【フリーランス覚書】報酬不払~少額訴訟まで・その6
こんにちは!子育てクリエイターの中川治之です。
前回、報酬不払いを起こしたT氏に内容証明を無視されてしまった僕。
いよいよ少額訴訟に踏み切ることにし、手続きの仕方などを調べ始めました。
今回は、訴訟申し立てをしたときの思い出を書きます。
目次
第1章 「発端」 出会い~業務開始
第2章 「疑惑」 会社設立の誘い~支払遅延
第3章 「未払」 再三の催促
第4章 「不払」 やがて音信不通
第5章 「行動①」 法的措置開始~内容証明
★ 第6章 「行動②」 少額訴訟申し立て
第7章 「行動③」 付郵便送達(?)
第8章 「決着」 審理当日
第9章 「顛末」 強制執行とは
最終章 「後書」 エピローグ・おまけ
第6章 「行動②」少額訴訟申し立て
少額訴訟とは、60万円以下の小規模な金銭トラブルについて速やかに決着をつけるための形式で、弁護士は立てずに双方の主張を述べます。
また原則、一回で判決が出るので、通常の裁判より費用も時間も抑えることができます。
少額訴訟をするにあたり、まずは必要なものを揃えます。
①訴状
②登記事項証明書
③訴状副本
④証拠資料
①訴状は、形式に則って作成します。
ネットでたくさん作例が見つかるので、ある程度はそれらを参考に作ることができます。
しかし、知識ゼロの僕にとっては自分のケースに近い作例を探すだけでもけっこう苦労しました。
まあ最終的には開き直って、「間違ってたら裁判所の人に訂正してもらおう。」くらいの気持ちで作った節があります。
…そしてしっかり訂正されました。
僕は訴状にT氏のことを「被告人」と書いていたのですが、それは間違いで、この場合は「被告」が正しいそうです。
「何が違うの?」と思いましたが、
被告人:刑事訴訟で、犯罪の疑いをかけられて提訴された人
被告 :民事訴訟で提訴された人
ということで、厳密に分けられているようでした。
…個人的には報酬の不払いも刑事事件として扱って欲しいくらいですが。
ともあれ、訴状については何とか用意できました。
②登記事項証明書は、相手が法人の場合に必要なものです。
今回の件はT氏が新会社を設立する前の出来事だったので、あくまでT氏個人とのトラブルと考えました。
したがって、登記事項証明書は用意しませんでした。
③訴状副本は、その名の通り訴状の副本です。
裁判所に出す訴状を正本というのに対し、被告に渡す訴状を副本といい、人数分を用意します。
単に人数分プリントアウトすれば良いのだなと理解しました。
④証拠資料ももちろん用意します。
証拠と言えるものはネット上のやり取り記録と請求書しかなかったので、それをプリントアウトしました。
契約書を取り交わしていなかったことが非常に悔やまれました。
これらを携えて、最寄りの簡易裁判所へ行って手続きをします。
◆簡易裁判所での手続き
簡易裁判所は、イメージしていたギリシャ神殿のような外観ではなく、こぢんまりした四角いビルでした。
受付で持参した書類を提出し、不備がないかチェックしてもらいます。このとき、前述したように担当の人から訴状を訂正されたりしました。
そして、費用を印紙と切手で納めます。
いったん裁判所を出て近くの郵便局に行くよう指示され、指定された額の印紙と切手を購入し、戻って納めました。
内訳は以下の通りです。
収入印紙 2,000円也
500円切手×7=3,500円也
100円切手×7=700円也
82円切手×5=410円也
50円切手×5=250円也
20円切手×5=100円也
10円切手×5=50円也
2円切手×10=20円也
1円切手×5=5円也
¥ 合計 7,035円也 (チャリーン)
※印紙の金額は被害額によって変わります。また、切手代も裁判所によって変わるようです。
…正直言って面倒でした。
現金で払わせてくれたら楽なのに。
とにかく訴状は受理されたので、後は裁判所がT氏に対して通知を送ってくれます。
いったん自分の手を離れたので、一息つくことができました。
その後の流れとしては、
●後日、裁判所から審理の期日が通知される
●被告から、反論を記した答弁書が送られる
●裁判の当日に審理が行われる
という感じです。
こちらは期日まで静かに待つのみ。
…となれば良かったのですが、そうはいかず、またしても問題が発生します。
<第6章・おわり>
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