「みんなで推理」で遊んでみた
お疲れ様です。
皆さん、「ウミガメのスープ」というゲームをご存知でしょうか?
このゲームでは、出題者が特定のシチュエーションや短いストーリーを提示し、その後、回答者が「はい」か「いいえ」で答えられる質問を繰り返して、物語の背景を解明していきます。通常、出題者と回答者に分かれるため、ゲームを楽しむには二人以上が必要です。
ところが、なんとこのゲームが、一人でも楽しめるようになりました。それが「みんなで推理」です。
出題者役をAI(おそらく裏でLLMが動いています)に任せ、プレイヤーは例えば「有名なキャラクター」というお題に対して、「人間ですか?」や「男性ですか?」といった自然言語で質問を繰り返し、答えにたどり着く形式です。
基本的に、出題者であるAIは「はい」か「いいえ」でしか回答しませんが、時にはヒントになるようなことも答えてくれるところが、愛嬌があって良いなと感じます。
また、質問はテキストで入力するだけでなく、音声認識機能も備わっているため、音声で「人間ですか?」と聞くと、文字起こしをしてくれて、入力の手間が省け、さらに気軽に楽しむことができます。
このように、エンタメの分野でLLMの適用が進むと、これまでChatGPTを全く使ったことがない層にも、「LLMという便利なものがあるんだな」という認識が広まり、ChatGPTユーザーの裾野が広がることになるので、素晴らしいと思います。
また、技術的な観点から見ると、入力や回答できる文字数が少なく設定されているので、長文の入力ができないようになっています。恐らくこれは、マネタイズの観点から、文字数を長くしすぎると消費するトークン数が増え、その結果、運営側の支払い額が増えるのを防ぐ工夫だと思います。
さらに、このゲームに関係のない質問をすると、「ごめんなさい、その質問にはお答えできません。別の質問をお願いします。」といったメッセージが返されるように工夫がされています。
これらは現在はゲームの範囲に留まっていますが、ここで培った知見は、実社会のビジネスでどのようにLLMを活用すれば良いかの参考になるため、とても重要です。
エンタメ業界は、ビジネス用途に比べてエラー発生時の許容範囲が広いため、まずはエンタメ業界向けにLLMを実装し、そこで培ったノウハウをビジネスに応用していく流れが生まれるのではないかと想像しています。
これからも、LLMを活用した新しいゲームがどんどん登場してくると思いますので、ゲーム業界でのLLMの活用に目が離せませんね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。