テーマパークダンスとは?~踊れるだけじゃダメ~現役ダンサーが裏方として働いて思った事
こんにちは。NY在住ダンサーアイカです。
画質が悪いですがこの写真は、8年前に栗原めぐみ先生演出、振付のダンスオペラに出た時のものです。テーマパークダンサーにはなったことないので、大分近いジャンルであるミュージカルのものから厳選しました。
<今日の小話>
そういえばおととい地下鉄内で、ちょっと不潔めな、歯の無いすんごい大きなおじさんに近づかれ、一瞬、臨戦モードに入りました。しかし、
「I like your hair!! Where are you from!? Japan!!?? Woooooooow!! 」
とおじさんテンションダダ上がり。
その後も、好きな日本食の名前を言ってきたり、思い出せなくて聞いてきたり、まぁきっとちょっと変なのは変だとは思いますが、
どうやらおじさんは私とお話がしたかっただけでした。
しかしそのおじさん、私に話してる時だけマスク下にずらしてたんですよね。
悪気ないの分かるけどちょっとぉぉぉ!!それ意味ない!!!!
という日でした。
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さてさて本題。
私が掲げているのは、
「コンテンポラリーダンス&アートを身近に」
「難しい知識なんかなくても皆が楽しめるものなんですよ!」
なのですが、
「しかしやっぱり、そもそもコンテンポラリーってなんなの?」
という疑問を、皆さんお持ちではないかなぁと思います。
コンテンポラリーダンス&アートを定義しようとすると結構複雑で、
すんんんんごいおおざっぱな感じで言えば、
(実際にそう紹介している人もいますが)
「何でもアリ」になってしまいがちです。しかしこれは、日本食を説明する時に「醤油使ってるやつ」と言う以上に大雑把過ぎなんですね。
基本の出汁の種類も、カツオ、昆布、煮干し、しいたけ、、、と色々あるし、出汁が無くてもいけるけどあったほうがおいしいとか、醤油×バター料理はおいしいけど刺身に醤油×タバスコは違う。。。。とか、色々あるような感じです。
それほど複雑なので後々分かりやすくする為に、比較的分かりやすいダンスからご紹介させて頂こうと思います!
テーマパークダンスとは?
細かいことはさておいてテーマパークダンスとは何かと超ざっくり表すと、
”全ての人に感動を与えて笑顔にするダンス”
だと思います。
実は私、テーマパークダンサーを目指していた時期がありました。
目指す前まではストリートダンスしかしてなかったので知識はあまり無かったのですが、見た感じ的に、
「きっとバレエとかジャズが必要なんだろうな。」と、思ってました。
はい、おおかた正解です。なので以上です。
とはなりません。大事な事が抜けています。
ちなみに私は東の国も西の国も、最終面接で落ちました。きっと、その大事なところが私には欠けていたのだと思います。
紆余曲折あり、不合格から約10年後の去年、某テーマパークの裏方としてダンサーさんやキャラクター達と一緒にお仕事をさせて頂きました。裏方でしたが間近で一緒に働け、10年前の夢が叶った気持ちで、とても幸せな毎日を過ごしていました。
しかしそこで、確信したんです。「あ、やっぱり私には無理やったんやな。めっちゃ大変やん。すごいな皆さん。」という事を。
”テーマパークダンスとは”については日本でもすごく盛んなジャンルなので、私の記事なんて読まなくても他に丁寧に説明して下さってるところがあります。
しかし今回私は、私なりのダンスリサーチの見解+裏から見て発見した事などを元に、紹介させて頂こうと思います。
テーマパークダンスのテクニック、スタイル
必須なのは、バレエとジャズダンスです。
◎バレエ:ダンスの基礎として身体の軸を作ったり、正しい身体の使い方を得るだけではなく、実際に振付の中にバレエの腕の使い方やターンなど、バレエ特有の動きがあるので必須です。
◎ジャズダンス:バレエにはないアップテンポな曲に合わせてリズミカルかつダイナミックに踊る特徴があります。そしてそれこそが、テーマパークダンスなので、もちろん必須です。
しかし、これら2つは、必要最低限事項なだけであって、それだけでは足りません。
1年を通して様々なショーやパレードがあるので、ストリートダンスチックな時もあればタップダンスシーンがあったり、時には世界の民族舞踊を取り入れたショー等々、、、
つまり、様々なダンステクニックへの適応能力が求められます。
バレエ、ジャズダンス専門なのに、丸まる1年間ストリート系のショーに配属される事もあります。
つまり、バレエとジャズダンスを基礎としつつも、何でも出来る能力が必要です。
ダンスと同じ位か、それ以上に大事なこと
◎演技力
