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【Bリーグ】2023-2024、開幕9試合を通して、1バスケファン的に正直感じてること(その2。「8つのトピック前編、河村勇輝の現在地」)。【バスケ】【エッセイ】
はじめに(前記事エントリーのリンク添付」添付を含む)。
(その1)では、プロローグ的な感じで、真意としては「京都がいま苦しんでいる暗黒時代、光はいつ射すのか」、及び、「それでも自分は京都が大好き、これは理屈ではない、好きなものは好き、なぜって携わる人間がとても素敵だから」、これを綴ったら、プロローグだけでまるまる1つになってしまった感じです。
そう、今回、「開幕9試合終了時」というタイミングで「いま感じてる8つのトピック」のテーマで綴らせて頂きますけど、「9試合を重ねると、ある程度まとまったデータに近くなってくる」、理由の大きな1つとして、これがあります。
「1バスケファンとして、いま感じてること」ですので、「わからないから、取り上げようがない」球団も、正直いくつかあります。それと、「1バスケファンの主観」全開であることを御理解頂いた上で読み進めて頂けると、とても嬉しいです。
【2023-2024、自分(愛球人)が、開幕9試合を通して、1バスケファン的にいま正直に感じてる8つのトピック。】
(1)河村勇輝、個人としては異次元。ただ気に掛かるのは「横浜BCとしてのチーム成績」、それ以上に特に「高すぎるUSG%」。現時点では、よくも悪くも「中国CBA」の1択の感が。
(2)宇都宮、A東京の2球団が軸になるのか。最終的にはどこか他球団が絡むのでは?と読むけど。
(3)三遠と京都、「スタイル構築2年目」の球団が、ひと夏を超えて一気に大きな差が。三遠の強さは「ほんもの」、CS出場は勿論、今季のBリーグの「大旋風」フラグが。
(4)Bリーグ復帰1年目、馬場雄大(長崎)は想像以上の異次元スタッツ。河村、比江島にもいえるが、「Bリーグ以上NBA未満」って、その間の壁って想像以上に結構大きいのかな。
(5)「日本人エース」になって一気に才能開花しつつある感、阿部諒(仙台)。「移籍は大正解だった」ことを早くも証明。MIP(最も成長した選手)賞の創設を強く願う!
(6)大きく差がついた「島根」と「広島」。島根はよくも悪くも「BIG3ありき」だが、CS出場は現実圏かと。一方で広島は、「正SG」「カイ・ソット」、2つの穴が想像以上に大きい。
(7)昨季、及び今秋のPSMでは「道に迷ってる感」が強かった大阪。でもフィッシャーHCには、きっと「スタイル構築の絵」があったんだ。「GMとHCが同じ方向を向けるだけで、こんなにも輝ける」好例、そして「カロイアロ」、Bリーグでも歴代有数の優良外国人だよ!
(8)「大旋風か絵に描いた餅か」、京都、現時点では後者の感が。さすがにB2降格はないと読むが、残留争いどっぷりは覚悟かと。問題の本質の打破は想像以上に時間を要しそうな感が。
では、1つ1つ、話を進めます。
(1)河村勇輝、個人としては異次元。ただ気に掛かるのは『横浜BCとしてのチーム成績』、それ以上に特に『高すぎるUSG%』。現時点では、よくも悪くも『中国CBA』の1択の感が。
「昨季のMVP論争」について。MVPが河村であることは、自分はむしろ「とても共感」が本音。でもだからこそ、中国CBAのように「インターナショナルMVP」を別途で創設を強く伝えたい想い、ビュフォード、クーリーが報われないでしょう?
「河村のMVP論争」。ほんとうは、このオフ、これに付いてずっと書きたかったのです。ですけど、タイミングがつかめず、気が付けば書くタイミングを失ってしまい、今季の開幕になってしまいました。
ですので、まず、簡単にですけど、「河村のMVP論争」についての、自分の考えを綴ることから始めます。
【「河村勇輝のMVP論争」、1バスケファンとしての自分の考え。】
(1)「MVP自体はとても納得」。これは「個人としてのパフォーマンス」もだし、「Bリーグ、日本バスケ界への注目度を一気に高めた(=集客こそ正義)」ことをも考慮すると、むしろ当然の受賞では?と。現実論として「ファンあってのスポーツ」なのだから。
(2)投票内容を見ると、特に「選手間での投票が特に多い」。これは「実際に対戦して、そのすごさを特に実感すること」及び「河村のおかげで、自分たち日本バスケ界に興味を持ってくれたことへの感謝」の2つが大きいのでは?投票システムの要改善はともかく、メディアよりもむしろ選手から特に評価されていることはとても考慮されて然るべきかと。
(3)「12月の宇都宮との2試合」、これが「河村」「横浜BC」「Bリーグ」のいずれにとっても「大きな転機(ターニングポイント)」になったこと(そして宇都宮が、この2試合をきっかけに一気におかしくなったことも含めて。完全崩壊に至らなかったことはむしろ奇跡でさえある)、個人的には「あの2試合だけをとっても、MVPに値する」。
(4)ただ「ビュフォード、クーリーこそむしろMVPにふさわしかった」の解釈も、確かに一理ある。特にクーリーは「30分換算でのEFFでリーグ1位」、これは野球で特にMLBが「WAR1位=MVP」であるように「EFF1位=MVP」という考えはあってよいと思うし(とはいえ現実論は、「数値だけでは説明し切れない、感覚的なこと」も考慮要素に入ってくると思うが)、数値以上に、近年のBリーグ自体が「クーリーにいかに対抗・攻略できるか」を中心に回っている意味でも、「クーリーがMVPでもよかったのでは?」も、自分の正直な感覚である。
ちなみにビュフォードは、「シーズンでトリプルダブル10回」はとても大偉業であると思うけど、平均出場時間が長すぎることも然りだし(平均出場時間が長すぎることは安藤誓もそうである)、「20-21にニュービルがMVPにかすりもしなかった時点でほぼノーチャンス」と思っていた。
(5A)そう、そもそも現行のMVP投票のシステム自体が欠陥であり(野球のNPBだって、「MVP投票」「ベストナイン投票」「ゴールデングラブ投票」全て分かれていますよね?)、「MVP投票」「インターナショナルMVP投票」「ベスト5投票」「オールディフェンシブチーム投票」と、4つそれぞれに分けることが「より公正である」といえるのでは?と。
いまのBリーグは「MVP投票とベスト5投票がごっちゃである(現行では、ベスト5投票の得票数1位がMVPである)」ことがおかしいし、20-21以降のBリーグのリーグレベル上昇は「優良外国人(アジア枠を含めて)が何人も入るようになってるから」が大きい。そう、中国CBAのように「MVP」と「インターナショナルMVP」を分けることがより望ましいのでは?と。
(5B)それと、バスケは「守備で魅せることも独特のスポーツ的特徴の1つ」といえる、その意味で「ベスト5」に加えて「オールディフェンシブチーム」を別途創設することが「より公正である」と強く考える。1バスケファン的には、「オールBリーグチーム(現行の「ベスト5」)、オールディフェンシブチームを、それぞれ『1stチーム』『2ndチーム』として表彰することがより望ましい」と強く思っているが。
さらに踏み込ませて頂くと、「MIP(Most Improve Player。最も成長した選手)」や「カムバック賞」がない現行システムにも強い違和感を抱く、「遅咲きの選手」とか「不振、負傷から復活を遂げた選手」は、見る人間の心を強く揺さぶる(後述で言及するが、今季の「佐々木(三遠))や「阿部(仙台)」の輝きは、それこそ称賛に値すると感じるのは自分だけだろうか?)、「MIP」「カムバック賞」の創設を併せて強く御要望の想いです!
