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「マフラーくまポフ」
ひゅうっと、ある日、冷たい風が吹くと、マフラーくまポフはむっくりと起き上がります。
春風が吹き始めてからずっと、天井をみながら横になっていたマフラーくまポフですが、その日を境に起き上がり、いそいそと準備をします。
自分のマフラーを丁寧に洗ってお日様に挨拶させてあげて、葉っぱがどんどん落ち始めた樹の枝にマフラーを引っ掛けて、南へ向かう鳥たちの目印をつくってあげたり、仲良しの北風と「いよいよだね!」とハイタッチしたりします。
街のお店にでかけて、店頭に並び始めたマフラーたちの様子も見に行きます。
目立たない場所にあるマフラーたちに話しかけて自信を持たせ、もっと前の方に出てみんなにアピールするよう勧めます。
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「ああ忙しい忙しい」そう呟きながら、まちにたくさんのマフラーが溢れるのを楽しみにするのです。