たくさんあるそれぞれのショーやパレード一つ一つに、テーマやコンセプトやストーリーが明確に設定されており、その中でも1シーンごとに違う設定があります。
例)ハロウィンの時期のショーやパレードでは、少しおばけっぽい表情や、いたずらっ子のような表現が求められます。
クリスマスシーズンのカップルダンスシーンでは、ロマンティックな表情で、目と目を合わせ仲睦まじい本当のカップルかのような表現が求められます。かとおもいきや、キャラクター達が間に入ってきて次はそのキャラクター達とお喋りをしている表現をしなければならなかったり。
セリフがあったり、ゲストと会話のコミュニケーションがあるショーもあります。MCとして、進行役をする時もありますので、確実に演技力は必要です。
◎サービス精神。
そもそもテーマパークというのは、ゲストにポジティブな感動を与え、とにもかくにも超ハッピー!!超楽しい!!と大喜びしてもらう場所です。
つまりダンサーも、ゲストを楽しませるのが仕事です。
しかし振付自体は、そこまで高度なものではなかったりします。(高倍率なオーディションの中から選ばれた素晴らしいダンサーたちからしたら。)普段彼らがプライベートで活動しているダンスより大分簡単でしょう。それを毎日毎日、繰り返し続けるのです。
自分の専門外のダンスかもしれないし、もしかしたらほとんど踊らない役かもしれない。それでもそれを全力で毎日続けるというのは、本当に、ゲストを楽しませたい、という純粋な気持ちがないと難しいでしょう。
「俺すごいんだぜ!俺のダンスを見せたい!」という気持ちだと、だんだん飽きてしまうというか、情熱が減ってしまい、全力でのパフォーマンスは続かないでしょう。ゲストからしても、そのスタンスは分かる人には分かります。
◎メンタルの強さと、臨機応変力
何があっても笑顔を保ち続ける為です。
もうとにかく、常に笑顔ですよね。テーマパークって。ゲストを笑顔にする為なのですから、ダンサー(もちろんダンサー以外のスタッフも全員)は笑顔が求められます。
しかし、思いもよらないハプニングやアクシデントが起こることもあります。
例)音響、機材、他の出演者のミス、裏方スタッフのミス(私)、衣装のボタン取れた、、、などなどあげだしたらキリがありません。
また、ゲストの中にも、結構な無茶ぶりをしてくる方や、わざといたずらをしてくる方など、正直困る事も多々あるでしょう。
しかし、エンターテイナーとしてゲストの前に出ているわけですから、ネガティブな態度を出すことは出来ません。笑顔をキープしつつ、どうにかなんとか上手くやるしかないのです。
メンタルの強さがなければイラッとした態度が出るし、臨機応変力がなければグダグダになってしまいます。
まとめ
テーマパークダンサーに必要な事:
◎バレエ&ジャズ+色々出来る適応能力
◎様々なシーンでゲストをストーリーにひきこませる演技力
◎ゲストを喜ばせる事に最大限力をそそぐことが出来るサービス精神
◎何があっても笑顔でうまく対処できるメンタルの強さと臨機応変力
となります。
私が裏で思った事
(ここからは私の勝手な意見です。)
私が特に思ったのは、
サービス精神と、メンタルの強さと臨機応変力
これらの難しさです。
残念ながらサービス精神が欠けているのか、申し訳ないですが手を抜いているように見える方もいましたし、私自身が毎日出来る自信がありません。私接客得意じゃないので。。。
また、「私だったらこんなに上手く対処出来ないなぁ、皆メンタルすごいなぁプロだなぁ若いのにすごいなぁ」と思う事も多々ありました。(こっちの方が断然多い)
きっと私が昔不合格になった理由もここで、
「こいつきっとゲストやキャストと喧嘩しだすのでは」と思われたのでしょう。そういう態度だった自身があります。
最後に。
これからは自分が出演する時、舞台スタッフさん全てにもっともっと感謝しようと思いました。出演者が大事なのはもちろんですが、スタッフさんがいてのステージです。
思ってる以上のたくさんのスタッフさんが、自分がちゃんと舞台で踊れるように、全く見えないあんなところやこんなところでも動いてくれている、という事を知りました。そして、スタッフさんも、たとえ仕事とはいえ人間です。感謝の気持ちを示してくれる人の事は、もっともっと+αで何かしてあげようと思っちゃいます。
PS.私が基本的に担当させて頂いていたダンサーさん達は、さすがだ!と思わせてくれる方々ばかりでした☆
以上が本日の記事です!なんか前回までと違って勢いがないというか淡々とした感じですね・・。
精進します!
次回は、バレエとジャズダンスについてです!
では本日もありがとうございました!良かったら、♡マーク押してみてください☆私喜びます!
Have a good one!
Aika.
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