(ちなみに実は現行でも「MIP」は存在しているが、この「MIP」は「Most Impressive Player」つまり「最も印象的な選手」の意味であり、つまり「主観による要素が大きすぎる」。ましてやバスケは年々「数値化、統計化」がより顕著になっていることに照らせば、「主観的要素が大きすぎる現行のMIP」は「実態により逆行」と強く映るけど。)
そう、「河村のMVP受賞自体は、自分はとても納得」ではあるのです。自分が「MVP投票の権利」があるならば、「河村に投票」ですので。
ですけど、「インターナショナルMVP」「オールディフェンシブチーム」「MIP(最も成長した選手)」の表彰がないのは、「フェアではないでしょう?」も、「自分がどうしても強く伝えたいこと」です。
(「中国CBA」。リーグレベル的には「アジア・環太平洋圏では(NBAは別格として)no.2のリーグ」であり、NBA経験者の有力選手が多く集うリーグである。「給与水準が他リーグに比して高く」、また「1on1を多用の傾向」で「スタッツ、USG%が跳ね上がりやすい傾向」が特徴。
この「中国CBA」、「2012-2013」から「MVP」と「インターナショナルMVP」を分けて表彰している。きっかけは恐らく「ステフォン・マーブリー(元バックス等。2010年に32歳で中国に渡ってから復活を遂げて、その後の中国CBAに有力外国人選手が多く集う影響を与えた)」であったと自分は解釈ですが。)
(「豪州NBL」。リーグレベル的には「Bリーグと同等(かつては豪州NBLがより上回っていたが、Bリーグが20-21以降に外国人枠の拡大でリールレベルが上昇して、いまは同等になった感が)」。英語圏でありアジア枠があることから、「日本人選手の海外挑戦候補先として真っ先に挙がる」[現に比江島、馬場はこの豪州NBLが挑戦先であり、21-22オフに齋藤[名古屋D]が海外挑戦の可能性が囁かれたときもこの豪州NBLが行き先といわれた]。
「給与水準はBリーグよりやや下がる」「Bリーグよりやや組織的」の傾向であり、「豪州NBLと外国人の行き来が盛ん」なことも特徴(中国CBAは、Bリーグよりリーグレベル・給与水準がより上回ることからか、そこからBリーグに行く外国人はほとんどいない)。英語圏であることからか、「長く定着する外国人が少なからずいる」。10球団と少ないが、各球団の本拠地アリーナが総じて立派で、恐らくBリーグの「アリーナ重視」の傾向を打ち出してるのは、この豪州NBLの影響の可能性が。
で、この「豪州NBL」、「オールNBLチーム(1stチーム、2ndチーム)」「MIP(最も成長した選手)」の表彰がある。1バスケファン的には、特に「オールNBLチームを2ndチームまで表彰する」ことは、特にBリーグが見習ってほしいことです。)
…と、「河村勇輝の現在地」の言及のはずが、まず「河村勇輝のMVP論争」のことで、想像以上に文字数を充てている感じですが、「現在地の考察」を綴るためにも、「MVP論争への自分の見解」は明確に綴らせて頂きたかった、の感じです。
それに、「おかしいものはおかしい」とはっきりと伝えることはとても大切である、と自分は思っていて。そう、せっかくこうして、20-21からのこの3年ほどで、
「DJ・ニュービル(20-21から。大阪→宇都宮)」
(「神」の愛称で親しまれる。いまのBリーグの大功労者かと。
日本を早々に気に入り、優良外国人が入る流れをつくった意味で。
Bリーグでは「爆発力ある得点能力&アシスト能力」が特徴ですが、もとは豪州NBLで19-20に「最優秀守備選手」です。
今オフ、大阪からの退団・移籍は正直ショックでしたが、ずっと臨んでいただろう日本人スター[比江島]と競演できて、大阪も「むしろ最適解を見出しつつある」意味で、結果的に「これでよかった」かなです。)
「ニック・ケイ(21-22から。島根。豪州代表)」
(現役の豪州代表」、しかもNBA勢を押しのけて「豪州代表の正PF」。
18-19、19-20と2回の「オールNBL1stチーム」。
実績が特筆なのに、いざBリーグ入りすると「2ndオプションを早々に受け入れて、フォアザチームに徹する姿勢」が特筆。そして日本を早々に気に入り、今季で3年目、個人的には「永久欠番にして欲しい」ほどです。)
「ジェロード・ユトフ(21-22から。三河→京都→横浜BC)」
(Gリーグ経験が長く、当初は「NBA復帰を目論んで」といわれていて、実際、1年目の三河時代は「やや浮いていた」感があったが、本人は勿論、特に家族が日本を気に入ったようで、2年目である昨季の京都では数字以上の躍動感。PFらしからぬ圧倒的なシュートレンジが最大の魅力だが、「ポイントPF」としても輝けて、良質なリムプロテクターでもある。ただ、毎年移籍を繰り返してるので、来オフは同じ球団にいて欲しいが正直な想い。)
「スコット・エサトン(21-22から。名古屋D)」
(ドイツで4年間、スペインで1年間それぞれ活躍でBリーグ入り。でもBリーグ入りすると想像以上の「誠実な人間性」と、「機動力あるストレッチ5」で瞬く間にBリーグに適応。バスケIQが高く、Bリーグ入り後は「ポイントセンター」にも開眼の感が。いわば「実績あるのに、Bリーグ入り後にさらに成長を遂げた好例」。惜しむらくは負傷癖、是非とも復帰をお待ちしております。そしていつか、名古屋Dで「43」を永久欠番にという感じになるとより素敵だなと。)
「ケリー・ブラックシアー・ジュニア(22-23から。広島)」
(イスラエル・トルコで2年間ハイパフォーマンスでBリーグ入り。昨季はビッグマンらしからぬ「機動力、シュートレンジ、バスケIQ」で広島のCS出場の原動力に。
ただ今季は、成績を落としている[特にA/TO。はっきり言って「らしくない」]。これは「研究された」のか、他の要因があるのか。それと「審判と戦ってしまいやすい」傾向がある、これは昨季の中盤あたりで克服された、と思っていたけど…。)
「マシュー・ライト(22-23から。京都。元フィリピン代表)」
(フィリピンバスケ界のスター選手。Bリーグ入り時は、現役NBA選手のクラークソンに押し出される感じで事実上代表を退いていたが、もとはフィリピン代表の中心選手であった。NBAで「犯罪契約」という言葉があるが[いまでいえば「ラッセル・ウエストブルック〈現クリッパーズ〉」がそう]、アジア枠扱いはある種[いい意味での]「犯罪契約」の感が。
「パス、3P、ステップ、守備意識」を高次元で備えており、京都では昨季正PGに収まったが、「PG/SG/SFと3ポジションに対応」な稀有さを持つ。
観ていてとても楽しく、本人以上に家族が日本を気に入ったこともとても嬉しい。昨季は開幕直後は適応に苦しんだが11月以降に本領発揮、オールスターでは「アジア枠では格の違い」を証明した。
ただ、今季は岡田との共存に苦戦中の感が。現実的には昨季のように「バイウィークを使って最適解を見出す」感じになりそうだが。ちなみに昨季も今季もそうだが、「ライトへの依存度の高さ」は「稀有な個人能力」が故であるといえるだろう。思ったより実際はTOがやや多めは御愛嬌。)
…と、6人を挙げさせて頂きましたが、こうしてBリーグに「優良外国人」が何人も来て、そしてその中でも日本を(本人は勿論、家族もというケースを含めて)とても気に入ってくれている、これってとても嬉しいことという感じで。だからこそ、強く感じるのです。
「Bリーグは今季から(中国CBAのように)『MVP』『インターナショナルMVP』の2つを表彰して欲しいです!そうすれば、昨季のMVP表彰だって
『MVP(河村)』『インターナショナルMVP(ビュフォードorクーリー)』
であったと思いますし。」
これを特に強く伝えたいんですよね。
「河村勇輝の現在地」。正直な本音は、「NBAの景色を観て欲しい」、でも現実は、むしろより確信になりつつある、「中国CBA、もうこの1択」と。そう、「日本代表でのパフォ」「ノウェルという他力次第」「Bリーグでのある数字」、この3要素を総合するとなおさら。
…という感じですけど、ここで特に綴らせて頂きたいテーマは、「河村勇輝の現在地」です。そう、「2023年1月(新春特別企画)」「2023年5月」と、これまで2回、「河村が将来海外挑戦をする場合、より現実的な到達先はどこか?」の言及をさせて頂いてきました。
で、この8月~9月、日本代表のW杯(ワールドカップ。事実上の世界選手権)が開催されて、河村は「日本代表の一発でのパリ五輪出場」の原動力の1人になりました。
正直自分は、1バスケファンとして、「世界最終予選に回る可能性がとても高い(中国代表を上回る?まずないでしょう?)」と読んでいたので、そりゃあとても嬉しかったですよ。
そう、このときの河村は「収穫」(一定程度までの相手ならば、すさまじい輝きを放てる)と「課題」(シュルーダー[ドイツ代表、現ラプターズ]、ギディー[豪州代表、現サンダー]には、正直全く勝負をさせてもらえなかった)がともに顕著に示されてました。
そう、よくも悪くも、先日のW杯1つをとって、「Bリーグ以上NBA未満」と、はっきりと示されてしまった感が正直あります。
5月1日のnote記事でも言及させて頂いてますけど、河村が「NBA到達」を叶えるならば、より現実的な目標(ターゲットライン)は、
「ホセ・アルバラード(ニューオーリンズ・ペリカンズ。183cm。ドラフト外、今季3年目)」
「ジョーダン・マクラフリン(ミネソタ・ティンバーウルブズ。180cm。今季5年目)」
「アルバラード」「マクラフリン」。2人共に、河村と同様に「低身長&スピード型PG」です。で、この2人は共に現所属球団で「第2PG」を務めています(尤もマクラフリンは、今季は第2PGの座が危うくなってますが)。
実はマクラフリンが、「昨季のNBAで最も低身長」でした。そう、マクラフリン、アルバラード共に「低身長PG」で知られていますが、それでも「180cm以上」ある訳です、それに対して河村は「公称172cm」。
NBAには「180cmの壁」があるといわれていますが、これが「河村にとって、想像以上の大きな障壁」と自分は解釈しています。
で、アルバラード、マクラフリンの2人は、ある共通の資質能力を持ちます。
「爆発的なスピード」「優れたアシスト技術」「守備意識の高さ」
3つ共に、「河村の特徴」でもあります、これは救いです。
ですけど、アルバラード、マクラフリン、いずれも「第2PG」な訳です。特にアルバラードの「スピード」「守備意識」は、2年目にして既にNBAで一定の存在感ですけど、それでも位置付けは「あくまでも第2PG」である訳です。
そう、「第2PG」、NBAではこの役割は「ロールプレイヤー」とみなされます。つまりNBA到達を叶えるには、恐らく「いままでのようにはいかない」との想像ができます。
で、ここで特に鍵になるのが「A/TO」「USG%」です。
アルバラード(A/TO[2.30]、USG%[19.65%])
マクラフリン(A/TO[4.48]、USG%[11.65%])
(いずれも昨季[22-23]のNBA成績。)
特に、マクラフリン。「NBAでno.1の低身長」で、それに「3P能力は正直優れていない」選手タイプです。だけど、NBA歴は今季で5年目、それもずっと同一チーム(ミネソタ・ティンバーウルブズ)にいる、つまりウルブズでずっと必要とされ続けている。これはなぜかというと
「圧倒的なA/TO[3超えはとても驚異的!]」「フォアザチーム」
この2つに特に優れるからです。
そう、マクラフリン、アルバラードのいずれも、USG%は「20%を下回る」感じです、PGはむしろどうしても「USG%」が高くなりやすいことを考えるとなおさら、いかに「フォアザチームの意識に優れる」かが伝わります。
で、5月1日のnote記事で、下記のことを言及させて頂きました。
「実力、運、タイミング、全てが合わさったとき」。
「日本代表としての活動、その結果及び内容」。
「横浜BCとして、どのステージまで駆け上がれるか」。
(→この3つの要素が「河村の海外挑戦の実現」のキーフレーズ?
