見出し画像

デジタル名刺は名刺交換をDXできるか

最近、デジタル名刺を使っている人が増えてきましたよね。
私もその流れに乗ってデジタル名刺を作って、もう1年くらいが経ちました。

最初は情報を調べて、良い点ばかりをみて、「デジタル名刺、便利やん!」と思って作りましたが、実際に使ってみると、予想以上に便利な部分もあれば、「ここがちょっと問題だな」と感じるところもありました。

これからデジタル名刺を作ろうと考えている方に、私の体験が少しでも参考になればと思います。

私がデジタル名刺を使い始めた理由は、交流会や懇親会で出会ったとSNSでつながろうとするときに、通常、名刺に書いてある名前と会社の情報だけでは情報が足りないことが多かったからです。
単なる知り合いとしてのネットワークを本当に活きた人脈として発展させるには、SNSなどを通じて継続的につながることが非常に重要だと感じていました。

デジタル名刺なら、紙の名刺以上にスムーズに情報交換ができるのではないかと考えたんです。

実際使ってみた感想としては、まず、「名刺を忘れた!」という時に便利。
スマホさえあれば、とりあえず、デジタル名刺でしのげるのは、忘れ物が多い私としては、とてもありがたかったです。

それから、面積の都合で紙の名刺では載せきれないSNSの各種情報など色々な情報を掲載することができます。さらに、その情報を常に最新に更新することも可能です。
「SNSやってますか?」の一言確認をするだけで、すぐにフォローして繋がることができたのは、「おお、こりゃ便利!」と思った瞬間でした。

ただ、デジタル名刺には課題もいくつかあります。

例えば、名刺交換という行為はお互いに名刺を手に持ってシンプルに交換するという形式が一般的です。誰もがこの流れを自然と理解していますよね。
でも、デジタル名刺の場合は少し違って、相手に読み込んでもらう必要があるんです。「これを読み込んでください」と行動を促さなければならない。交換ではないんです。
その場で相手にアクションをお願いするというのは、思った以上に大きな違いです。

また、こちらが「デジタル名刺なんですが良いですか?」と伝えても「どうやって使うんですか?」と相手が戸惑うことが多いです。
さらに、デジタル名刺を読み込んでもらう方法としてQRコードを使うものとNFCを使うものがあります。
私が利用しているのはNFCタイプで、本来QRコードを読むよりもスムーズなはずなんですが、QRコードを読むのだと思ってカメラを起動する方も少なくありません。
また、相手のスマホがNFCに対応していないとつかえないこともあり、そんな時は紙での名刺交換のシンプルさが少し恋しく感じることもあります。

それから、先日もあったんですが、交流会で名刺交換をした人たちと後から繋がりたいと思って、後日、名刺の束を見返していたんですけど、その中にデジタル名刺で交換した人の情報が見当たらなくて、なかなか思い出せなかったんです。
紙の名刺ならその場で手元に残るので、後で見返して誰だったかを思い出しながら振り返ることができます。ですが、デジタル名刺だとその場でフォローや申請をしておかないと、後で思い出すのが難しいんですよね。
ただ、SNS上では本名や顔写真を使っていない場合もあって、会った人と一致しないことも多いんですが・・・。

それでも、デジタル名刺にはトレンド感やスマートな印象があります。
「これ、便利ですよね!」とポジティブな反応も多く言われることも多いです。

率直な意見として、紙の名刺交換に完全に取って代わるものではないかな、というのが正直ところです。
現段階では、まず、通常通り、紙での名刺交換を済ませ、その挨拶を交わす会話の中でSNSを利用しているようだったら、デジタル名刺を読んでもらうという流れで私は活用しています。

デジタル名刺がもっと普及して、みんなが自然に使えるようになれば、さらにスムーズなやり取りができると思いますが、今はまだ紙とデジタルをうまく使い分けて、双方のメリットを活かすのが一番現実的だなと考えつつ、デジタル名刺の可能性を模索している、そんな印象です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?