【水】の授業(6月の窓から)
6月の探求コーナーで取り上げた【水】のテーマについてまとめてみます。
1、空気の中に水がある⁈
〜見えぬけれどもあるんだよ〜
金子みすゞ「星とたんぽぽ」より
「見えぬけれどもあるんだよ
見えぬものでもあるんだよ」
空気中にある水の存在を、簡単な実験でわかり、
次のステップにつなげる。
〈コップと氷水を使った実験〉
①乾いたコップに水を注ぐと、コップの表面は乾いたまま。
②コップの水に氷を足すと、とコップの表面が濡れてくる。
〈実験の意味〉
・氷水がコップを冷やす→コップが周りの空気を冷やす→空気の中に隠れていた水のつぶつぶが冷える。
・空気の中には目に見えない小さな水のツブツブが散らばっている。「水蒸気」。
・水蒸気は冷えるとツブツブがくっついて大きな水の塊になる。コップについた「水滴」。
〈乾湿計で空気中の水の存在を知る〉
・空気中の水分量が多いと「湿っている」水分量が少ないと「乾燥している」。
・「湿度が高い」「湿度が低い」とも言う。
・乾湿計の測り方を知り、毎回塾に来るたびに記録する。
〈コップの表面が濡れることについて〉
・そういうものだから(疑問にも思わない)
・氷水がしみ出てきた
・コップの中の水が空気中を移動した
などの意見が聞かれた。
〈今日の授業のポイント〉
◎空気中に水のつぶつぶが散らばっている!
◎そのツブツブの名前は水蒸気!
◎水蒸気は冷えると集まって大きな水の粒になる!
2、地球をぐるぐるまわる水
〜水の大冒険〜
雨水が海に流れ、海水が水蒸気になり、水蒸気が雲になり、雲から雨が降る。自然の中の水の流れを絵に描かせる。
〈水の循環⭐︎絵描き歌♪〉
①♪お山に雨が降りました、あとからあとから降ってきて、ちょろちょろ小川ができました。
②♪小川は大きな川となり、山を流れて陸を流れ、とうとう海に着きました。
③♪さんさん太陽降り注ぎ、水のつぶつぶ散らばって、お空へ昇っていきました。
④♪高いお空で冷やされて、つぶつぶ雲となりまして、お山に雨が降りました。
(曲:♪あめふりくまのこ)
〈絵の①〜④で水が変身している〉
①雲の正体は、水や氷のつぶの集まり。雨粒は雲のつぶが大きく成長したもの。
②川の水は、私たちが普段使っている水。使った水はきれいにしてまた川に戻る。
③太陽の熱のおかげで、地上の水ら水蒸気に変化して空に昇っていける。
④今度は水蒸気が冷えるおかげで雲に変化し、地上に雨を降らせることができる。
〈今日の授業のポイント〉
◎水は姿を変えて地球をぐるぐる回っている!
◎地球の水は増えもしないし、減りもしない!
3、生活で使った水はどうなる?
〜もしも下水道がなかったら〜
すぐ近くの中川水処理センターの存在と果たす役目を知る。
〈普段使っている水に疑問をもたせる〉
・水道の水はどこから来てどこへ行くのか?
・使った水はどうやってきれいになってるのか?
・もし下水道がなかったら?
〈説明〉
・中川水処理センターの展示パネルを見せる。
・下水道がない地域は、使った水を川にそのまま戻すことになる。
・水洗トイレが普及する前の生活。
〈今日の授業のポイント〉
◎水道から水が出るのは当たり前じゃない!
◎下水道を身近に感じよう!
4、水で電気がつくれる?!
〜回せ、回せ、コイルを回せ〜
豆電球を電池を使わずに光らせる方法は?電気がどうやって作られるのか、簡単に仕組みを理解する。
〈豆電球の実験〉
①豆電球の2本の導線の端を乾電池につなげると豆電球が光る。
②防災用の手回しライトを見せる。ハンドルを回す中のコイルが回る。
③コイルを水の力で回す方法を考える。
〈説明〉
・オランダの水車、子供用のおもちゃの水車を示す。
・水車の羽が回るとコイルが回る。
・水を上から落とすには?高い山から水を落とす⇨ダム⇨水力発電。
〈今日の授業のポイント〉
◎水は動いたときにパワーを持つ!
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
授業を終えて
理科の内容をカバーする試みでしだが、低学年の子ほど、興味が高い傾向がありました。
「水蒸気」「蒸発」などの言葉を喜んで使おうとしていました。
高学年の子も、実験やお絵描きではとてもリラックスして楽しそうでした。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※