「世界最終予選」、これに「出場できるか」及び「突破できるか」が特に大きな要素では?と自分は読んでいるが。)
「今オフ(2023年夏)の河村の海外挑戦の可能性は『まずない』。一部、ツイッター上で囁かれている国内移籍の可能性は『それ以上にない、つまり実質ゼロ』。
では、海外挑戦の可能性はいつか?といえば、『80%の可能性で、来オフ』になるのでは?と。
キーフレーズは『世界最終予選』『横浜BCでのパフォーマンス』『マーキース・ノウェル』の3つ。これによって変化し得る。」
「日本代表でのパフォ」(→「特筆であった」といえるが、「Bリーグ以上NBA未満」であることも同時に示してしまった感が)
「横浜BCでのパフォ」(→これは後述で改めて。「Bリーグでは既に異次元」であると映るが、それと共に「とても気に掛かるある数値」が)
「運とタイミング」(→はっきり述べれば、NBA入りを叶えるには、同タイプである「マーキース・ノウェル(現ラプターズ、2way契約)の今季成績」が大きな指標になる。尤もノウェルはNCAAで特筆の成績であったが、直近のサマーリーグでは「PER[10.69]」と、今後に大きな不安を残す成績に終わっているが…)
そう、もうはっきり、ここで結論を述べますが、「河村勇輝の現在地」は
「中国CBA、ほぼこの1択。海外挑戦ならば、この道以外にはない、これは『1月や5月の時点以上に、より大きな確信になりつつある』。」
これが、自分の解釈です。あとで言及させて頂きますけど、今季の河村は、個人成績では「議論の余地がないほどに秀逸」といえます、尤も1つ、「とても気に掛かる数値」がありますが。ですが、「横浜BCのチーム成績」に反映されているかといえばそうではないのが現況です(尤もこれは河村のせいとは思わない。そしてこうなってる要因は、ほぼはっきりしている、これをフロント側が認識・適切な対応ができるかがむしろ不安感です)。
で、海外挑戦として考え得る道を、「現時点で」という意味で整理しておきます。
(1)Bリーグ(既に個人成績では「無双状態」)
(国内では「基本、ずっと横浜BC」と考えてよい。熱愛報道でこれはより決定的になったといえるだろう。)
(2)NBA(あるとすれば「第2PGとして」だが、現況はほぼゼロ)
(あとで改めて説明するが、「USG%」「身長」「ノウェル」この3要素から「ゼロにほぼ等しい」が現況と自分は解釈している。言い換えれば「門前払い」だと。)
(3)Gリーグ(ない。「薄給でもよい」ならば話は別だが。唯一あり得るとすれば「イグナイト入団」だが)
(「野球でいう3A挑戦」と考えると、よりわかりやすい。独身ならば話は別かもだが、熱愛報道を考えると「ほぼゼロ」といってよいかと。いわゆる「2way契約」が叶えば、話は別かもだが。)
(4)欧州リーグ(外国人枠が緩く、サッカーでも日本人にオープンなドイツがワンチャンあり得るかなだが、それでも恐らくほぼゼロでは)
(「USG%」「身長」「食べ物」「言語」等、ハードルがいろいろと大きすぎる。それとポジションは異なるが、あのニック・ケイでさえ「わずか1年でスペインを去った」、これは無視できない。)
(5)豪州NBL(19-20まででならば充分にあり得る道であったが、いまはBリーグとリーグレベルが同等で、しかも給与は恐らく減額になる。能力的には恐らくかなりの高スタッツを見込めるし、英語圏なこともプラスだが、現実的には「あまり可能性はない」感が)
(英語圏という意味では可能性はあるし、豪州NBL球団側からすれば、特に「マーケティング面でのメリット」を見出せるならば手を挙げる可能性は充分にあるだろう。ただ、純粋なコート上の面からすれば、「わざわざBリーグから出て」という意味でのメリットをあまり見出せないと映るが。「子どもの教育」という面でならば確かにメリットかもだが、まだ熱愛報道の段階ですよね?と。
あり得るとすれば、「豪州NBLの方が、中国CBAよりも視聴機会を見込める」ことかなだが、これはあくまでも「観る側のメリット」であり、「選手側のメリット」とは必ずしも言えない。)
(6)中国CBA(はっきり述べれば、「リーグレベル」「給与水準」「同じアジア圏」「1on1を多用」「高いUSG%が許容」「低身長PGの実績」、これらを考慮すれば「ここ以外に道があるか?」といえるほど、メリットが揃っている。しかもサッカーとは違い、バスケでは中東リーグは盛んとは言えない意味でも、なおさら「中国CBA」のほぼ1択でしょう?と。)
(海外に挑戦するならば、このオフ、つまり「2024年夏」のほぼ1択といえる。要は問題は、「どうしても海外挑戦で、新たなる刺激が欲しいか」の問題といえる。というのも、「2026年秋に開始の新B1(いわゆる「B.革新」)」が始動する際は、恐らく「新B1は中国CBAとほぼ同等」を想定であろうからだ。
客観的に考えれば、「Bリーグでは個人ではほぼ限界に近いところまできている」といえる異次元スタッツである[なお現況のチーム成績。「優勝、ファイナル進出に導くまでは国内で」というのも、自分はこれはこれでより賢明な道であると思っている]。そう考えると、「中国CBAでどれほど勝負できるかを試して、それを新B1始動時に日本帰還で経験を還元する」は、よりプラスであると映っている。
ただしネックは、確かに給与水準は一気に跳ね上がると想像だし、恐らく出場機会も心配ない、そして恐らく通用できる[というか中国CBAでも「アシスト王争いとかもむしろ充分にあり得る」、何故ならば特にビッグマンの質はむしろ中国CBAがより上回るので、むしろ河村に向いているから]が、はっきり述べれば「生活文化に適応できるか」。独特の生活文化と伺うので、それに合うのかは「やってみないとわからない」、ましてや熱愛報道が出た訳で、つまり「河村自身は適応できても、相手[嫁さん]が適応できるのか」を含めて。)
そう、先に結論から述べた、つまり「河村勇輝の現在地」=「海外挑戦するならば『中国CBAの1択』」が、自分の正直な解釈です。そう考えるのはなぜかを、ここでは特に、「河村の今季の個人のパフォーマンス」と「横浜BCの今季の現況」の2つの観点から、綴らせて頂きます。
それと、熱愛報道云々に、いま少し言及させて頂きましたけど、自分は、この熱愛報道をしたフライデーさんに、「ありがとう」が正直な想いです。
なぜって、選手の移籍問題を考える際に、「家族」「夫人・婚約者」の意向・素顔は、少なからず影響を与えることが、いままでの積み上げからわかってきてますので。例えば野球でだと、丸佳浩(広島→巨人)、浅村栄斗(埼玉西武→東北楽天)のFA移籍は、夫人(浅村だと婚約者)の意向が影響していたといわれてますし、益田直也(千葉ロッテ)の残留は、夫人が「あなたの人生だから」の後押しがあっての残留といわれていますし(そして益田は結果的に残留は正解だったことは、その後の成績・内容が示してますし)。
で、バスケでも、あとで言及させて頂きますが、馬場のB1復帰先が長崎なことは、正直とても驚きでした(夫人が現役の女優であることに照らせば、自分は「ほぼゼロに等しい」と思っていましたから)。
で、河村の熱愛相手、「高校時代の同級生」、とても素敵だよ、とより応援したくなります。でもその一方で、今回の熱愛報道、相手は事実上の「地下アイドル」とのこと。これも「無視できない情報」と読んでます。
勿論、今後の移籍先において、シンプルに「志を共に追う」であれば、とても素敵だと思います、例えばサッカーの宇佐美貴史(現G大阪。2回の海外挑戦の経験がある。ちなみに宇佐美の夫人はいわゆる「幼なじみ」に近い)がそうであったように(宇佐美の場合は、「あなたの人生だから」と後押ししたパターン)。ですけど、それでもさすがに「Gリーグはない」と思うんですよね、あの薄給ではと。
そう、「熱愛報道」がなくても「中国CBA」という結論は変わらないのですけど、熱愛報道、それも相手が事実上の地下アイドルということで、「給与水準」をも考慮すると、なおさら「中国CBAだよね」と。尤も「中国CBA」という結論は、シンプルに「河村のプレースタイル」、特に「とても気に掛かるある数値」が大きいのですけど。
ちなみに、横浜BCは、いわば「広義の在京球団」です。今回の熱愛報道は、ああ、そりゃあ横浜BC残留だよね、故郷に近い西日本の球団に移籍する「より合理的な理由」を見出しづらいよね、と自分は感じるのです。
