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教室の裏側~失敗こそが私の先生~

初任者時代の苦い経験

 私は初任者として勤務する前に、2年間講師を経験しました。最初はフルタイムで、その後は時短の非常勤講師として半年間働きました。最初に配属されたのは、隣の市にある小学校でした。秋の時期で、私は2年生のクラスで担任補助として入らせていただきました。

先生たちの温かいサポート

 その学校は小さな学校で、2学期に全校生徒が1クラスずつしかないような規模でした。周りの先生方はほとんど年配で、若い先生がいなかったため、私にとても優しく接してくれました。何をしても褒めてくれて、「今日も来てくれてありがとう、助かるよ」という感じで迎えてくれました。このように温かくサポートしてもらえたので、初めての職場でも安心して過ごすことができました。

 ただ、その時期は「お手伝い感覚」で学校に行っていたところがあり、あまり真剣に学ぼうとはしていませんでした。本を読むこともなく、どこか自分はできると思い込んでいた部分がありました。そのせいで、半年間あまり成長できなかったのではないかと振り返っています。

担任を任され、調子に乗った私

 非常勤の講師を経て、教育委員会から次の学校に配属されることになりました。前の学校での勤務評価が良かったこともあり、次は担任を任されるだろうと言われました。ところが、配属された学校の校長先生は非常に厳しく、そして優れた方でした。その私が6年生の担任を任されることになったのです。

 私自身は、当時まだ24、5歳で、経験も少なく調子に乗っていた部分がありました。6年生の担任を引き受けたものの、生活指導や細かいことに気を配ることができず、日常の小さなことにまで注意を払う重要性を理解していませんでした。

初めての担任での失敗

 最初の大きな失敗は、テストの点数を記録せずにそのまま返してしまったことです。評価をしなければならないのに、テストの点数を控えることもせず、周りに確認もせず、自分の判断で進めてしまいました。このような「確認」を怠ることが、当時の私の最大の問題点でした。組織では「ほうれんそう」(報告・連絡・相談)が重要と言われますが、その前に確認が何より大事だということを、この経験から痛感しました。

 次は、運動会の打ち上げで教室でジュースを飲んでいたところ、ものすごく怒られたこともありました。他にも、2組だけタイムカプセルを作ろうと勝手に企画して、他のクラスの子供たちから不満の声が上がるなど、自由すぎる行動が多く、周りの先生方には大変迷惑をかけてしまいました。

反省と学び

 特に同じ6年生を担当していた50代のベテラン先生方には、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。今思い返しても、もし私が今の立場で同じような若い教師と組むことになったら、絶対に一緒に仕事をしたくないと思うほどです。

 その学校では、研究発表会が年に3回あり、他の先生方が授業を見に来ることがありました。授業の進め方がわからなかった私のために、教頭先生や校長先生が直接授業をしてくださり、そこから学んだことを今でも実践しています。その時に習った書写や国語の授業の進め方は、今も私の教員としての基盤となっています。

裏側から見たもの

 初任者として担任を任された頃の私は、過信と未熟さから多くの失敗をしてしまいました。しかし、その失敗から多くのことを学びました。確認を怠らないこと、組織でのコミュニケーションの重要性、そして先輩方からの教えを素直に受け入れる姿勢が大切であることを、今後も忘れずに教員として成長していきたいと思っています。


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