5 Hierophant 教皇

教皇は学びをマスターしていく人生の教師です。

芥子の実は、知識や教養を表しています。
四つ足で歩くゾウは、一度に全部の足を浮かすことはできません。
地に足を付けてしっかりと土台を築いています。
大きな耳は人の話を聞くことにあります。

習慣、伝統、宗教、儀式。
教訓、試練、経験、法則。

教皇は学びの法則を示します。人生のすべての経験が学びのチャンスです。どんな試練も必ず人生の肥やしとなり、美しい花を咲かせます。5と言う数字は人間（頭、２本の腕、２本の脚という５点）を表します。悩み失望し、苦しむ事は、人間に生まれた以上、避ける事はできません。転び、一時的に自信を失っても、次第に状況を受け入れ、感謝さえできるまでに成長します。

課題を自ら与えることで困難を克服していこうと試みます。否定する思考は後退して一歩前進するための大きな原動力となります。

教皇は、特に教えようとしなくても、自然に指導的な立場に立たされます。失敗を実際に経験した人しか語れない言葉が、生徒たちに知恵と勇気を与えるのです。未熟な教皇は、伝統に縛られ、頑固で融通が利きません。意味のない儀式を繰り返すだけで独創性に欠けます。

教皇は人間の基盤を哲学的に表現しています。カードに描かれたブッダ像のように、数々のヒビや割れ目、日照りによる干ばつや荒廃、あなたを陥れるものや、無気力感、大きな負担などに悩まされ続けてきたことでしょう。あなたはブッダの姿をした教皇です。

サンアンドレアの断層線の下で学ぶ子どもの姿が象徴されているような過ちや責任を新たな命の種へと変化させましょう。皺が刻まれた皮膚のように、古来からの知恵は存在します。
自分の未熟な点を克服するために、人類の知恵をうまく使いましょう。
あなたがこれまでの人生から得た知恵を周りの人々に分け与えてあげましょう。あなたもまた教師なのです。
周りの人が人生の旅で苦しい試練の最中にいるときに、手を差し伸べてあげましょう。

あなたが学んだ足跡をきちんと知恵の種として残しておくことが学びの始まりの一歩です。
それを遠くまで運んでいく力にしていきましょう。

体験することがすべての学びの経典です。
子どもの頃に戻ったような気持ちで原点に立ち返ってみましょう。