…という訳で、ここでは特に、「河村の今季の個人のパフォーマンス」と「横浜BCの今季の現況」の2つの観点から、綴らせて頂きます。
いまの河村の「最大のキーフレーズ」=「USG%」、言い換えれば「ボールホグ」。意図的なボールホグではない、これは試合を観ていれば伝わるはず、でも一方で「相手守備の罠」と「スコットという大誤算」が「ボールホグにバフを掛けている」。
【河村勇輝、今季及び昨季の成績(RSのみ。CSは含まない)】
(「A」は「アシスト」。文字数の都合です。)
昨季(22.63EFF、28分15秒、19.5得点、8.5A、2.70A/TO、55.4TS%)
今季(21.77EFF、27分52秒、24.1得点、5.7A、1.89A/TO、54.0TS%)
【10得点-10A-20EFF】 昨季(13/52試合)、今季(1/9試合)
【20得点-8A-20EFF】 昨季(15/52試合)、今季(3/9試合)
【30得点-20EFF】 昨季(6/52試合)、今季(3/9試合)
【FG試投数15以上】 昨季(29/52試合)、今季(9/9試合)
【FG試投数20以上】 昨季(13/52試合)、今季(4/9試合)
【FG試投数(30分換算)】 昨季(16.70)、今季(21.05)
【USG%】 昨季(33.59%)、今季(44.14%)
【Bリーグ、主要なPGの「USG%」。】
河村(横浜BC) 昨季(33.59%)→今季(44.14%)
富樫(千葉J) 昨季(25.75%)→今季(31.71%)
齋藤(名古屋D) 昨季(23.38%)→今季(26.42%)
安藤誓(島根) 昨季(21.06%)→今季(28.40%)
ベンドラメ(SR渋谷) 昨季(21.21%)→今季(20.01%)
テーブス(A東京) 昨季(24.95%)→今季(22.25%)
藤井(川崎) 昨季(23.87%)→今季(24.96%)
寺嶋(広島) 昨季(20.29%)→今季(18.91%)
岸本(琉球) 昨季(19.10%)→今季(19.14%)
並里(群馬) 昨季(23.40%)→今季(23.84%)
鈴木達(大阪) 昨季(13.78%)→今季(15.10%)
佐々木(三遠) 昨季(22.33%)→今季(17.57%)
「とても気に掛かるある数値」、これは「USG%」のことです。
「USG%」、これをわかりやすく説明すると「攻撃依存率」「ボール占有率」です。
リンク添付のYouTube動画で、「ボールホグ」の動画(ボール独占系ハンドラー)をさせて頂いてます。ここに挙げられているのは、
「アレン・アイバーソン」(元シクサーズ等)
「ステフォン・マーブリー」(元バックス等。後年は中国CBA)
この2人です。加えて「ルカ・ドンチッチ」(マーベリックス。スロベニア代表)、「ジェームズ・ハーデン」(シクサーズ→クリッパーズ)、「ラッセル・ウエストブルック」(クリッパーズ)、「トレイ・ヤング」(ホークス)の4人も、「ボールホグ」としてよく挙がってます。
挙げた現役NBA・元NBAの6人に共通するのは、いわゆる「スコアリング型PG」です。確かに「スコアリング型PG」は、「ボールを持ってこそより活きる+得点・アシスト能力を高次元で兼備する」ことから、特に「USG%が跳ね上がりやすい」、それ故に「ボールホグ」と呼ばれやすいです。
とはいえ、ではBリーグだって、齋藤(名古屋D)、藤井(川崎)は、いわゆる「スコアリング型PG」ですし、ベンドラメ(SR渋谷)も(その本質は守備意識の高さと自分は思ってますが)「スコアリング型PG」といえますし、安藤誓(島根)も、「3Pシューター的なPG」(尤も昨季はどちらかといえばSGであったが)という独特のスタイルを確立しましたが、要は「スコアリング型PG」です。
ですけど、「齋藤、藤井、ベンドラメ、安藤誓」に比しても、河村の「USG%」は、やはりとても突出しています。
そう、昨季の「33.59%」、これも正直高い数値です。というのも、
「USG%の目安」→「30%以上=ボール独占傾向」
といわれてます。つまり昨季だって高い。でも今季の河村の「USG%」、「44.14%」。よくも悪くも、「あまりにも高い数値」です。
そう、少なくとも数値だけを見れば、「河村=ボールホグ」という烙印を押されても反論できない数値です。
いまリンク添付させて頂いたのは、「NBAを除く各国リーグでの『USG%』の数値ランキング」です。そう、このリンク添付時点での河村、USG%が跳ね上がりやすい傾向のリーグである中国CBA組を差し置いて、「『USG%』が世界各国リーグを通して『全体1位』」です。
よくも悪くも、「現役no.1のボールホグ(NBA組を除いての)=河村」という烙印を押されてるも同義と、数字が雄弁に示してる訳です。
アレン・アイバーソン(00-01、ファイナル出場時)→「35.63%」
ステフォン・マーブリー(02-03、キャリアハイ時)→「27.64%」
ルカ・ドンチッチ(22-23、キャリアハイ時)→「37.80%」
ジェームズ・ハーデン(17-18、ファイナル出場時)→「36.11%」
ウエストブルック(16-17、シーズントリプルダブル)→「41.66%」
トレイ・ヤング(21-22、キャリアハイ時)→「34.37%」
昨季あたりから、河村は「アイバーソンのよう」といわれますけど、「アイバーソン」「ウエストブルック」、確かに「言い得て妙」です。
で、ここで改めて、「ボールホグの動画」、リンク添付をさせて頂きます。
「全盛期にはリーグトップクラスのスコアリングガードとして活躍し、影響力という点では、あのジョーダンにも匹敵するといわれるほどの人気を誇ったアイバーソン。ただ一方で、当時から彼のプレースタイルには批判的な意見も少なからずありました。
ドライブを得意とするアイバーソンは、その分ボールを保有する時間が長く、さらにFG試投数が多い上に確率も40%台前半と低めだったので、『自己中心的な乱発スコアラー』とみなされることもあったのです。
実際、NBAには『1人の選手にどれほどオフェンスの負担が偏っているかを示す【USG%】という指標』があるのですが、シクサーズ時代のアイバーソンは、ほとんどのシーズンで『リーグのトップ3(のUSG%)』を記録しています。
このような事実から、「アイバーソンは独りよがりで低確率のシュートを打ちまくる悪い選手だった」というネガティブな印象を持つ人は、現代においても一定数います。
確かに、数字という客観的なデータがある以上、こうした意見が出てくるのも仕方がないことでしょう。
しかし個人的には、シクサーズ時代に限定すると、アイバーソンに対してそういう批判をするのは少し間違っていると思います。
当時のシクサーズには、「ジョーダンにとってのピッペン」や「シャックにとってのコービー」のように、2番手としてアイバーソンのオフェンスの負担を軽減できる選手はいませんでした。
勿論シクサーズのフロントは、そういう選手の獲得に動いてはいましたがうまくいかず、彼らは代わりにアイバーソンの周りに守備が得意な選手ばかりを集めたのです。
『ディフェンスのスペシャリストたちで失点を抑え、攻撃はアイバーソンの個人技にお任せ』、それが当時のシクサーズがチームとして選んだ戦い方でした。しかもその戦術で、彼らはファイナル進出という結果も出しています。
だからこそ、『ただ単にアイバーソンがシュートを乱発していた』というのは、少し的外れな意見だと思うのです。むしろチームのオフェンスの責任を一身に背負い、どれだけミスショットをしてもアタックすることをやめなかったアイバーソンのハートの強さは尊敬に値します。
出場時間のスタッツを見ても、アイバーソンはシクサーズ時代、ほぼ毎年40分以上プレーしており、そのことからもどれだけ彼がチームの勝利のために命を燃やして戦い続けたかがわかるでしょう。
世界中のファンがアイバーソンのプレーに心を揺さぶられたのも、FG成功率という数値では決して測れない、『バスケットボールへの情熱』や『勝利への執着』を彼のパフォーマンスから感じ取ったからだと思います。」
(https://www.youtube.com/watch?v=_sTgcoDKagc)
