初めての男装カフェ
☆ぴちゃんとまえくん143話目☆
大須商店街を散策中のぴちゃんとまえくん。
ぴ『あぁ! まえくん! どうしてあなたはまえくんなの?』
ま『ロミジュリ風に言われましても。そんな俺のこと好きなん?』
ぴ『いや、イケメンとおでかけしたいなぁって』
ま『うぉんうぉん! そんなん本人が1番思っとんねん! 顔面は許せ!』
ぴ『イケメンどこだ〜。イケメンを寄こせ〜』
ま『ゾンビ化しないの』
ぴ『だって! まえくんばっかり可愛い女の子としゃべって! ぴちゃんもイケメンとお話ししたい!』
ま『う〜ん、そう言われてもなぁ〜。おっ! そうや! あの子なら!』
ぴ『ん? どうしたんやスマホ取り出して』
ま『店の場所を調べてる。今からコンカフェ行くぞ』
ぴ『ぴ〜。また〜。まえくんばっかりずるいぞ〜!』
ま『いや、行きゃわかる。近いな。この通りの1本隣、こっちやな』
ぴ『もう、次はどの子に会いに行くんや。それにしても、大須にコンカフェ本当増え過ぎでしょうよ』
ま『この階段上がればいいんやな。おぉ、着いたで』
ぴ『「Cafe&Bar DcD」かぁ。うぉ、女の子のお客さんいっぱい! なんや? レディース半額デーでもしとんのか?』
ま『いや、ここは「男装カフェ」や』
ぴ『男装カフェ! 「モモランド」さん行った時にいるような、イケメン男装キャストさんしかいないってこと!?』
ま『おそらくそうやろうな。俺も初めて来たからまだ未知数やけど』
ぴ『ぴ〜、店員さん来た〜、衣装が執事さん! かっこいい〜!』
ま『中央のカウンター席と窓際に1人がけのソファー席が並んでるね。2タイプっぽそうやな。カウンター席に案内されたけど、席間隔も余裕持たせて、ちゃんとソーシャルディスタンスを保っているね』
ぴ『もちろん、入店時の消毒と検温も、ばーちこり決めていくぅ!』
ま『初めての来店だから、イケメンキャストさんから料金案内と店内のルール説明やアミューズメニュー(チェキやキャストドリンク)が丁寧に行われたね』
ぴ『へ〜、平日だと男性チャージ半額なんだ。そうか、男装カフェだと逆に男性のお客さんの方が割合は少なくなるんだ。なんか、いつもと違って不思議な感覚だね』
ま『フードメニューも本格的で美味しそうやし。平日はランチタイムなんかも設けてるみたいやから、普通にお昼ごはん食べにくるのもありかもね』
ぴ『あれ? あれあれあれ!?』
太『え! ちょ! 待って! え〜笑っちゃいけないけど! ちょっと待ってて!』
ぴ『太一くんじゃん!!』
ま『おん。太一くんがDcDカフェで働いてるってことやから、おはなししに来たで。「遊びにきてくださいよ〜」って言ってくれたからな、本当に遊びに来たわけよw』
ぴ『なるほど。だから、初めての男装カフェさんでも、まえくん行こうかって言ってきたんか』
ま『知ってる子がいれば門はくぐりやすいよね。ぴちゃん、メニューよく見てみ。「キャストドリンク」頼むとドリンク入れたキャストさんと10分話せて、さらにブロマイドまでもらえるみたいやで』
ぴ『おいおい、正気かよ。サービスするにも程があるやろ』
ま『せっかくやし、太一くんにキャスドリ入れようぜ』
ぴ『そうしよそうしよ』
太『え〜、来てくれるとは思ってなかった』
ぴ『会いにきたで』
ま『連れてきたで』
ぴ『太一くん今日もイケメンや〜!』
ま『ホントかっこいいわ』
太『元気でしたか? あ〜、今日も良いTシャツ着てますね。本当、その愛のある姿、尊敬してます』
ま『ガチ恋なんでね』
ぴ『すごいヤバいガチ恋なんでね』
太『ドリンクありがとうございます。いただきます!』
〜しばし、太一くんとおはなし〜
太『いや〜、本当に幸せそうで良かった。嬉しそうに話してる姿見ると、こっちまで嬉しくなります』
ま『出来ることはしてあげたいからね』
ぴ『まえくんに出来ることなんて限られてるもんね』
太『いや、僕、本当尊敬してます。すごいですよ』
ま『いやいや、俺は自分のやりたいようにやってるだけやから』
ぴ『ぴちゃんの要望にも、もう少し答えてほしい限りやで』
太『ドリンクありがとうございました。ブロマイドカバー持ってきますね、インク乾いてから使ってください。ちょっと、他のテーブルに』
ま『うん、ありがとう』
ぴ『頑張ってこいよ〜』
ま『じゃあ、あとは時間までゆっくりしてようか』
ぴ『そだね〜』
ま『ここ「CC cafe&bar」の系列店らしいわ。本家さん、お名前はほんとすごいよく聞くところやからなぁ』
ぴ『メイドさんのお店も、執事さんのお店もやってるって、すごいよなぁ』
ま『集客の割合の相互互換がとれるし、また、今ここにいるお嬢様が後々のキャストさんに変わる可能性も十分にあるからね。ビジネス形態として、理想系のモデルを追従し、自分たちのところでも確立させたんだろうね。DcDが去年オープンして、8月28日には3号館がグランドオープンしたらしいわ。そんだけ、本隊の軌道が好調過ぎなんやろうな』
ぴ『はいはい、難しいこと言わんで。せっかくのイケメンを拝む時間が台無しになるんで』
ま『はい、すいません。黙ってnote書いときます』
ぴ『そうしといて』
〜しばらくして〜
ま『太一くん、チェックで』
太『はい! 来てくれて、ありがとうございました。僕、9月からちょっと出勤が減っちゃうんですけど、ぜひまた来てください』
ぴ『まえくんにお願いするわ』
ま『お願いされるわ』
太『推しごと、頑張ってくださいね』
ま『うん。太一くんも、頑張ってね』
ぴ『バイバイやで〜』
太『ありがとうございました〜!』
ぴ『太一くん、良い子だよね』
ま『とても素直な子やと思うわ。これから自分自身とどう向き合っていくかで、大きく変わるだろうね。色々なことを発見するには、まだ時間がかかるかもしれんけど。考えたり、悩んだり、憧れたり、夢見たり、彼はいまとても若者らしい時間を過ごしているんだよね。この時間ってとても重要で、いつか自分の核の形成に成功してほしいわ』
ぴ『たくさんのことに興味関心を持つには、新しいことを少しかじってみたり、興味ないことを逆にやってみたりするといいよね。そこで、ストレス反応が出たら、あぁやっぱこれは自分には必要ないな、こっちの方がやってて楽しいなってなるし。身をもって体感することで、自分自身が分かってくることあるもんね』
ま『さて、じゃあ散策再開や』
ぴ『はぁ、さっきまでイケメンに囲まれてたのに。一気に現実だよ』
ま『それ、毎回俺も思ってるんやわ』
ぴ『喧嘩売ってる?』
ま『何で俺の意見は通んねえんだよ(泣)』
ぴ『早くそーゆーとこ直した方がいいで』
ま『うぉんうぉん! 精進します』
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