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AI vs 数値計算:浮動小数点数精度の使い分けを考える

お疲れ様です。

日々、ChatGPTをはじめとするLLMと対話を続けています。

最近知ったのですが、LLMの学習ではFP16やFP8といった低精度の浮動小数点数が一般的に使われています。FP16(半精度浮動小数点数)は16ビットで数値を表現し、FP8(8ビット浮動小数点数)はさらに精度を抑えた形式です。これらは膨大なパラメータを効率的に計算するため、計算精度を必要最低限に抑え、メモリ消費を軽減するために活用されています。

特にNvidiaのH100以降のGPUでは「Transformerエンジン」が搭載され、計算過程に応じてFP16とFP8を動的に切り替える仕組みが導入されています。この技術により、メモリ使用量を抑えつつ、計算効率を向上させることが可能になっています。

一方、CAE(Computer-Aided Engineering)やCFD(Computational Fluid Dynamics)といった数値計算力学の分野では、極めて高い精度が求められるため、FP64(倍精度浮動小数点数)が主に使用されています。FP64は64ビットで数値を表現し、累積誤差を最小限に抑えるために選択されています。

分野や用途によって求められる計算精度が異なり、それによって最適なプロセッサやメモリが変わってくることを改めて学ぶことができました。

特にLLMのパラメータの重みについては数値計算力学ほど厳密な精度は必要としていないという点は、個人的には新たな発見でした。

また少しAIについて詳しくなれて嬉しく思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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