(YouTube動画「【NBA】ボール独占系ハンドラーの悲惨な末路…」、[1:48~4:15]より引用・抜粋[全体では「12分24秒」]。)
そう、「シクサーズ時代のアイバーソン」や「サンダー時代後半、ウィザーズ時代のウエストブルック」と、「直近2年(特に今季)の河村」は、まさしくとても重なって映る、と自分は思っているのです。それは
「バスケットボールへの情熱」「勝利への執念」
という意味で。「チームを勝利に導くために」と言い換えられるでしょう。
(上が「昨季(22-23)」、下が「今季(23-24)」の「Bリーグ」の「USG%」のスタッツ。昨季の河村は「3位(40試合以上だと2位、日本人1位)」、今季の河村は「ダントツの1位」です。
また、昨季は「30%以上が13人、33%以上が4人[40試合以上だと実質2人]」、今季は「30%以上が9人、33%以上が3人」と、「欧州・豪州NBLほどではないけど、中国CBAよりは組織的なバスケの傾向」であることが読み取れます。)
(上が「昨季(22-23)」、下が「今季(23-24)」の「豪州NBL」の「USG%」のスタッツ。
昨季は「30%以上が1人」、今季は「30%以上が2人」と、「Bリーグより組織的な傾向」であることが明確に読み取れます。
ちなみにBリーグよりも豪州NBLの方が、「スタメンの5人、6thマン」はより明確な傾向が強いです。で、外国人選手はポジション的には満遍なく散らばりで、出場時間も基本は20分以上は確保されてます。ですので河村も、もし豪州NBLが行き先の場合は「出場機会は楽観してよいのでは」と。)
(「昨季(22-23)」の「中国CBA」の「USG%」のスタッツ。今季は開幕してまだ4試合と少ないので載せていません。
昨季は「30%以上が36人、40%以上が4人」います。他リーグに比して明確に「USG%が跳ね上がりやすい」、これは「1on1をより多用する」「スターシステムの傾向がより強い」からとのことです。
「180cm未満の低身長PGが一定数いる」ことも中国CBAの特徴であり、「ビッグマンがBリーグに定着しやすい」と似たような感じです。
以前にも説明しましたが、「kay felder」、今季も中国CBAにいる[いずれ帰化もあり得る?]、NBA経験者の低身長PGですが、この「kay felder」、あるいは「darius adams」「trae golden」と、河村の「より現実的なロールモデル」が何人もいることも、自分が河村のより現実的な行き先を「中国CBA」とする大きな理由の1つです。)
リンク添付を拝読して頂ければ伝わるように、「USG%」は
「豪州NBL≦Bリーグ≦中国CBA」
と、傾向が明確に出ています。
(「Kay felder」。「28歳、今季で中国5年目、NBAで56試合」。
「175cmの低身長PG」だが、中国では直近2年で「20得点-8アシスト」到達を叶えるなど、リーグを代表するスター選手です。選手タイプは異なりますが、日本でいう「ニュービル」「ビュフォード」のような立ち位置。
そして自分が「河村のより現実的なロールモデル」と繰り返し述べてる選手でもあります。)
(「Trae Golden」。「32歳、中国CBAで4年目、NBA経験ゼロ」。30歳手前で「最も輝ける場所に出会えた」意味で、Bリーグでいう「ビュフォード」に相通じます。アシスト能力が最大の特徴ですが、中国2年目の21-22では、20試合の参考数値ながらも「平均44得点、FG試投数31.9本」という異次元スタッツ。ただしそれ故なのか、「USG%」は毎年「30%を大きく超える」、いわゆる「ボールホグ」タイプともいえます。)
(「Darius adams」、「34歳、中国CBAで7年目、NBA経験ゼロ」。ブルガリアとの二重国籍。18-19にインターナショナルMVP。
185cmとあまり高くはないですが、中国CBAでは「平均得点30点超え」を4回記録です。ただそれ故なのか、中国CBAではずっと「FG試投数が20以上、USG%が35%以上」と、清々しいほどの「The・1stオプション型」です。)
そう、Adamsは河村とは選手タイプが異なる感じがありますが、Felder、Goldenは「中国CBAが、最も輝ける場所であった」とはっきりと言えます。特にFelderとは「アシスト数、スティール数の多さ」「爆発的なスピード」「低身長PG」という意味で、共通要素が多い、だから自分は「Felderならば、河村が最も到達できる領域といえる」というのです。
フェルダーのUSG%(28.30→26.30→25.71→34.47→31.67)
河村のUSG%(23.29→33.59→44.14)
河村の今季のUSG%は確かにとても高いですが、「昨季のUSG%」と「フェルダーの平均したUSG%」は近いです。
そう、言い換えれば「それほどにボールを持たせてもらえてる、信頼してもらえてる」ともいえます。だから、「海外挑戦するならば、中国CBAが最も現実的な道」と自分は強く考えるのです。それに「どの球団にも有力選手がほぼ散らばっていること」、「PGが3rdオプション以内にはまず入っていること」(外国人扱いならばなおさら)も理由の1つです。
…と、そのような感じですけど、そう、いまの時点で想像以上に文字数を費やしてますけど、「純粋な選手タイプとして」「日本代表でのパフォ」「運とタイミング」を総合すると、
「海外挑戦するならば、タイミングは『来オフ(パリ五輪終了後)のほぼ1択』であるが、行き先は『中国CBAのほぼ1択』である。」
(『運とタイミング』次第では、『NBA』の道は理論上はゼロではないが、河村と同タイプであるマーキース・ノウェルの今季のパフォ次第、つまり結局は「他力」。しかもノウェルは[現行は2way契約だが]直近のサマーリーグ、プレシーズンで「ほぼノーインパクト」に終わっており、現況では「河村のNBAへの扉は閉ざされてるも同義」と考えざるを得ない。)
と述べてきました。そう、「海外挑戦」云々であれば、「中国CBA」のほぼ1択な訳ですが、「先のこと」以上に、やはり「いまのこと」、つまり「横浜BCでのパフォ」を、より掘り下げたい訳です。
1バスケファンとして、スコットは好きな1人です、守備は健在といえる、でも現実の結果は、答えは既に出ている悲しさ。できるだけ早急に緊急補強をしないと、「河村」「横浜BC」の将来に取り返しのつかないマイナスのリスクと強く伝えたいが。
(上が「昨季(22-23)」、下が「今季(23-24)」の、「横浜BCの各選手のEFF等の各種スタッツ」。目に見えてわかるかなだが、
「河村に次いで計算できる日本人選手が第2PGの森井」であること、
「第3外国人(昨季だとアウダ、今季だとスコット)の30分換算EFFが酷い」ことが、それぞれ恐らく伝わるかなです。)
【河村勇輝、今季及び昨季の成績(RSのみ。CSは含まない)】
(「A」は「アシスト」。文字数の都合です。)
昨季(22.63EFF、28分15秒、19.5得点、8.5A、2.70A/TO、55.4TS%)
今季(21.77EFF、27分52秒、24.1得点、5.7A、1.89A/TO、54.0TS%)
【10得点-10A-20EFF】 昨季(13/52試合)、今季(1/9試合)
【20得点-8A-20EFF】 昨季(15/52試合)、今季(3/9試合)
【30得点-20EFF】 昨季(6/52試合)、今季(3/9試合)
【FG試投数15以上】 昨季(29/52試合)、今季(9/9試合)
【FG試投数20以上】 昨季(13/52試合)、今季(4/9試合)
【FG試投数(30分換算)】 昨季(16.70)、今季(21.05)
【USG%】 昨季(33.59%)、今季(44.14%)
今季の横浜BCの試合を実際に(配信越しでもよいので)観たことがあるならば伝わるかなですが、横浜BCの「志向するバスケスタイル」自体はとても明確で(シンプルに「走るバスケ」「速いバスケ」「トランジションのバスケ」)、「観ていてとても楽しい」ですし、これは河村がいないとき、つまり「森井(時折オリバー)が組み立てるとき」でも「共有意識はとても伝わる」のですけど、数値で残酷に示されてるように、結果が出ていません。
