暇と退屈の倫理学
『暇と退屈の倫理学』(國分功一郎)は、暇と退屈の問題を哲学的に掘り下げ、人間の生き方や社会の構造を問い直す本である。人生を長く生きるといろんなことを知り、経験すると思われるが、多くの事柄で抽象化してこういうもんだろうという見当がついてしまい、自分の好奇心や楽しみが満たされなくなってしまう。そこに人生暇だ、退屈だという感情が湧く。その感情に向き合ったこの1冊の本は大変興味深い。
1. 退屈と暇の違い
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