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Experience Day:全社にデザイン思考を浸透させ、あらゆる業務における「良い体験」を醸成する、社内イベントを開催

お寿司をフォークで食べたらお寿司の体験が台無しになるのだろうか?
箸を使えなくても良いお寿司の体験はできるのか?
そもそも、「良い体験」「グッド・エクスペリエンス」とは?

こんにちは、AI inside のProduct & Service Design Unitでデザイナーをしているグレアムです。上記3つの質問について、皆さんはどのように思いましたか?これらは先日開催した社内イベント「Experience Day」にて取り上げたテーマの一部です。今回は私が企画したこの「Experience Day」の詳細や開催に向けた想いなどについて紹介します。

AI inside のExperience Group

AI inside のExperience Group(以下「EG」)では、「体験」という言葉を広く捉えています。このグループのミッションは「AI inside のステークホルダーとのあらゆる接点で一貫して期待を超えるエクスペリエンスを提供する」です。社内のあらゆるチームと協力し、プロダクトやサービスからブランド、従業員に至るまで、意図的なデザイン(Intentional design)を通して良い体験の提供を心がけています。

会社・プロダクト・従業員・顧客の間の体験のつながり

EGでは体験のデザイン、中でもプロダクト・サービスデザイン(旧UX/UIデザイン)、コミュニケーションデザイン、そしてカスタマーエクスペリエンスデザインを行っています。私たちがデザインする体験の幅が広がるにつれ、より質の高いコラボレーションができるよう、他のチームと連携することが重要になってきます。 

私たちは、以前Design Teamという名称だった頃から、社内のデザインに対する意識を高めるため「Design Week」というイベントを開催したこともあります。デザインの対象となる体験をより広く定義するようになり、チームの名称もExperience Groupとなった今、今度は「Experience Day」という特別イベントを企画し「良い体験を提供するとはどのようなことか」を皆さんと探ることにしました。

Experience Day とは

「Experience Day」は、私たちのグループミッションや活動を参加者と共有し、他部門のメンバーがAI inside のあらゆるビジネス領域でより素晴らしい経験を生み出せるような後押しの場を目指しました。

当日のスケジュール

多くのメンバーにとって分かりやすい内容となるように長めのトークセッションから始め、中盤では短い参加型のワークショップ、最後はライトニングトークで締めくくる構成にしました。トークセッションでは、EG内の各チームがどのようなテクニックやスキルを使って良い体験を作り出しているかを社内の実施例を元に共有しました。例として紹介したものはより良いプロダクトやサービス設計のためのカスタマージャーニーマップや、AI inside のサービスを利用する際にユーザー同士が交流し互いをサポートするポータルサイト「AI inside Academy」の体験設計の手順などです。

体験の良し悪しは何で決まるのか

短いワークショップではメンバー間で「体験の良し悪しとは何か」を話し合いました。参加者は自分の意見を発言するだけでなく、周りの意見を聞くことで良い体験にまつわる他の視点を知ることができました。また、Miroを使うことで普段なかなか話す機会のないメンバー同士が集まって、これまで発表で共有したテーマについて気軽に話すことができたと思います。このワークショップ内では、SaaS企業が数多くの顧客に楽しく生産的な体験を提供するのに有効なアプローチ方法である「テックタッチ」に関する短いワークも行いました。

Miroを使用して行われたミニ・ワークショップ

良い体験は、社内のあらゆる階層で生み出すことができる

最後は5分間のライトニングトークをいくつか行い、デザインにおけるカラーパレットやUXライティングに関する内容を紹介してセッションを締めくくりました。良い体験を生み出すためにどのようなツールが使えるか、日常業務から離れて考えてみる良い機会となったと思います。

このライトニングトークを通して他のユニットでも新しいデザインツールを使うことや社内のあらゆる階層でどのように良い体験を作り出せるかを考えるきっかけになることを意識しました。

UXライティングというテーマは、EG内のデザインチームによるスキルシェアミーティングという、メンバー間のスキル共有のためのセッションで初めて取り上げられました。UXライティングはコピーライティング同様、エンドユーザに最高の体験を提供するためのインタラクション設計のための言語情報を提供するものです。社内の他の部門にも実践的な内容を知ってもらうことで、社内に広くスキルを浸透させることができる上に、EGだけでは生み出し得ないような体験をAI inside という会社として提供できると考えています。

セッション終了後にはアンケートを実施し参加者からフィードバックをもらいましたが、想定以上に良い反応をいただくことができました。

「UX Writingを普段から使いたいと思った」

「普段深く考えずにスルーしている良い体験・悪い体験についてワークを通じて改めて考え共有できたのがよかった」

「色の話やジャーニマップの話、改めて言語化して聞けてよかった」

「何を話して良いかわからない人同士でも、こういう目的があるとカジュアルに交流できるメリットがあると感じた」

ユニット間で新たなコラボレーションが生まれたことや参加者にセッションを楽しく、有益に感じてもらえたことが分かってとても良かったです。特に興味深かったのが、最後のコメント「何を話して良いかわからない人同士でも、こいういう目的があるとカジュアルに交流できるメリットがあると感じた」という内容です。私は当初、詳細なワークショップセッションを企画していたのですが、このイベント実施後は自由に話をする時間を取るだけでも十分価値があると感じるようになりました。これは、社内で行われているEmployee Experienceという、従業員の体験にデザイン思考でアプローチする取り組みにも繋がってきます。今回のようなトークセッションはEGの活動を知ってもらうだけでなく、社内コミュニケーションにも効果的であることに気づかされました。

Experience Dayの先にあるもの

AI inside 初の「Experience Day」に協力いただいた皆さん、そして参加してくれた皆さんには大変感謝しています。今後は、この会社のあらゆる分野で提供される体験をより良いものにするため、「Experience Day」を定期開催していきたいと考えています。社内コミュニケーションの場を作ることの重要性も実感しているので、従業員の体験を通してこれを促進できるようなセッションも企画したいです。

冒頭のお寿司の話に戻りますが…私自身、お寿司は手で食べる派です!最も重要なのは、まずオーディエンスを理解し、その上でユーザーとなる可能性のある人を見定め、体験をデザインすること。「Experience Day」を通してこのようなテーマを社内で共有できたので、引き続きAI inside で最高の体験を提供できるよう努めたいと思います。

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AI inside では多方面ポジションで新たな仲間を絶賛募集中です!