カミングアウトの概念がなくなるその日まで
個人的な感覚としてLGBTQ+という言葉が身近になったのはだいたい3~4年前くらい。最近では日常のニュースでも自然に聞くようになってやっと時代が追い付いてきたなと思いつつ、いまだに同性婚すら認められていない日本に呆れてます。
昔からなんとなくではあるけれど、性別とかジェンダーに関心をもってきたんだなと、最近よく考えています。
さかのぼること約20年。
小学校1年生の国語の授業で漢字を習った時、
「”女”という漢字の”ノ”の部分は、昔は”一”の上には出ていませんでした。昔は女の人は外には出ないで家事をしていたからです。」
担任の先生が言っていたことを今でも鮮明に覚えています。(この説が本当か知らんけど笑)
「ふーん。そうなのか。なんで女だけ外に出ちゃいけないんだろ。」
みたいなことを小学生ながら考えていました。
そんなこんなで小さいころから性別やジェンダーを意識させられることがよくあったのですが、LGBTQ+という言葉をはっきり捉えるようになったのは比較的最近のことです。
マイノリティーを差別するつもりは全くないぞと思いながらも、自分の中にある無意識の偏見にはしっかりと向き合いたい。まだまだ勉強です。
ただ最近では「LGBTQ+」という言葉にもなんか違和感を覚え始めたので、そのことで考えたことをここに記していきます。
中学生時代
まず自分のことについて少し書きます。
私は小さいころ俗にいうボーイッシュな子でした。髪型はショートカットだったし、スカートは絶対履きたくありませんでした。
なんでかと言われるとよくわかりませんが、一言で言えば「なんとなく嫌だった」が一番しっくりきます。
中学生のころ、好きな男の子がいました。
でも女の子らしいことをするのは嫌だ。じゃあどうするか。
とにかく目立つ。人と違うことをして注目してもらう。
髪の毛をやたら短くする。体育祭で活躍する。クラスでも目立つように努力する。
お気づきの通りよく分からない方向に走っていました。
恋は盲目とはこのことです笑(そういうことじゃない)
この頃は自分の性的アイデンティティが一番迷走していた時期だと思います。
今となっては笑い話ですが自分では「黒歴史」と呼んでいます(笑)
LGBTQ+への違和感
時は流れ、大学生にもなると色々なことが分かってきて色々なことが変わってきます。
なんとなく化粧道具をそろえてみる。周りがそうしてるから。
肌がきれいになるの良いな。でも面倒くさいな。化粧してる自分も悪くないな。でもジャージの時の方が自分らしいかな。
そんなこんなで、たぶん今もまだ葛藤しています。
ところでLGBTQ+への違和感ですが、私が思うところその要因が2つあります。
1つ目は、
「なんで性的指向とトランスジェンダーとかがごっちゃになってるんだろう」
という率直な感想です。(バカっぽい笑)
2つ目は、自分のアイデンティティについて思うところがあります。
「自分のことを性的マイノリティだとは思わないけど、いわゆる一般的な”女性”だとも言えないなあ」
こういった思いから、LGBTQ+という言葉のように”ラベル付けすることへの抵抗感”が生まれました。
SOGIE。けどまだモヤモヤ。
最近知ったのは、SOGIEという考え方。
Sexual Orientation & Gender Identity/Expression (性的指向、性自認・性表現)
LGBTQ+が”性的マイノリティ”を表しているのに対して、SOGIEは”誰しもが持っている性の要素”を表しています。
つまり無関係な人はいないよ、ということです。
「この考えめっちゃいいじゃん!」
SOGIEのこと知った途端に好きになりました。のもつかの間。
「これって、自分の性についてちゃんと分かっている人だけの話になっていないかな」
このことが私の頭に浮かんできました。
中学生の時の私みたいにきっと性的アイデンティティに迷走している人もいるだろう。分からない人もいるだろう。
そんなこんなで考えているうちに最近ようやく今の段階での結論がでました。
”けど、それはそれでいいじゃん”
ラベルなんていらない。分からなくたっていいし、はっきり明言しなくてもいいし、最終的に分かることをゴールとしなくたっていい。
My Pronouns are...
最後に。
Pronouns=代名詞
私は現在アメリカの大学院にオンライン留学中で、学内のアクティビティにも参加していて初対面の人と自己紹介をする機会が多いのですが、
その際に「My pronouns are he/his.」というように自分に対してどの代名詞を使ってほしいのかを伝える人をよく見ます。
メールの署名でも、名前や連絡先に加えて「She/Her/Hers」と書いている人が一定数います。
この前のオンラインミーティングでも「My pronouns are he/his.」とサラッと言っていて、これってすごくクールだなと思いました。
もちろん言いたくない人は言わなくていいし、「He/She」以外にもさまざまな表現がある。
ただ私が感じたのは、こうした紹介の仕方が”当たり前”になれば、そもそもカミングアウトという概念すらもなくなって、誰かが殻にずっと閉じこもって苦しい思いをすることも少なくなるのかなあ。というぼやき。
何かを劇的に変えるようなことはできないかもしれないけど、自分が自分らしく生きることで誰かの支えになれたら嬉しいです。
まだまだ勉強します。
最後まで読んでいただきありがとうございました!