ワンストップ特例制度はサラリーマンの味方
☆ぴちゃんとまえくん120話目☆
ぴ『前回の続き! まえくんがぴちゃんに100万円くれるみたいです』
ま『違う! 一言も言ってない! 「ふるさと納税」のおはなしです!』
ぴ『ぴ〜。やっぱり今日も、お勉強回だそうです』
ま『もう少しだからね、頑張ろうね。さて、前回「ふるさと納税」で「税金控除」を受けるには、本来であれば「確定申告」をしなければならない。という流れまでを説明したね』
ぴ『はい。それで、以前ふるさと納税をやろうと考えたまえくんも、確定申告のやり方を調べてたら、思った通りにめんどくさくて挫折をして、それから何年もずっとやらずに過ごしていた。ということも分かりました』
ま『はい、どうも赤裸々にありがとう。そうなんよ、確定申告。これやったことある人って、個人事業主の人、つまりは自営業者とかフリーランスとか、そーゆー会社に属してない人だよね。俺みたいな会社員は、年末調整の必要書類さえ総務(会社)に出しとけば、あとはやってくれるから、確定申告と馴染みがないんだよね』
ぴ『で、その昨日から言ってるなんちゃら制度ってのは何なんや?』
ま『「ワンストップ特例制度」とは、「ふるさと納税以外での確定申告が不要」かつ、ふるさと納税での寄付先が「5自治体以内」である人が使える制度ことだよ』
ぴ『ほうほう。それだけ?』
ま『まぁ、あとは「ワンストップ特例制度」をちゃんと「申請」しないといけないよ。「寄付して返礼品もらったら終わり。じゃない!」から、ここは本当に注意ね。ワンストップ特例制度を活用することを寄付先選択時にチェックしておくと、寄付先から必ず、「寄附金受領証明書」と「特例申請書」が送られてくるから、その「特例申請書」に必要事項を記入して、「個人番号」と「本人確認」が出来る書類のコピーと共に、寄付を行なった自治体に提出期限までに郵送しないといけないよ』
ぴ『あれ? なんか今さらっとめんどくさいこと言わなかった?』
ま『全然! こんなん、確定申告するのに比べたら楽勝でしょ! 実際に届いた書類みたけど、自治体によっては提出だけならWEB上で出来るとこもあったし。もっと将来は楽になるかもね』
ぴ『まぁ、ぴちゃんの場合、そーゆーのは全部まえくんがやってくれるからいいか』
ま『ワンストップ特例制度を利用されない人も、結局のところ、確定申告時に必要な書類となってくるので「寄附金受領証明書」は必ず保管しておくようにしましょうね』
ぴ『さて、まえくん! 難しい話はもう終わりやろ! 顔見ればわかるで! 「もう説明することは終わりました、ゲヘゲヘ」って顔しとるで!』
ま『「ゲヘゲヘ」ってのが本当気持ち悪いけど。とりあえず、その通りやわ』
ぴ『じゃあ、教えてや! みんな、美味しいお肉やお米、お野菜や、ぴちゃんの大好きなサーモンとか食べてるんや! まえくん! 何頼んだの!?』
ま『そうか、そーゆーのを期待してたのか。それは、すまんな。ぴちゃんには、さぞ残念なお知らせになってしまうわぁ』
ぴ『ぴ? だって、まえくんふるさと納税したって言ったやん。美味しい食べ物が届くんとちゃうん?』
ま『自治体が寄付の返礼品として設定できる条件は大きく2つ。返礼品は「寄付額の3割相当の価値で収めること」そして、「地域特産品であること」なんや』
ぴ『「地域特産品」ってことは、その町で手に入れられたり、作られてないといけないってこと?』
ま『まぁそうね。そして、その地域の産業として認められていれば、それは別に食品でなくてもいいんよ。例えば、俺の地元の福井県でも、コシヒカリや魚が有名な地域もあるけど、眼鏡が有名な地域もあるし、塗り箸が有名であったり、温泉が有名であったりと。その町によって、誇れる産業は様々なんだ』
ぴ『まさか、まえくん』
ま『俺が今回寄付した自治体、5か所中4か所の返礼品は、食品ではない』
ぴ『ぴぎゃ〜! いやだ〜いやだ〜! 鬼〜! まえくんの鬼〜! ぴちゃんもみんなみたいに美味しいもの食べたかった〜!』
ま『いやぁ、このワンストップ特例制度の5自治体以内って制限が、思ったより悩ましかったよ。ぴちゃんの言う通り、「北海道の魚介類」とか「九州のお肉」とか、すごいボリュームの食品がどれも美味しそうに紹介されていたよ。やはり町の税収に関わる分、気合い入れてる自治体が多くて、びっくりしたね』
