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なぜ『鬼滅の刃』が今、こんなに流行しているのか?! なぜ30~40代の女性に刺っているのか?! スピリチュアル・カウンセラーの視点で読み解きます!②
【エンパスの人が陥るポイント】
さて、なぜ「エンパス」はヒーローとして描きにくいのかといえば、痛みに共感しすぎて「悪」すら咎められなくなるからです。だから、善悪というコントラスト(対照)が描きにくいキャラクターなのではないかと思います。
また、実生活においても、人の感情を取り込みやすく、自分の気持ちなのか他人の気持ちなのかの区別がつきにくくなることがあります。
また、物事がとかく一緒くたになり、細分化して見られにくくなり、だからこそ「悪」を悪として咎めにくく、果ては善悪が分からなくなることも多々あります。
だからこそ「エンパス」に求められることは、まず物事を細分化して見極める力を身につけることです。
それは、「ここでは、これとこれが起きていて」「それは誰の気持ちで」「自分はどう感じたのか?」などきめ細かく細分化する練習が必要です。
(これをうちでは「セグメント化」と言います。すぐ「セグメント化してみて」と言います)
炭治郎もとにかく「見極める」修行をやっていたかと思います。
そして、物事を見極める力を養い、その中で「自分が許せないものを許さないとする力」がその後問われてくるのです。
【許せないものを許さない「強さ」を身につけるには】
物事を細分化していくと、「これは自分にとっていいけれども、これのこの部分が嫌なんだよな…」と段々、起きた事象を見極められるようになってきます。
そこから、許せない事と、だから許さなくていいんだということが分かるようになります。
しかし、分かっただけでは、許せないことを許さないとは「できない」のです。
「エンパス」の人は、前述通り優しくって、人の気持ちが入ってきてしまいます。
自分が「許さない」とした時に、人からの否定的なエネルギーを強く受け止めてしまいます。
また「許さない」としたことで波風が立ち、日常が乱れることも「エンパス」にとっては、エネルギーを消耗してしまうのです。
そんなダメージを受けてしまうなら、「許してしまう」ことで、エネルギー的ダメージを回避しようとします。
しかし、結局「許せない」ことを許してしまうので、どっちにしても「エンパス」は物事の局面で、疲弊するのです。
(許せないことを)許しても、(許せないことを)許さなくても、結局地獄なのです。
とした時、「許せないものを許さない」には、「許さないという経験値」が必要になってくるのです。
「許さない!」「許さない!」「許さない!」というエネルギーを、爆発させる練習です。
それは、人を傷つけるような、ぶった切るようなエネルギーに似ているのです。「エンパス」は、そのエネルギーが弱いのです。(優しいので)
その「許さない!」というエネルギーをどうやって爆発させる修練を積むのか?というのが、「鱗滝 左近次(うろこだき さこんじ)」さん達との修行なのではないかと思っています。
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「許せないことを許さない」ためには、気持ちが優しくって、だから心が弱い「エンパス」には「鍛錬」が必要なのです。
また、許せないことを許してしまうと、それから一体何が起こるのか…?
