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日本語教師だからこそできる!「やさしい日本語」作り方テクニック_基礎編&実践編

日本語教師の皆さん、こんにちは。
日本語教師アイディア塾塾長竹丸勇二です。
 
2月の日本語教師アイディア塾には、
2日間で延べ、129名の日本語教師がお集りくださいました。
 

地震などの自然災害が発生した時、

被災地に向けて次々と発信される生命や安全、
健康や生活に関する様々な情報を

やさしい日本語で外国人に伝えるためには、
どうしたらよいのでしょうか。 

国や自治体などから出される情報は、
一般的に次のような特徴があります。

また、こうした情報の文書は、

・読み手が、日本人であることを想定して作られている

・専門的な用語が多く、内容が複雑、情報量が多過ぎる

・必要項目が網羅され、割愛する部分がほとんどない

なども特徴です。


こうした情報を、やさにちにしてみるを、
今回は、日本語教師アイディア塾では、

を使って、初の2夜連続でやってみました。



アイディア塾の1日目は

エルロンが能登半島地震に際し、発信した

災害時「外国人につたわる日本語シート」

を例に、

「日本語教師だからこそ!の作り方ポイント」を確認しました。


今回の目次



下の左の文書は、厚生労働省のHPの文書です。
エコノミークラス症候群の予防のために

右側のものは、それを、エルロンが
「外国人につたわる日本語シート」にしたものです。
(※3枚目のシートになります。)


日本語教師の方であれば、

下の二つのシートを比べて、
何がポイントなのかに、
容易に気づかれるのではないでしょうか。
いかがでしょう・・

何のためにつたえるのかを、考えると、

日本語の理解が不十分な外国人に
「エコノミークラス症候群」を

正しく理解しもらい、
予防できるよう行動してもらうためにつたえる必要があります。


情報を見た外国人が、
次のアクションが取れるかどうか決め手であり、
その点を配慮することが必要です。


やさしい日本語のルールを使って
情報の羅列したからといって、

外国人にとって、理解されることには
限らないからです



2日目は、
1日目のポイントをもう一度確認した後、

被災地の役場から実際に出されている2つの情報を
ワークショップで協力してやさにちにしていただきました。
 

かなりのボリュームですね、笑

ワークショップでは、
皆さんも「やさにち」にするのが、
かなり「難しいー」といったご様子でした。

15分では、なかなかまとまらなかったようでしたので、

エルロンの「罹災証明書」のやさにちのサンプルを提示しました。
(※サンプルはこの後、発信予定です。)

※エルロンのサンプルをご覧になりたい方は、
私、竹丸まで、お知らせください。
たけまるゆうじFacebook
https://www.facebook.com/yuji.takemaru7.17/



ご覧になった皆さんは、「おーっ、」といった表情で、
ここで、ポイントをもう一度確認、

2つ目のタスクに入りました。


https://www.pref.ishikawa.lg.jp/saigai/documents/202401shienhougaiyou.pdf

タスク2は、
タスク1より、難易度の高いものでしたが、

各グループ皆さん、理解されたポイントを使って
僅か15分の時間で
どんどん必要な情報を抜き出し、
外国人につわりやすい、やさしい日本語でまとめられていました。

 お見事でした!



今回のアイディア塾で
私が強く感じたことですが、2つあります。

説明を受けて頭で理解できても、実際やってみるとできない、
経験されていますよね・・
これはどんな人間でも、同じです。

だから、知識は実際にアウトプットしてみる、

学習は、「できるまで、やってみる」
ことが大切だということを、改めて感じました。

知識は、「理解した」で終わらせないことが大切



ティーチャートークができる日本語教師は、
授業で使用する語彙や文法の既習・未習を把握しており、

学習者が何を理解できるかを、
瞬時に、的確に、ジャッジメントできます。

また、    


その学習者が理解できる分量を把握しているので、  

すべてをつたえようとせず、
情報を削ぎ落して提示することができます。


更に、  

提示する情報を、理解しやすい形に変えて
使いやすいように提示することができます。
  


日本語教師は、
「情報を外国人に、的確に日本語をつたえる配慮ができる」という特殊技能を持っています。


これは、 AI自動翻訳機には、決してマネのできないことです。

今回のテーマを「日本語教師だからこそ」としたのは、
そうした理由です。



私たち日本語教師の持つ高い専門性を、

やさにちを使った情報伝達や

やさにちの伝道師の分野で活かしましょう。


このアイディア塾での内容を
更に詳しくお聞になってみたい方がいらっしゃいましたら

私、竹丸までお気軽にお問い合わせください。

たけまるゆうじFacebookFacebookの
メッセンジャーよりご連絡ください。



最後までお読みくださり、ありがとうございました。



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