半径30キロの二拠点生活
ここ2ヶ月、毎週末、島の中を片道30分車を飛ばして(約25キロ)セカンドハウスに通っています。
今週も金曜・土曜はこどもたちとそこへ。
かっこよくセカンドハウスとか言っていますが、そこに妹が住んでいるので、正確には、妹の家に泊めてもらっているだけですが笑(少し私も出資はしてます)
うるさい甥っ子2人にペースを乱されまくる妹には、多大な迷惑をかけてるかも…と思うこともあるのですが、私にとっては心を”今・ココ”にフォーカスするための大切な時間になっています。
私が普段、居住している地区は島の中では中心部で、家から車で10分以内にスーパー2軒、ドラックストア2軒、コインランドリー、学校、病院、役場、税務署、警察署、空港、図書館、果ては温水プールまで。なんでも近くてどこでも車で行けて、とてもとても便利な島の中の都会に住んでいます。車の免許さえあれば、生活するには本当の都会より断然便利やし!とさえ思っています(笑)
でも、便利なだけあって島感はあまり感じられません。綺麗な海が見えない。海の見える家に住むのが子どもの頃からの夢だったのに!せっかく島に住んでいるのに!家から見えるのは電線と、山。
なんだかなぁ〜島に暮らしている感がないんだよな。
でもまあ便利だしいいか〜と、なんとなく島の都会に居を構えて10年。
海辺に住みたい
その、なんとなく〜まあいいか〜を押しのけて、別の場所で暮らしたい願望がムクムクとここ最近大きくなり始め、この願望に従わなければ心の健康を害しそうだなというところまで来ました。
今の場所を離れて、違う場所に住みたいという願望。そういう気持ちが自分の中にあることに気がついてはいたけど、「こどもが小さい今じゃないでしょう」と気持ちに蓋をしていた気もします。
その蓋がOPENしたきっかけは、昨年(2020年)の春。私の働く旅行会社が某ウイルスの煽りを受けて雇用調整が行われ、出勤が週1〜2回になったのがきっかけでした。
週休5日のあいだ、家にずーっといるのはなんだかな…
それで、前々から目をつけていた、島の中の辺境の地「ユイ」という地区で、自分だけの隠れ家として部屋を借りることにしました。
お金に余裕があるわけではまっったくないですが、そこに私の居場所を確保しなければいけない破格の家賃で部屋を貸してもらうことになりました。そこに、先月から妹が引っ越してきて(奈良から)住むことになったので、最近、週末に拠点生活をしているというわけです。
距離にするとたった、30キロしか離れていない同じ島の中なのに、やっぱり私にとっては何かが全然違う。
あえて言葉にするなら、田んぼを通る風が気持ちよく吹いてくることか、海に沈む夕焼けを気が済むまで眺めることができることとか、鳥と虫の声と草刈りの音以外何も聞こえないなんていう些細なことですが、私にとって「ユイ」は言葉では説明し難い居心地の良さを感じる場所です。
五感が”今”にフォーカスできる場所
私はついつい頭で思考してしまうことが多いのですが、自分の好きな場所にいると、”今・ここ”にフォーカスして過ごす時間が増えました。普段生活していると、ついつい仕事のことを考えてしまったり、子どもに余計な心配をしたり、自分にとって都合の良い妄想をしてみたり、ついついSNSやyoutube見てしまったりするのですが、それが少なくなったというか。居心地が良い場所にいると、思考や妄想やSNSに逃避しなくても目の前に見える景色が好きなものしかないので、そこに意識を集中しやすい。(いつもの生活がどれだけ逃避したいことに溢れてんねん…ってことにも気がついてしまいましたが笑)
空が綺麗だなとか、トンボがたくさん飛んでるから捕まえられそうだなとか。
ヒグラシの鳴き声はどこから聞こえてくる?草刈りの後の匂いがするな。
こどもの頃は、五感を全て”今・ここ”に集中して遊んでいたのに、いつの間にかそうしなくなって、やろうと思ってもなかなか続かない。それが、この場所にいると昔に戻ったように自然とできるし、そうするとイロイロ軽くなる気がします。
地域の人ともだんだん仲良しになってきた今日この頃、夕方「夕日が綺麗だから見においで〜」とLINEで呼ばれることもしばしば。夕涼み散歩がてら行ってみると、海べに並べられたテーブルに馳走の数々。タッパーに入ったお漬物とか、紙コップのビールとか、全然おしゃれとは程遠い宴だけど、空の色の変化を楽しみながらポツリポツリと他愛もないおしゃべり。イカ釣り船が出てるね〜畑の草刈りせんといけんなぁ〜とか。空が紺藍色に染まって、月と星がキラキラ見え始めたら解散。
こうゆう生活がしたかったんだなと、ここに通うようになって改めて思います。
ついつい心地よくてボ〜っとしてしまう、私にとってはとても居心地の良い土地。いつか、ここに住めるように、地区の氏神様に何度もお参り&お願いもしています笑
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