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日本経済をどうみるか

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noteに書いた「日本経済を分析するためのノート」をまとめました。 日本経済の分析のための基本的なことを書いたものです。 いまの日本経済をみる際の基準になると思います。 どれも短…
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#経済学

日本経済を分析するためのノート(1)

野口悠紀雄氏の『プア・ジャパン』という本を読みました。 野口氏は早くからアベノミクスについて、マネタリーベースを増やしてもマネーサプライが増えていないことを指摘して──つまり日銀券を大量に市場に出しても流通しなかったということ──アベノミクスが失敗であったことを明らかにしてきた方です。 しかしこの野口氏であっても、今後の日本経済の活性化のためには労働生産性の高いIT産業を興隆させればよいと、あの竹中平蔵氏と似たようなことしか言うことができていません。このことにはいささかがっか

日本経済を分析するためのノート(2)

「日本経済の活性化のためには労働生産性の高いIT産業を興隆させればよい」といったたぐいの議論を検討するために、まず経済学でいう労働生産性という概念についてみておくことにします。 この労働生産性とは付加価値の労働生産性ということです。言い換えれば1時間の労働でどれだけの物を作ったりサービスを提供できるかということ(これを以下、便宜的に「普通の意味での労働生産性」と言うことにします)ではない、ということです。 大雑把に言って、売上額から原材料費を引いた残りが付加価値です。これをそ