ぴ『ちょっと待て! その言い方やと食品頼んでる自治体が1か所あるはずやけど、お魚もお肉も頼んでないんか? サーモンは!? ぴちゃんのサーモンは!?』
ま『サーモン選手、第6位です。惜しかったです』
ぴ『ぴぎゃ〜〜〜〜!!!! ありえない!! 頭とち狂ってんのか!? 優先順位どうなっとんねん!』
ま『1万円の寄付で1キロのサーモン。とてもとても魅力的でしたが。俺の稼ぎが少ないばかりに、他の欲しい返礼品とのバランスを取ったところ、寄付上限額の関係もあり、サーモンは優先度が落ちてしまいました。比較的寄付の多い1万円ラインは、やはりライバルが多いですね』
ぴ『「やはりライバルが多いですね」じゃねーんだよ! じゃあ、返礼品は何を選んだんだよ! 教えろよ! 何がサーモンに勝ったって言うんだよ!』
ま『言っても怒らないでね』
ぴ『お前よくこの状況で「怒らないでね」とか言えるよな。こちとら、すでにブチギレてんだよ』
ま『え〜、今年俺が各自治体からもらえる返礼品は、「【静岡県富士宮市】トイレットペーパー」「【静岡県富士市】トイレットペーパー」「【栃木県小山市】ボックスティッシュ」「【大阪府泉佐野市】ミニバスタオル」「【大分県日田市】炭酸水」の計5品です』
ぴ『どんだけケツ拭くねん!! バランスとは!? トイレットペーパー1つ減らせよ! サーモン食わせろよ!』
ま『いやね、富士宮市は「エリエール消臭+」で、富士市は「プレミアムシンラ」で商品が違うから』
ぴ『ソムリエか! ケツ拭きソムリエにでもなりたいんか!』
ま『それぞれ「64ロール」と「96ロール」届くよ』
ぴ『業者か! なんや、抱き枕業者、靴下業者ときて、次はトイレットペーパー業者にでもなるんか!』
ま『ボックスティッシュも60箱』
ぴ『だから業者か! お前オイルショック経験者かよ! マジかよ〜! サーモンがぁ〜、ぴちゃんのサーモンがぁぁぁ〜〜〜〜!!』
ま『いやぁ、2000円の自己負担金で、日用品をこれだけの量そろえることは出来ないよなぁ。ぴちゃん、だからあれやで、届いたらしばらくトイレットペーパー買わずに済むから、その分サーモン食べに行けるで』
ぴ『絶対やで! 絶対やからな!』
ま『おう、絶対な。(クリレスの優待券が届けば磯丸水産で好きなだけ食わせられるからそれでごまかすか)』
ぴ『はぁ〜、叫びすぎて疲れちゃったよ。まえくん、一応お勉強回やから、今日のまとめをよろしく』
ま『はい、じゃあ今日のまとめです。「ふるさと納税」における「ワンストップ特例制度」は主にサラリーマンの人が使う制度です。寄付自治体を「5自治体以内」に抑えれば「確定申告が不要」になります。自治体から送られてくる「特例申請書」と各種個人情報書類を寄付先の自治体に郵送することで、来年度の税金控除が適用されます。自治体から届く「寄附金受領証明書」は個人事業主の方も確定申告時に必要となるので必ず保管しておきましょう』
ぴ『あと、寄付先はキチンと家族と相談しましょう。トイレットペーパー、そんないりません』
ま『ハハハ、ごめんね。あと、根本的なことなんだけど、寄付先を選択するときに、その寄付金を寄付先の自治体の「どんな政策」に対して使って欲しいかを選ぶ項目があります。例えば「福祉のために使ってください」「環境保全のために使ってください」「その町のこどもたちのために使ってください」とかです。あなたの寄付が、その自治体の未来を良くすることへと繋がります。みんなで、日本各地の未来を良くしていきましょう』
ぴ『はい、オッケー。最後にエグいくらい好感度とりにいくやん』
ま『こうやって、社内で評価上げてるから。機械屋なのに機械のこと全然出来んでも上層部からの評価が上がっていくコツよ』
ぴ『そんなんいいから、はよサーモン買ってきて』
ま『え? 今から?』
ぴ『はい、ダッシュ!』
ま『はいはい。まぁ、今日はしゃーないか』
ぴ『あっ、あと鼻セレブ買ってきて』
ま『いや嘘やろ! この流れでそれ頼む勇気よ!!』
#3分間の暇つぶし #ぴちゃんとおはなし