実は今季、自分は「全体展望」の時点で、横浜BCは「宇都宮と今季のBリーグ自体の2強を形成する」と読んでいました。理由は「志向するバスケスタイルが明確であり&共有意識がとても伝わり、補強も(個人的にはやや異論はあるが)方向性の的確さは伝わってくるから」でした。この解釈に後悔は全くありません。
ですが、今季の開幕2試合、「京都vs横浜BC」を2試合共に生観戦させて頂きましたけど、第1戦(81-67)は2Q中盤からはほぼ一方的な「横浜BCペース」でしたけど、第2戦(77-75)は、勝利こそしたけど2Q中盤までの楽勝ムードから激しく追い上げられて「どうにか逃げ切った」試合内容でした。
確かに、河村は「1人で違いを生み出せていた」感じですし、「ユトフ、オリバーもさすがの存在感」でした。ただ、「気に掛かることがない訳ではなかった」んですよね、当時は「京都がそこは研究して、うまく守備をした結果」と思っていたのですが。
で、この「気に掛かることがない訳ではなかった」は、開幕4試合目の群馬戦あたりから「一過性ではないかもしれない、やばいんじゃないの?」になり(当時は精神を少しやられていた時期でしたが、「群馬vs横浜BC」は2試合共に配信で観戦させて頂いてました)、そしていま、これは申し訳ないですけど「確信」の感じになっています。資金的事情などを含めて、こればかりは「相手があること」になりますので、「なんともいえない要素」はありますが、自分が横浜BCのフロント(特に強化・編成部門)の立場ならば、いますぐに、遅くとも11月下旬には「いま抱えている問題への対応(=緊急補強)」を決着させる、へと動きます。
それは何か?はっきり述べます。「正直、1バスケファンとしては、認めたくはない」と明確に伝えた上で、です。
「ジョシュ・スコットは、できるだけ早くに『別れを告げる』を決断した方がいい。そう、
『(1)マックス・ヒサタケ(いまは茨城だが、そう遠くないうちに契約解除の噂がある。資質能力&性格的には横浜BCのバスケにドンピシャ)』、
『(2)イヴァン・ブバ(富山。いまは負傷離脱でIL入りだが、資質能力的に横浜BCのバスケに合うは昨季で証明済み。スコットとの「期限付き移籍での交換」を持ちかければ、御互いにとって「win-winと強く考える」が』、
『(3)その他(いわゆる【FA選手】の補強、ただしこの場合、現実的な道はとても限られる、いまだと【Dewan Hernandez(NBA経験者、昨季は中国CBAとプエルトリコでプレー)】が補強ターゲットだが、横浜BCの【爆速バスケ】【リアル倍速視聴バスケ】に合うかは未知数の感が。中国CBAでも一定のパフォーマンスであったので、能力は確かだが…』
考え得る道は上述の3つ。理想は(2)、より現実は(1)で、(3)はあくまでも最終手段のイメージだが、『優勝、少なくともCS出場』を本気で叶えたいならば、スコットとの別れは早いほどよい、が現況。」
そう、繰り返しになりますが、「1バスケファンとしては、『横浜BCはスコットと別れた方がいい』は、『本音はとても嫌だ』」です。
ですけど、実際の試合内容・現れてる数値の両面で、「これ以上スコットを引っ張るのは、御互いのためにならない」、そう、「三遠・川崎が想像以上に走っている現況」に照らせば、「もう猶予はない」からと。
それがどういうことか。掘り下げていきます。
【昨季(22-23)、「30分換算でのEFF」】
河村(22.63)
ジャクソン(24.69)、オリバー(20.25)、アウダ(17.59)
「河村+3外国人」=「85.16」
【今季(23-24)、「30分換算でのEFF」】
河村(21.77)
ユトフ(17.13)、オリバー(18.20)、スコット(8.46)
「河村+3外国人」=「65.56」
実は、昨季の第3外国人であった「アウダ(現青森)」。
昨季の横浜BCの弱点の1つと結構いわれていましたし、自分もそう感じていましたけど、最終的な成績は、実はそこまで悪い訳ではなかったです。
ですけど、アウダはなぜ「横浜BCに合っていない」といわれたのかというと、理由は2つで、第1は「ジャクソンと同様に『ゴール下専用機』であり、『3Pができないビッグマンは1人のみ』というBリーグの傾向の障壁になってしまった」こと、要は「プレースタイルの不一致」。第2は「加齢による、体力的な限界(昨季の時点で33歳)」、実際「走れなくなってきている」場面が、目立つようになっていました。実際、昨季のアウダの平均出場時間は「17分13秒」ですが、これは試合を観ていると「まあ妥当」です。
とはいえ、「CS出場、その先のファイナル進出」を本気で狙える意味では合わなかった、というだけで、という意味合いが強い感じでした。
で、今季の3外国人(オリバーは昨季から。ちなみにオリバーは昨季終了時に「1年でも長く横浜BCでプレーしたい。自分にとっては第2の故郷だ」の趣旨のことを述べています)、実はいずれも「30分換算でのEFF」は数値を落としています。ですけど、ユトフ、オリバーは「いずれは収束していく」、いわば「誤差の範囲内」といえる数値ではありますし、試合を実際に見ていれば、「持っている能力値通りは発揮できている」と伝わるのでは?の感じです。
特にオリバーは、昨季終盤から「オプション的な偽PG」がうまくアクセントになっています。いわば「ポイントPF」として機能できてますし、今季は「3Pの試投率、成功率がより上昇傾向」です。ユトフも、数値に現れにくい麺を含めて守備面を含めた奮闘が際立ちますし、この2人は「全く心配の必要はない」といえます。
そう、問題は、先程も述べたように「スコット」です。
「30分換算でのEFF(8.46)」。
これ、「第3外国人」どころか「帰化枠」の許容ラインをも下回ってます。
(「第3外国人」で「15点」、「帰化枠」で「10点」が許容ラインの目安、と自分は解釈してます。)
あとで改めて説明させて頂きますけど、実はスコットは、直近2年のEFFはいずれも「20点超え」でした。そう、1年でのこれほどの激しい落ち込みは、自分の記憶にないです。そしてこれは、本人を含めて、全く想像していなかったでしょう。
ですので、「スコットの補強を決断した判断そのものを責めるのは、全く違う、結果論的に失敗したに過ぎない」ことは、まず明確に伝えさせて頂きます。
では、そもそも論として、「今オフ、なぜスコットを補強したのか?」です。考えられる理由を、下記に示します。
【今オフ、横浜BCは、なぜスコットを補強したのか?の考えられる理由。】
(1)昨季はやや数字を落としたが、もともとは「クーリー(琉球)と双璧」といわれるほど、「Bリーグ自体の象徴的選手」であった。現に「Bリーグのビッグマン(特に典型的センター)」の評価基準は「クーリー、スコットに比してどうか」といわれていたほど。
それに昨季に数字をやや落としたのは、宇都宮が「半崩壊状態」なことの影響が大きく、スコットの動きの質自体が落ちていた訳ではない。優勝の原動力の1人になった「21-22と同等のパフォーマンス」はむしろ充分に現実的との判断があったのでは?
(2)琉球、宇都宮といずれも有力球団でプレーし続けてきた、いわゆる「勝者のメンタリティー」を持つ。現にこの「勝者のメンタリティー」は「いまの横浜BCに最も欲しかった要素」であり、その意味でもスコットの補強は理に適っていたはず。
(3)21-22から、急速に日本語を話す頻度が増えてきた、つまり「将来の帰化志望」の可能性が恐らく高い。その意味で、短期的な「勝者のメンタリティー、絶対的な正センター」に加えて、中長期的な「将来の帰化枠」の意図も恐らく大きかったのでは?(というか、そうでなければ、河村と圧倒的な相性を示してきたジャクソンからわざわざ入れ替える合理的理由はない)
(4)宇都宮時代に比江島と「スーパーデュオ」の経験がある、その意味で河村との化学反応は「組ませればうまくいく可能性が(理論上は)高い」との判断から。(ちなみにあるインタビューで、スコットは「河村といつか一緒にプレーしたいと思っていた」という趣旨のコメントをしている)
(5)優勝を目指すならば、例えば中国CBA、豪州NBLからの補強も一案だろうけど、「Bリーグ経験者」ならば「お互いにどのような特徴を持つ選手であるか」をわかっている、その意味で「連携のスピードにより期待できる」との判断が恐らくあった?(加えて「Bリーグ経験者」ならば「考えられる必要年俸」が読めることも大きかった?)