心優しい「エンパス」は、その悲惨さを強く想像することもできないのです。
「許さない!」ためには、ネガティブを想像し、はねのける強さが必要なのです。
それは、人生においてもそうであり、天からのお試しとは「君は、どこまでやられれば強く「NO!!」と言えるのかい?」と、その「NO!」を引き出すために、ただただ刺客のような「鬼」(ハラスメントしてくる人)を送り込んできたりましす。(物事は自分が引き寄せているという言われ方をするのは、こうしたことからです)
人生とは、やりたいことや、欲しいものだけなら、ただそれを強く願えばいいのかもしれません。
しかし、人生とは中々そうはいきません。
それと同じか、むしろそれ以上に「やりたくないこと」「欲しくないもの」「やられたら絶対嫌なこと」が、それはそれは降り注ぎます。
その時に「NO!」と強く思える気持ちを持てるのか?と、その先にある本当にたどり着きたい場所へと行くために、厳しくも優しい大人や仲間が、鍛えてくれるのだと思います。
【禰豆子のメタファー~自分の正義が他人の正義でない時に~】
人生で絶対起こってほしくないことの一つに、自分の大切なものを奪われる苦しみがあるかと思います。
しかし、自分が大切だと思っているものでも、他人にとっても同じように大切なものとは限りません。
それは、自分の正義と相手の正義が同じとは限らないのと同様で、今までの経験や常識が違えば違うほど、その正義も異なります。
そして、自分の正義と相手の正義が反する時、お互い正しいと思っているので曲げる余地がなく、それは激しくぶつかります。
とした時、自分の正義を貫く…つまり自分の大切なものを守るためには、その「信念」が問われてくるのです。
大切なものを守るには、例え他人にとがめられても「なぜ、大切なのか?」と、他人にも、そして自分にも、きちんと説明できる「明確な理由」が必要なのです。
それが「信念」です。
さて、炭治郎は家族思いの優しい少年です。その彼が、家族を鬼に喰い殺され、そして最後に残された妹「禰豆子(ねずこ)」が、何にも替え難い存在になるのは、火を見るより明らかです。
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しかし、禰豆子の傷に鬼の血が入ってしまい、今まさに「人喰い鬼」へと変貌する一歩手前となってしまいます。
ここから、いつ人を喰うかもわからない禰豆子を人間に戻すための模索と、その実力を養うために、鱗滝さん達は炭治郎を厳しく修行していきます。
しかし周りの人にとっては、いつ「人喰い鬼」に変わるかもしれない禰豆子をそばに置くより、もう殺してしまえと思うのも、それも当然なのかもしれません。
彼がいくら家族思いの優しい少年であっても、いつ「人喰い鬼」に変わるか分からない彼女を人間のそばに置くのは、物事の話が違うのです。
とした時、自分の正義が他人の正義でない時どうすればいいのか?という「自分の信念」=「禰豆子(ねずこ)」のメタファー(隠喩)なのではないかと思っています。
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「それはなぜ大切なのか?」
その信念を見つけられるまで、自分と向き合っていく必要もあります。
そしていつしか、他人にとってもその信念が「善」となれるように、「努力」することが、人の心を動かし、課された運命さえも変える力を持ち始めるのではないかと思います。
そして自分が貫きたい「信念」とは、往々にして禰豆子のように危うくって、誰にでも「善」では到底なくって、誤解ばかりされるようなものだと思います。
しかし自分にとっては、心が締め付けられるほど愛おしくって、絶対手放したくないものです。
また、禰豆子自体は確かに人喰いに転じる危うさはありますが、炭治郎よりもスーパー強く(笑)、時に彼をピンチから守ってくれます。
このように、「信念」とは「自分がこの信念を守るんだ!」とがむしゃらに頑張っていたはずが、実は自分の方が信念からずっと守られていた…ということも多々あります。
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(「こうして自分が生きてこれたのも、この信念に支えられてきたからだ…」ということですね)
「信念」とは自分をも守ってくれる、それだけでとてもパワフルなものです。
そんな「自分の信念」こそが、「禰豆子」のように「危うくって、自分を喰ってしまうかもしれない狂暴さを持っていて、しかし誰よりもパワフルにずっと自分のそばで自分を見守ってくれて、そして誰よりも自分を愛してくれている存在」なのかもしれないですね。
そして、人が強くなれるのは、禰豆子のような存在…つまり「信念」を持った時から始まるのかもしれません。
……次回へつづく
長くなってしまったので、3編に分けました。
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なぜ『鬼滅の刃』が今、こんなに流行しているのか?!
なぜ30~40代の女性に刺っているのか?!
スピリチュアル・カウンセラーの視点で読み解きます!③最終章
【自分を傷つける本当のもの】
【「本気」になるための重要なファクター】
【なぜ30代40代の女性にこそ刺さっているのか?】
是非、お楽しみに~!では次回まで、オヴォワ♪
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