日本経済を分析するためのノート(4)
野口氏は、2022年頃から巨大なIT企業群GAFAの業績が悪化しだしたことについて、それは行き過ぎの調整にすぎず、「これら企業の収益力はいまだに非常に高い」として、世界は「工場や店舗のような物的資本にたよらない」「データ資本主義」へと進んでいると主張しています。
ここではこの野口氏の主張について考えるために、GAFAの収益の構造について考察してみましょう。
グーグルとメタ(フェイスブック)の収益源は広告収入です。グーグルが収益の80%以上、メタがほぼ100%が広告収入といわれています。
アップルはiPhonなどのデバイス販売による収益が全体の8割以上です。
アマゾンは売上高は電子商取引(EC)が主力ですが、利益を中心的にあげているのはクラウドサービスです。
このように巨大IT企業群GAFAといっても展開している事業はそれぞれ異なります。
次に、これらの事業について掘り下げて考えてみましょう。