そう、自分自身、1バスケファンとして、
「ジャクソンの放出は正直とても驚いたけど、補強がスコットならば、むしろアップグレードといえるんじゃない?まあ正直、例えば『ソン・メイカー(元豪州代表。NBA経験者。昨季から中国CBA)』を獲れるならば、ソン・メイカーを見たかったのが本音だけど。」
が、自分の解釈でした。確かに結果は「大失敗」です、でも当時の判断は
「間違っていたとは全く思わない、蓋を開けてみれば合わなかった、というだけのこと」
が、自分の解釈です。
実際、特に宇都宮時代を知っているバスケファンならば、
「ジャクソンも勿論ナイスガイだけど、スコットだって同等以上のナイスガイだよ。」
と認識する人間は少なからずいる、と思ってます。
で、スコットの直近2年の、「30分換算でのEFF」。
「21-22(25.80)、22-23(20.95)」。
確かに、昨季は数値を少し落としています。ですけど、それでも「20点超え」、「Bリーグを代表するビッグマン」ではあるのです。それにスコットのより真骨頂は「リムプロテクターとして」であり、それについては「いや、いつも通りやん」の感じでしたし。
ですが、今季のスコット。何よりも顕著なのが、
「10得点以上」→「0試合」
「FG試投数10以上」→「0試合」
「FT試投数(30分換算)」→「昨季4.40本→今季2.08本」
そう、試合を実際に観ていると、守備面での衰えは、全く感じません(いわば「いつも通り」)。ですけど、攻撃面では、衰えているかまでははっきりとはわからないですが、「河村と合っていない」及び「研究されている」ことは、正直はっきりと感じます。
というのも、河村が得意とするプレーの1つが「ビッグマン、特に典型的センターとの合わせ、ハイロープレイ」です。で、スコットの宇都宮時代の代名詞的プレーは「ハイロープレイ」でした(宇都宮戦のバスケットLIVEでの、実況の篠田和之さんの「ハイロー」「ハイロープレイ」、まさしくそれです)。
ですが、京都との2試合、群馬との2試合。スコットがボールをもらう位置は、ハイポスト、侵入できてミドルポスト。つまりスコットが得意とする「ハイロープレイ」ができていない訳です。
「ハイロープレイ」がなぜできていないのかは、まだはっきりとはわかりません。1つには、相手守備陣に「あらかじめパスコースを寸断されている」があるかなではありますが。
で、スコットはいわゆる「古典型ビッグマン」、その中でも特に「ラジコン型ビッグマン」です。いわば「独力で得点チャンスを創出できるタイプではない」訳です。ですので「あらかじめパスコースを寸断されると、お手上げ」の感じは正直あります。
ですけど、スコットはもともと、ジャクソンほどではないかもにせよ、「リムラン」は得意プレーの1つでした。あるいは「アリウープ」もレパートリーの1つです。ですけど今季、少なくとも京都戦、群馬戦を見る限り、この「リムラン」「アリウープ」がほぼ全くなかった(少なくとも京都戦でのアリウープはゼロだったはず)。これは正直、無視できないことです。
で、「最もましであった」28日の広島との第1戦で、
「13EFF、9得点(FG3/7)、29分26秒」
です。これで「最もまし」、それでも「スコットらしい」といえる「20EFF」に遠く届いていません。
で、翌日の第2戦では
「3EFF、2得点(FG1/3)、25分11秒」
です。この試合では「チームリズム時代が終始よくなかった」、これを割り引いても、酷い数字です。
で、結果、開幕9試合(うち欠場1試合)で、
「30分換算でのEFF(8.46)、PER(RealGM版、7.46)」
です。繰り返し述べます、自分もスコットは好きな1人ですので、正直認めたくないです、でも現実論として
「貴重な外国人選手枠を1つ、完全にどぶに捨てているも同義である。それどころか、帰化選手枠にさえ値していない。
例えば、21-22の終盤~22-23の序盤の、衰えを隠せてないエドワーズや、21-22の序盤にまともに起用されていないニカに比しても、これらより酷い。」
そう、「数値」「内容」の両面で、はっきりと出てしまっています。
結果、河村の最大の特徴の1つである「ビッグマンとの合わせ、ハイロープレイ、タッチダウンパス」が封じられている。
今季、河村は「FG試投数が(16.70→21.05)と、なんと4本以上も上昇」ですけど、これは勿論、河村の個人能力の向上も大きいのですが、2~3本程度は、
「ビッグマンとの連携プレイができないので、チームの勝利のために自分がよりFG試投数を増やさざるを得ない。」
(もともと河村自身が、それこそアイバーソンのように、「チームの勝利のために自分の魂を燃やす選手タイプ」であることに考慮は必要だが。)
これは大きいのでは?と正直感じてます。
河村のプレー内容への影響もですし、横浜BCのチームとしてのプレー内容にも、もろに直結してしまっています。
横浜BCといえば「攻撃回数をより多く、のバスケ」。「爆速バスケ」であるのは、
「個の力でより劣るから、その分攻撃回数を増やして、FG試投数を増やせば、得点可能性、(その延長線上で)勝利可能性がより高まる」
という考え方からでしょう。で、結果はどうかというと
(←今季の横浜BCの選手成績。「EFF」にカーソルを合わせてます。)
攻撃回数(昨季[74.7、1位]→今季[71.4、17位])
FG試投数(昨季[68.6、1位]→今季[67.0、7位])
A/TO(昨季[1.98、2位]→今季[1.62、7位])
そう、横浜BCの「絶対的な生命線」である、「攻撃回数」「FG試投数」がいずれも、「目に見える減少傾向」になってしまっています。そう、自分たちの「生命線」というか「前提条件」が根底から崩れているので、これでは勝利可能性はおのずと下がってしまいます。
それに、「A/TO」も明らかに減少しています(加えてアシスト数自体も)。「A/TO」が悪化している、つまりいい攻撃ができていない訳ですから、「攻撃回数」「FG試投数」の減少は、その意味でも当然といえますし、アシスト数が減少しているということは、それだけ「1on1、アイソレーション」に依存する傾向が強くなっていることが伺えます。
さらに述べると、これは(その3)での言及になりますが、昨季の横浜BCの姿を、いま三遠にされてしまっている(それ故に、横浜BCと三遠のチーム成績が完全に逆転している)ことが、ここから明確に読み取れます。
で、そう、今季の河村は、それこそ「バスケIQ」「判断スピード」「純粋なスピード」のいずれもより向上していると映ってますけど(「倍速視聴」って、「長田麻衣さん、あなたが流行らせようとした言葉でしょう?」と真顔で思ってましたけど、横浜BCのバスケって、いい意味で「リアル倍速視聴バスケ」で、それこそ「自分が理想とするバスケ」に近いんですよね!)、「チームの勝利のために、たとえシュート乱発といわれようとも、自分がエース(名実共に1stオプション)なのだから、自分が決めにいく」、この結果、よりFG試投数が増える、それ故に「得点が上昇、一方でアシストが減少」になっていると映るんですよね。
(河村がこうして「名実共に1stオプション」であることは、1バスケファンとして最高に嬉しい。というのも、比江島だって宇都宮のエースだけど、FG試投数を見れば必ずしも1stオプションとは限らずで、それこそロシター退団後は1stオプションと位置付けられてきて、クラッチタイムでは1stオプションなのだけど、全体ではむしろスコットが1stオプション扱いであったので。)
そう、確かに今季の河村は、数値だけで見れば「清々しいほどのボールホグ」です。それこそ、「シクサーズ時代のアイバーソン」、「サンダー時代、ウィザーズ時代のウエストブルック」を連想させます。
ですけど、実際に試合を観ていればより伝わるかなですけど、昨季も今季も、河村は好き好んで「ボールホグ化」している訳ではない、
「結果として、チームを勝利に導くために、泣く泣く『ボールホグ化』しているにすぎない、だから単純な『ボールホグ』ではない!
ただ一方で、相手守備陣に『ある程度、河村に得点を決められることは仕方がない、横浜BCがチームとして乗ってしまうのは、河村がアシストを量産する、つまりシナジーが生まれる場合だと。そう、河村からのパスコースを封じたりで、河村をある種孤立させて、河村を【事実上のボールホグ、河村個人軍】と化させて、【得点を量産されたら仕方がない、他選手の得点を最小限にすればよいだけのこと、というマニュアル化】をされなければよいけど…』の傾向が既に散見されつつあることは、留意が必要な感だが。」
(←「坂本個人軍」のリンク添付。)
これに留意の必要があると思うんですよね。
そう、「パリ五輪以降」の意味でいえば、「ボールホグ化するほど、河村ができる選択肢は『中国CBA』『横浜BC残留』のほぼ2択になる」(尤も今季にノウェルがNBAで結果を出せなければ、河村のNBA入りの扉はそもそも開かれないと自分は思っていますが)、でも「いま」という意味でいえば、
「河村の『ボールホグ化』が悪いとは全く思わないし、そもそも『結果的なボールホグ化』にすぎない。
でもいずれにせよ、この11月中に、それも1日でも早く、いわゆる『リムランできるビッグマンの緊急補強』はマストである、これは河村のため以上に、横浜BCが今季、悲願の優勝(あるいはファイナル進出)の景色を叶えるために!」
これが、自分の現時点での正直な考えです。なぜって、答えが残酷なほどに明確に出てしまっているから。そして、いま問題点が明らかになっているならば、いわば「治療はより早い方が望ましいに決まってる」訳だから。
そう、結局、バスケットボールの恐ろしさでもありますが、「選手のパフォーマンス、技術レベル」が「数値」として明確に示される(DF型のように「数値に現れづらい例外タイプ」もいますが)。特にEFFは、野球のWARとは異なり、根拠が明確ではない補正が入らないですし、しかもBリーグの場合は「『チームEFF』と『現実の勝敗、スコア』は、ほぼ相関関係がある」ことがわかってきています。
「8.46」、この数値では、自分だってスコットは好きな1人だから認めたくないのが本音ですが(「嘘だといってよ!」が本音です)、悔しいけど「代替を確保でき次第、即刻で放出」、この1択と考えざるを得ません。
Johnny O’Bryant signed with the Ibaraki Robots, according to a source in Japan.
