JV-1000とその頃の自分の話
大学生になった俺は、ヴィジュアル系バンドのサポートでキーボードを弾いたり、B'zのコピーバンドに参加して打ち込みをしたり、シンガーソングライターの女の子のバックバンドに参加したり、演歌業界にコネがある自称モデルの女の子に楽曲提供をする話に友達と一緒に参加したりしていた。そして大学生になって夏休みまでの間に、割と早い段階で手に入れたのがRoland JV-1000だった。
色々な都合上、軽くて持ち運べるシンセサイザーが必要だったのと、76鍵ないとピアノアレンジされた楽曲の中に弾けないものがあったのと、EOS B500の音色に物足りなくなったからだった。ただ、弾く時以外の諸作業はEOS B500とMIDIケーブルでつないで、EOS B500のシーケンサーでJV-1000を鳴らしていたので、最後までJV-1000に慣れることは無かった。
JV-1000は素晴らしかった。最大発音数がEOS B500と比較して段違いに多く、両手を使ったピアノパートも余裕で再生出来た。ただ、シーケンサー部分はEOS B500を使っていたのでフルパフォーマンス出来たかというとそうではない。
特にピアノの音が綺麗で、低音も邪魔になるほど出た。一つ年上のシンセサイザー好きの友人、水谷君(仮名)の勧めで4CHのミニミキサーを携帯するようにして、ミキサーのEQでローをカットしていた。
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