嘘の武勇伝031
2020年7月4日(土曜日)
仕事は休みなので少年と一緒に札駅へ
ロボヒグマの出没地点を確認し、過去の僕とロボヒグマとの戦闘の様子を少年の記憶の範囲で教えて貰うなどする。
いかに少年が賢いとしても、人の記憶なんてアヤフヤなものだし、同じ相手と同じ状況で戦っても同じ展開になるという保証はないので、あくまで参考程度にとどめておく、僕はもとから空手の試合などでも予め相手を分析したりルールに合わせた戦略を立てたりはしないタイプなので···あくまで試合は実戦に備える為の稽古の一つ、実戦に下準備などあり得ないって持論があるのと、単純にリアルタイムでの自分の判断力に自信があるから
ただ“下準備”という行為自体は好きなので、遠足のピークはオヤツを買ってる時だし、旅行のピークは計画を立ててる時だと思うし、
なので雰囲気だけ下準備を楽しみます。
ロボヒグマの手にかかれば僕のドグラマグラの骨も簡単に潰されるらしいので、相手の攻撃は絶対に“受け止め”ない、常に“避ける”か“受け流す”かの二択
眼球長押し以外はどんな攻撃も無意味、眼球長押しは押しはじめて3秒程してから「残り10秒のカウントダウン」がはじまるのでトータルで13秒は押さないといけない
覚えておくのはその辺の事だけで大丈夫だろう
Amazonの荷物の受け取りは午前中に済ませており、既に身体に装着してある。
何を買ったかというと
防刃手袋、アラミドだかケブラーだかなんか凄い糸で作られた軍手で、上腕、前腕、掌の範囲をカバーするヤツ、これを二重に重ねて履く
以上!
それ以外の装備はもともと自宅にあるもので済ます。
自転車用のヘルメットと首回りにバスタオルを巻いて、あとはスエット上下を三枚重ねで着用、クッションを詰めたリュックを背負って背中をガード、膝にはスパーリング用のサポーター、靴はAmazonのメイドインチャイナノーブランドのブーツ、
防御力よりは動きやすさに重きを置いた装備です。
これまでの対ヒグマ戦はドグラマグラの骨と、アトランティス文明の秘宝“アトランティスニベア”のお陰で「多少食らっても平気」という部分があり、少なからず心にゆとりを与えてくれていたが、今回のロボヒグマは「一発でも食らったら死ぬ」の世界なので、15の時にドグラマグラと戦ったあの時以来の緊張感があるんです。
で、その日の夜。
もしかしたら「最後の晩餐」になるかも知れないので、何を食べようか凄い悩む、あれも食べたいし、これも捨てがたいし、でも食べ過ぎると明日に響くし、明日のコンディションの為に栄養を取らないといけないし···
結局、ジンギスカンを食べる。
じん じん じんぎすかーん!
えーたにゃ おーたにゃ にままにゃ いままにゃ
続く。