本心を見つめれば、いつだって綺麗でいたい
10代の頃は服飾の専門学校に行っていたので、好きなブランドの為にバイト代を使ったり、しょっちゅう洋服を見に原宿や渋谷に行っていました。
20代の頃はファストファッションの流行があり、安くても高見えする服を見つけるのが趣味みたいになったり、好きなブランドもいつもチェックして、まだまだ洋服が好きと言える感じだった気がします。
ところが27歳過ぎたくらいでしょうか?
これを着たいという主観的な自分と、これを着ていたらどう見えるか?という客観的な自分が会話をするようになり、アラサーというワードがまとわりつくようになりました。
そして、これは自分の問題だけでなく、時代の流れも関係していそうですが、ショッピングビルに行っても洋服を見てときめく機会が減っていきました。
30歳って何着たらいいんだ?
20代の頃の服まだ着ていて大丈夫だろうか?若すぎるかな?みんなどこで洋服買ってるんだろう?ネット?
この歳でプチプラばっかりも恥ずかしいし、かと言ってお金出して買いたいほど欲しい服も見当たらない‥
こうして服難民となった私は、結局今ある服を無難に着続けて、ユニクロやGUでたまに買い足して過ごしていました。
更に移住先の秋田では仕事と家の往復。友達もなかなか出来ないのでお洒落をする機会も減って、動きやすくて手に取りやすい同じような服ばかり着るようになっていました。
そんな感じの私の元に、自身の縫製工場からオリジナルブランドを立ち上げるという話が持ち上がり、打ち合わせが始まりました。
服難民には一体どんなブランドにしたらよいのかピンと来なかったので、とにかく周りのアラサーアラフォーの友達に連絡を送りまくってリサーチを始めました。
最近、どこで服買ってる?
好きなブランドある?
服についての悩みとかある?
数年ぶりに連絡をとる友達もいましたが、なんとまあ、ほとんどみんな私と同じ服難民でした。
世代的にママになって子育て真っ最中の人も多く、すると更に服難民度は増している結果でした。
"最近服どこで買ったらいいかわからなくて迷走中だよ。"
"昔はワンピース派だったけど、子供いるとパンツスタイルが多くなるよ。クローゼット開けても着たい服が全然見つからない〜"
"ほんとはお洒落したいけど、今は仕事と育児で服の手入れにかける時間もないし、なんならコーディネート考えるのすら面倒くさい!"
なるほど‥似たような感じになっている人がとても多い。これがブランド作りにおける最大のヒントとなりました。
服難民といえど、着られればなんでも良いというわけではなく、今の現状に満足していない。そして、本心を覗けばみんな綺麗でいたいということ。
そしたらそれが叶う洋服を作ればいいのでは?
女性の身体は歳を重ねると変わってきます。今までにない体型の悩みが出てきます。妊娠出産を経ても変わります。
『着ていて楽ちんでお手入れ簡単。コーディネート考えなくてもいい。だけど着ていて身体が綺麗に見える。』
こんな服があったらいいな。
私もまたお気に入りのブランドが欲しい。
ほんとは年齢に関係なく、おばあちゃんになってもずっと綺麗でいたい。
忘れていた気持ちでした。
意外と洋服大好き!って人ってあんまりいません。でも綺麗でいたいという気持ちは誰にでもあるはずです。
洋服にはそれを叶えられる力があります。
私自身が洋服オタクでもなく、普通のどこにでもいる面倒くさがりな人間だからこそ、さまざまな女性の悩みを洋服で解決していけるブランドにできたらと思えた気がします。
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