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大津兄貴という男
最近のマリノスには「兄貴」と呼ばれる存在がいた。
決してベテランの年齢では無いけど経験豊富で、なおかつ皆の手本となるようなプロ意識を持ち合わせた最高の人間。
それが大津祐樹だった。
大好きな選手だ。
サッカー選手と言うのは基本「素晴らしいプレー」に魅力されて好きになるか、カッコ良い見た目で好きになるものだと思っていた。
けど、俺が大津祐樹という選手を好きになった理由はそのどちらでも無かった。
彼は泥臭いからこそカッコ良い選手なんだ。
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大津は3年間マリノスにいたわけだが、その中で彼のプレーが最も印象に残ってる試合は2019年のH.松本山雅戦だ。
そもそも大津祐樹はマリノスにおいて「主力」であった期間は短い。優勝した2019シーズンは23試合出場したが、そのうち先発した試合は3試合だけだった。
この松本山雅戦も中盤の人材が警告や怪我などで不足し誰もが「大津スタメンか?」と思っていた中でボスが選んだのは「山田康太をスタメンにする」ことだった。
決して山田康太のプレーも悪くなったが、後半20分に選手交代となり俺らの大津兄貴がピッチに入った。
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上の写真を見て欲しい。
この試合、彼は30分ほどしかピッチに立っていない。しかし彼のユニフォームは既に泥々になっている事が分かると思う。
主観も入っていたが、この試合で誰よりもユニフォームを汚していたのは大津祐樹だった。
決勝点となったゴールも、大津祐樹が相手DFから必死にボールを守りながら なんとかエジガルに繋いだのが得点につながったものだ。
あの時の松本山雅戦は閉塞感漂ったゲームだったが、それをぶち壊したのは泥々になりながらもチームのために体を張る大津祐樹だったことは 誰が見ても明らかだったと思う。
あのゴールがなければ2019のマリノス優勝は無かったかもしれない。それくらいの価値があのゴール、あのシーンにはあった。
大津祐樹はチームのために誰よりも前に出て声を出すしおちゃらける。そして時には厳しいことも言うし、誰よりも泥をかぶる。こんなカッコ良い選手、他には知らない。
いつしか若手の選手が「大津さんとかの年齢の人たちが前向きに練習に取り組んでるんだから、僕達がやらない訳にいかないです」と言っていた。
手本となるつもりは本人には無いかもしれないが自然と後輩が見本にしてしまう。
それがどれだけチームに良い影響をもたらしていた事か。
マリノスに新加入選手がやって来て、大津の序列が下がった中でも精力的にチームのために動いてくれたのには頭が上がらない。
どこまで好きにさせる気なんだ、あなたは。
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それでも、まだまだ大津祐樹は最前線でプレーするべきだと思うし、それがたとえマリノスじゃなくても俺は黙って応援することしかできない。悔しいけどサッカーは巡り合わせなんだから。
それでも、こんなに大好きにさせてもらえる選手に出会えたことに感謝します。
大津兄貴。頑張って来て下さい。また気が向いたらマリノスにも遊びに来てください。
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