですが、話さなくてはならない場面であると分かっていても、話せないときは本当に話せません。特に仕事をするうえで困っています。
この「幼稚園や学校で話せない子どものための場面緘黙支援入門」という本では、場面緘黙症の子どもが幼稚園や学校で話すことができるために、スモールステップよりも小さなステップ、筆者が「スモール・スモール・スモール・ステップ」と呼んでいる支援策をいくつか紹介しています。
そこで、その「スモール・スモール・スモール・ステップ」の考え方を踏まえながら、現在の自分が話せるために、どのようなステップが作り出せるのかについて、考えてみたいと思います。
場面緘黙の医学的診断基準
そもそも、場面緘黙とはどのような状態なのでしょうか。本書では、世界的によく用いられている二つの診断基準が引用されています。
私の場合は、主に小学生の時、場面によって話せなくなってしまうことが続いていました。
例えば、両親や兄弟とは問題なく話せるが、祖父母とはほとんど話せない、休み時間にクラスメイトとは話せるが、授業中にクラス全員の前に立つと話せない、などです。
ただ、この症状が学業や対人的コミュニケーションに支障をきたしていたかというと、判断が難しいところかなと思います。なぜなら、授業への参加度が著しく低かったわけでもないですし、クラスメイトや先生、祖父母とはある程度コミュニケーションを取ることができていたからです。
ですので、「場面緘黙症」という言葉を知らなかった当時、仮にクリニックを受診していたとしても、「あなたは場面緘黙症です。」とはっきり診断されるのではなく、「場面緘黙傾向があります。」と言われるにとどまった可能性もあると思っています。
実態把握
この本では、場面緘黙の子どもを支援する際、まず初めにその子どもの実態把握をすることが重要であると述べられています。そして、実態把握の方法として、「かんもくネット」のホームページからダウンロードできるチェックリストについて触れられています。
私は、その中から「どきどき不安きんちょう度チェックシート」を選び、「学校」を「職場」に置き換えて記入してみました。
以下の画像がそのチェックシートです。プリンターのインクの色が悪かったことと、両面印刷にしたことが原因で、多少見づらくなっていますが、大目に見ていただければと思います。
このチェックシートから分かることをまとめると、私は、人に話しかける際にかなりの不安や緊張を感じてしまうということになります。
不安や緊張を感じるあまり、職場の人に話しかけることが難しく、社会人の基本である「報告・連絡・相談」をスムーズに行うことができないのです。
今回はここまでにして、次回に続きたいと思います。