— Emiliano Carchia (@Carchia) October 30, 2023
で、この記事を執筆している最中に、茨城が、「NBAで142試合出場、昨季は中国CBAでプレー」の「ジョニー・オブライアント3世」と契約した、というニュースが入ってきました(正式発表ではないですが、「シャラニア記者」という信頼できる情報源ですので、まず確定でしょう)。
選手タイプとしては、いわゆる「ストレッチ4.5」。昨季の中国CBAでの成績が額面通りならば、「とても期待できる、Bリーグに合いそう」と考えてよいです。
で、そうなると、誰かが茨城を去る、ということになります。
ブラント(元豪州代表)の可能性もゼロではないですけど、起用法から考えると、「90%の可能性で、ヒサタケだろう」と思ってます。
そう、つまり「ヒサタケ、移籍市場に出る」を意味します。
あとで京都の箇所で述べますが、京都ファンの立場的には、
「ヒサタケが移籍市場に出ることが確定し次第、デイヴィスを即刻放出して、ヒサタケを獲って欲しい!ヒサタケならば『将来の帰化枠』『走るバスケにドンピシャは存分に証明済み』『会場・チームの雰囲気が一気によくなる』『第3外国人ならば計算できる』と、メリットがいくつもある!」
が、正直な想いです。
ですけど、横浜BCの視点でいえば、
「ヒサタケ」→(「いますぐ欲しい」「将来の帰化枠」「走るバスケ◎」「リムラン◎」「守備意識◎」「雰囲気上昇◎」「なお第3外国人」)
「ブバ」→(「負傷で12月半ば?」「富山との交渉のハードル」「正センター」「走るバスケ◎」「リムラン◎」「頼れるno.2オプション」「なお負傷癖」)
いま、横浜BCに与えられた選択肢は、実質的に「ヒサタケ(茨城。FA濃厚)」「ブバ(富山。現在IL)」の2択です。「爆速バスケ」という志向するバスケスタイルを考慮だとなおさら、この2択でしょう。勿論、仮にブバが欲しいとなれば、富山は激しく抵抗は容易に想像ですけど。
【ヒサタケ、ブバ、それぞれの「30分換算でのEFF」】
ヒサタケ(昨季[22.22、B2]→今季[15.25])
ブバ(昨季[22.14]→今季[25.44])
【ヒサタケ、ブバ、それぞれの「メリット、デメリット」】
《ヒサタケ》
◎「将来の帰化枠」。1外国人としては「第3外国人」の域を出ないが、「将来の帰化枠」と考えれば大きなメリットが。
◎「25歳と若い」。粗削りな面があるが向上心が旺盛。「底抜けに明るい」キャラクターもとても魅力で、21-22の三遠時代は早坂咲輝MGとのイチャイチャがささやかな名物だった。
◎資質能力、人間性(ナイスガイさ)を総合すると、まさしく「ジャクソンの下位互換」。「できることの幅は狭い」が、「できることの質は数値以上」。特に「リムランできる」「スティール・ブロックの意識が高い」は「横浜BCの爆速バスケにドンピシャ」では。
◎「1日1ダンク」。ダンク、スティール、ブロックと「観ていて楽しい」ので、観ている歴が浅いファンでも一気に虜になり得る。
◎Cとしてはややアンダーサイズだが、「リムプロテクター」の資質を持つ。「OR意識の高さ」も特筆で、今季のB1では30分換算で「5.85」。
◎3P能力は「レパートリーの1つ」程度に考えた方がよいが、ミドルレンジができるので、「ハイロープレイができない」はないかと。「USG%」が三遠時代、今季と「19%台」であり、完全な「ラジコン型」「古典型」だが、裏を返せば「フォアザチーム」といえるかと。
△(先述のように)よくも悪くも「第3外国人の域を出ない」ので、「正センターと考えてはいけない」。6thマン的に出場して、「起爆剤的に20分程度奮闘する」意味での起用法がより望ましい。
△今季は75%と大きく改善傾向だが、もとはFTが苦手(三遠では42%、青森では55%)。そのため「ハック戦術の餌食のリスク」が。
△ボールスキルはあまり高くなく、A/TOはよくない。よくも悪くも「ラジコン型」「使われる型」と割り切ることがより望ましい。
《ブバ》
◎攻撃能力、特に得点能力が高く、昨季の滋賀、今季の富山では1stオプションの位置付け。そのため入団実現ならば「2ndオプションとして、河村、ユトフと強力BIG3結成」に期待できる。
◎試投数は多くないが、3Pができて、動きが柔らかい。いわば「ストレッチ5」として振る舞えるので、河村の特徴の1つであるリングアタックがより活きるかと。
◎昨季の滋賀、今季の富山と、「走るバスケへの適性」は存分に証明済みで、「リムラン」はむしろ特徴の1つ。故に「横浜BCの爆速バスケへの適応」は早い段階でできるのでは。
◎スピードとパワーを併せ持つので、「クーリー、サイズ、フォトゥ、ニック・ケイ、ダジンスキー」といった、恐らく「CSで勝負し得るビッグマンとのパワー対決」は同等以上でできる。
◎FTは昨季こそ低かったが、欧州時代や今季は70%前後で推移で、ビッグマンとしては水準程度。そのためバスカン奪取時もある程度の期待はできるかと。
◎「先生」「師匠」の愛称で呼ばれてるように、わかりやすいナイスガイではないかもだけど、親しみやすい人間性を持つ。
◎「ORへの意識の高さ」が特徴の1つで、「30分換算」で「昨季3.43、今季4.59」。「ハイロープレイ」「アリウープ」への期待感も◎。
◎クロアチア人、つまり「旧ユーゴ系」。同じ旧ユーゴ系であるジャレティッチACの存在はむしろプラスになり得るかと(ジャレティッチACはモンテネグロ人)。
△最大の不安感は、「富山との交渉をまとめ上げられるか?」。理想は「期限付き移籍同士での、スコットとの事実上のトレード」、つまり昨季に滋賀と西宮で「ハミルトン⇔ジョーンズのトレード」のイメージだが、富山側は「ブバはB1残留の切り札」の位置付けと想像する。交渉をまとめ上げられれば、「優勝へのこれ以上ないベストの1手」といえるが。
△昨季の「30分換算でのEFF」が「22.14」で、「CSレベルの球団への移籍」の節もあったのに、富山入団の決着はむしろ遅い段階であった、この理由は恐らく「負傷癖の多さ」。実際、昨季は「26試合で稼働率が50%未満」で、今季も「負傷離脱でIL入り」。仮に交渉をまとめられても「初起用が恐らく12月半ば、試合を重ねながら徐々に連携を深める」になる。健康体ならば「とても強力なBIG3結成」だが、「負傷癖リスク」の賭けでもある。
△スピードとパワーを兼備だが、「スティール、ブロックへの意識は高くない」。また「A/TOはむしろ不得手」なことも留意が必要。
△「USG%」が「昨季32.45%、今季30.54%」と高い。これは所属球団が「日本人選手の質がより劣るから」という事情の考慮が必要とは思うが、「2ndオプションに適応できるかは、やってみないとわからない」やや不安な指標ともいえる(尤も「先生」と呼ばれるように聡明さを併せ持つので、2ndオプションは割と早く適応できるのでは?と考えるが)。
およそのイメージは、上述の感じです。要はイメージ的には
「ベストはブバ、次善はヒサタケ。スコットは衰えというよりは、横浜BCの爆速バスケに合っていない要素がむしろ大きいと思うので、ブバとの交換トレードの模索の方が、スコットのためにもむしろよりプラスといえるのでは?」
が、現時点での自分の考えです。尤もこの場合、水面下で交渉を進めつつ、「交渉を11月末までにまとめて(まとめられればスコットも富山側で早期に連携を進められるメリットがあるはず)、そこからブバの『ILからの復帰』までは起用法を工夫しながらのある種の我慢」のイメージになります。その間は
「C(ユトフ32分、モリス8分。ユトフがファウルトラブルにならないように、特に2Qまではうまくコントロールする)」
「PF(オリバー30分、西野10分。西野は「PFもできる3.5番」が本来の存在意義であるので、これはうまく回せるはず。状況次第ではサイズに目を瞑ってのオリバーのC起用もあり得るかと)」
のイメージになります。
…いずれにせよ、結局は「どうなるか、みてみよう」になりますし、いま、こうして「スコットにはできるだけ早く見切りをつけて、リムランできるセンターの緊急補強が早急に必要」と綴っているのは、正直とても心が痛みます。でも現実を認識して、打てる手を打たないと、より酷いことになる(つまり「横浜BCがCS出場をも逃す」)ことを意味しますので、これは避けて欲しいから、ということで綴っている感じです。
それに、1バスケファンとしては、河村には「優勝を目指せる景色」、そしてその先の「ファイナル、優勝の景色」を叶えて欲しいですので。
…と、この時点で、既にかなりの文字数です。ですので、(その3)で、「8つのトピックの後編、つまり(2)~(8)」を一気に言及させて頂きます。
【バスケットボール#34B】【エッセイ#23B】
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