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吉野家の優待変更でどうするまえくん

☆ぴちゃんとまえくん177話目☆

ま『ん? ん〜? うんうん。ほ〜ん。さて、ぴちゃん集合』

ぴ『集合でーす』

ま『問題です、俺の主な投資スタイルと言えば?』

ぴ『優待でご飯食べる!』

ま『あーうん、微妙にズレてるんだけど。まぁ、そうだね。日本株、特に優待株の保有によるインカムゲインで、資産をちびちびと増やしていくスタイルですわ。じゃあ、俺が1番よく利用している優待は?』

ぴ『吉野家! 出かけた帰りに駅近の吉野家で夜ご飯食べる』

ま『そうだね、吉野家をよく利用するよね。その吉野家が、10月13日に優待変更を発表しました』

ぴ『優待変更って、この前のすかいらーくのおはなしの時に学んだっけ。確か、もらえる優待券の枚数や金額が変わっちゃうことだよね』

ま『うん。あとは、優待がもらえる条件が変わったり、優待を受けられる期間が変わったりだね。そして、現状の俺に当てはまるのは、優待改悪ですわ』

ぴ『ぴ! ってことは、吉野家ケチになったんか!』

ま『あ〜、今回はそうとも言えないんやけど、ちょっと順序立てて説明していくわ』

ぴ『よろしくどうぞ』

ま『まず、吉野家の株を100株持っている人は、今まで半年ごとに300円券を10枚で3000円分もらえていたんだよね。俺は、その人ね』

ぴ『ふんふん、なるほど』

ま『それが、今回の発表で、次回から100〜199株を持っている人は、500円券を4枚で2000円分もらえることになったんだ』

ぴ『ぴ? ぴぴぴ? 1000円分減ってない?』

ま『減ったよ。もらえる額が3000円から2000円に減額されたんだ』

ぴ『なんだとー! ヤバいよまえくん! 吉野家さん経営が悪化してるんじゃないの!?』

ま『お〜、鋭い。確かに、優待改悪の場合は、多くは利益確保が難しいからの苦肉の策って言ったよね。他には、優待から配当重視への移行とか。ところが、今回の吉野家は2021年8月中間連結決算が「黒字転換」になったことを発表、それも最終損益が31億円の黒字(前年同期は57億円の赤字)で着地したことも同時に発表しているんだ』

ぴ『ぴ?  経営悪化どころか超良好じゃん。なんで、そんなことになったんだ?』

ま『不採算店の閉鎖や人件費・原材料費などのコストカットの効果が想定よりも出たんだってさ。新しい風が吹いた点としては、優待も条件を新たに増やしたんだ』

ぴ『ほう、何が新しくなったん?』

ま『200株〜999株を保有している人向けの条件が新設されたよ。500円券を10枚で5000円分配布するようになったんだ』

ぴ『それは、どうなん? なんかリッチ気分で吉野家行けそうな金額だけど、得してるんか?』

ま『う〜ん、この辺は意見が別れるだろうね。すかいらーくの場合は、単純に業績悪化で3000円を2000円に減らしただけなんだけど。今回の吉野家の場合は、100株しか持ってないと損したことになるけど、もう100株買い増して200株にしたら、一定の人は得するんだ。例えば、夫婦二人で100株ずつ保有するよりも、1人で200株保有した方が1000円分得することになるんだ。あとは、どのくらいの人が利用しているのか分からないけれど。今まで100株で未使用の優待冊子と吉野家の自社商品を引き換えられたのだけれど、今後は配送コストの観点から、200株以上保有していないと引き換えることができなくなったんだ』

ぴ『あ〜ほんとだ、そう考えるとお得になったのか、煩わしくなったのかは、家族の保有構成や消費スタイルによるね』

ま『あとは、業績回復で、配当金の方も前期(今年度もらえる分の配当金)が中間期末ともに「無配(0円)」だったのに対し、2022年2月期(来年度もらえる予想)の中間配当が「5円」と、見事に「復配」したんだよね』

ぴ『みんなにお小遣いもあげられるほど、回復したんだ。そこは、みんな嬉しいだろうね』

ま『優待株で配当までしっかり出すところは少ないし、むしろ手の出しやすい金額のところだと無配の企業が多いくらい。0か1かで、かなり業績や経営陣に対する信頼や印象は違ってくるよ』

ぴ『ふ〜ん。なんというか「黒字にはなったけど、まだまだ改善できるかもしれないので、少しやり方を返させてもらいます」みたいな感じか』

ま『そうだね。まぁ、兎にも角にも「黒字になった」「配当金もまた出すね」っていう2点の発表が強いし、「優待も100株から200株へ買い増した方がお得」って人もいるから、14日の株価は200円弱上がりましたね』

ぴ『まえくんは買ったの?』

ま『いや、買ってない。あまりに初動が高すぎるもんで、少し落ち着いたら買い増そうかなとは考えているけど。ただねぇ〜』

ぴ『どしたん、急にテンション落ちて』

ま『俺的には、もらえる金額が減ったことよりも、金券の額面が300円から500円になったことの方がショックなんよ。金券の額面が500円だと、800円900円食べた時の差額がでかいじゃんね。とはいえ、吉野家行って1人で1000円以上食べることなんてほぼないし。これが、トリドールみたいに100円券みたいに小さく刻んでくれたのなら、いくらでも今日飛びついて買い増ししたのに』

ぴ『確かに、使いにくい券よりは、使いやすい券の方が便利だし。利用回数も増えるとは思うんだけど。客単価を単純に上げたかったのかな?』

ま『優待券で高いものを食べることを習慣化させといたら、優待券がない時でもそのくらいの金額のメニューを食べてしまうような心理になるんだろうね。習慣化された水準を急に下げるのは難しいから』

ぴ『でも、損してないんやろ?』

ま『えっと、優待額は下がったからそこで1000円損して、中間配当が1株につき5円だから税引後で400円弱得して、で、株価自体が200円弱上がったので2万円弱価値が上がったから、現状はプラスなんだよね』

ぴ『最後のインパクトよ。1000円や400円がショボく聞こえるわ』

ま『う〜ん、だから、もう少し様子は見ようかな。100株はホールドのままにしとくから、また新しい優待券がどんな感じで到着するのか来年の春頃楽しみにしてようね』

ぴ『実際は、そんな先の話なんか。投資も色々と考えて大変だな』

#3分間の暇つぶし  #ぴちゃんとおはなし #ぴちゃんと優待 

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