【企業AI活用事例】警察報告書のドラフト作成にAIを活用し作成時間を82%短縮
生成AIの活用事例をご紹介するAI軍師の毎日レポート「企業AI活用最前線」の第2回は、アメリカの警察向けAI活用の事例をご紹介します。
課題
テーザー機器で有名な米アクソン社(Axon/警察向けテクノロジー企業)では、警察官による事件報告書の作成に非常に時間がかかり、現場の負担となっていました。報告書作成に追われるあまり、地域コミュニティと関わる時間が削られている問題がありました。
AI活用
アクソン社(Axon)では、Azure OpenAIのサービスを活用して報告書自動作成AI「ドラフト・ワン(Draft One)」を開発しました。
現場の警察官が音声入力や定型フォームに事実関係を記入すると、AIが文章を下書きし、最終的な報告書のドラフトを生成してくれます。
効果
このAIにより報告書作成に費やす時間が82%も削減されました。例えば従来8時間かかっていた作業が約1.5時間に短縮された計算です。空いた時間を使って警察官は地域パトロールや市民との対話により多くの時間を充てられるようになりました。
書類作成の負担が減ったことで、警察官の職務満足度も向上したといいます。
導入プロセス
アクソン社(Axon)社は、現場の警察官のフィードバックを取り入れながらAIモデルをトレーニングし、自社製品として展開しました。
クラウド上の生成AIをベースに自社開発したため、大規模投資をせず短期間で導入でき、全米の警察組織に提供可能なソリューションとなりました。
いいなと思ったら応援しよう!
こちらからサポートいただいたお金は、書籍購入やリサーチなどの費用に充て、さらに内容の充実したnoteでの情報発信を行うことに活用させていただきます。