GPUの先へ:自社開発AI半導体チップへの道のり(FPGAからASICへ)
お疲れ様です。
昨今、生成AIブームが巻き起こっていますが、その背後で重要な役割を果たしているのが半導体チップです。
NvidiaのGPUは非常に有名で、多くの企業がこれを用いてAIモデルの開発を行っています。
一方、自社専用のAI学習用やエッジ推論用の半導体チップを開発したいと考えた場合、どのようなプロセスになるのでしょうか?
気になったので少し、調査してみました。
一般的には、まずFPGA(Field Programmable Gate Array)という、処理の特性を柔軟に調整できる半導体チップを用いて試行錯誤を行います。
FPGAは、特性を変更できる部分があるため、開発者は様々な設定を試しながら最適な性能を探ることができます。
FPGA上で目標とする性能を達成できた場合、次にASIC(Application Specific Integrated Circuit)と呼ばれる特定用途向けに最適化された半導体チップの開発に移行します。
ASICは特定の用途に特化しているため、自社製品に対して最大限の性能を発揮することが可能です。ただし、ASICは特化している分、他の用途には適さないという欠点があります。
つまり、NvidiaのGPU以外を使用する場合、まずFPGAでの検証と調整を行い、その後、ASICの開発に進むという流れになります。
実際に、完全自動運転を目指している日本のスタートアップ、TURING社は、エッジデバイス(車載環境)での自動運転推論を可能にする半導体チップの開発を目指しています。
同社は現在、FPGA上でSWANという軽量言語モデルの実行環境を実装し、検討を進めており、将来的にはASICを開発することを視野に入れていると考えられます。
FPGAとASICという用語は、半導体チップについて話す際に頻出するため、理解しておくと良いのかなと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。