だれでもサッカー広場2024@テラスポ鶴舞
2024(令和6)年10月27日(日)、鶴舞公園多目的グラウンドのテラスポ鶴舞で「だれでもサッカー広場2024」が開催されました。だれでもサッカー広場は、「サッカーの普及」と「スポーツを通した多様性の理解」を目的とし、参加費無料で、どなたでも気軽に参加できる内容になっています。
テラスポ鶴舞内のウエストグラウンド、マルチルームなどで、年齢・性別・障害の有無に関係なく様々な体験等が出来る内容になっていました。
今回は当日の様子を記事にしました。
まずは受付へ。こちらでチラシを受け取りました。
チラシには、当日の体験できる内容やスケジュールが記載されているだけでなく、スタンプラリーカードにもなっています。
各会場でスタンプを押して回ると、素敵なグッズを貰えます。
だれでもサッカー広場(ウォーキングフットボール)
最初はウォーキングフットボールの様子を見に行きました。
「走ってはいけない!」というルールなので、サッカーの経験がなくても、子どもから高齢者、障がい者も一緒に楽しめます。
「歩いてプレーする」「ヘディングやスライディングはダメ」「プレー中は人に触らない」などいくつかルールはありますが、体験する前に説明があるので、初めての方も安心して出来ます。
小さなお子さまも大人に混じってゴールを決めるなど、楽しそうに体験していました。
だれでもサッカー広場(人工芝ボールパーク)
人工芝ボールパークは、一人からでも参加できました。
旗の下の穴やボードに目掛けてサッカーボールを蹴ったり、ドリブルでコーンをかわしたり、手でリフティングをしたりと、「やったー」「(狙った所から外れて)惜しい!」「面白かったー!」など、様々な声が聞こえてきました。
『障がい者サッカー』ふれあい広場supported by KOMEHYO
2024(令和6)年7月、この地域で活動する8つの障がい者サッカー競技団体に所属する役員が集まり、【愛知県障がい者サッカー連盟】を設立しました。今回のイベント企画運営をはじめ、障がい者スポーツ普及促進のために競技・大会などの情報発信や選手・支援者などの仲間を増やし、だれでも気軽にスポーツを楽しめる環境の整備を目指しています。
今回のイベントは大きく分けて、「障がい者サッカー体験会」「障がい者サッカーの交流試合」「障がい者サッカーの紹介・交流ゾーン」の3つで、それぞれの様子を紹介していきます。
(8つの障がい者サッカー競技団体)
・CPサッカー【脳性麻痺】 ・ソーシャルフットボール【精神障がい】 ・ブラインドサッカー【視覚障がい】 ・ろう者(デフ)サッカー(聴覚障がい) ・アンプティサッカー【切断障がい】 ・(一社)愛知県電動車椅子サッカー協会 ・愛知県知的障がい者サッカー連盟 ・スペシャルオリンピックス日本・愛知【知的障がい】
障がい者サッカー体験会
電動車いすサッカー、アンプティサッカー、CPサッカー、ブラインドサッカーの4つが体験できました。
電動車いすはゴールの手前でボールが止まる方も多く、操作方法の難しさを感じました。
アンプティサッカー、CPサッカーは共に、威力がない・真っ直ぐに行かないなど、蹴ることの難しさを感じました。
ブラインドサッカーは、音は鳴ってもボールとの距離感、そもそもボールに触れるということも難しいと感じました。
障がい者サッカーの交流試合
多様な障がい者選手が参加する珍しい交流試合が実施されました。普段は障がいが違えばチームもルールも変わりますが、この日だけは一緒になってミックスチームを組み交流試合を行っていました。
またシニア、学生、女子の健常者もミックスチームに入って一緒にプレーし、障がいの違いを超えた選手同士の交流と、新たな仲間作りがテーマで行っていました。
スルーパスが出たり、フリーキックで直接ゴールを決めたり、白熱した試合が多かったです。
障がい者サッカーの紹介・交流ゾーン、トークセッション
マルチルームでは、様々な障がい者サッカーのプレーや活動ぶりを、パネルや映像等でCPサッカー【脳性麻痺】、ソーシャルフットボール【精神障がい】、ブラインドサッカー【視覚障がい】、ろう者(デフ)サッカー(聴覚障がい)、アンプティサッカー【切断障がい】、(一社)愛知県電動車椅子サッカー協会、愛知県知的障がい者サッカー連盟、スペシャルオリンピックス日本・愛知【知的障がい】の紹介がありました。
(一社)愛知県電動車椅子サッカー協会会長のの辰巳様、デフサッカー(聴覚障害)元日本代表・前日本ろう者サッカー協会会長の野呂様、(切断障害)ガネーシャ静岡AFC代表の原様、CPサッカー元日本代表の深尾様、知的障がい者サッカー(現)日本代表の犬塚様、愛知県障がい者サッカー連盟会長の永井様の6名が登壇され、「僕らの可能性は無限大~お互いのサッカーをもっと知り合おう!!~」をテーマに、トークセッションが行われました。
選手、運営・支援者としての競技の関わり方の話や、どうやって競技を知って・見てもらうか、コート確保の困難さなどを語られ、その中で各団体の取り組みの参考になるところを共有されていました。
最後は愛知県障がい者サッカー連盟会長の永井様から、
「ヒト・モノ・カネがまだまだ足りていない。ヒトは選手だけでなく、レフリーだったり、スタッフだったり、サポートをしていただける方。モノはボールだったり、競技の器具だったり、グラウンドと言ったハコものなど。カネは寄付金・支援金など。そのためにも、たくさんの人に障がい者サッカーを知っていただきたい。」
「パラスポーツが広がることで、住みやすい環境が整ったり、心が優しくなったりする変化があると思います。そういった形で愛知県障がい者サッカー連盟が社会貢献できればよいなと考えています。心のバリアフリーについて考えたり、障がい者スポーツの選択肢が増えたりする。だからこそ、障がい者サッカーについての情報発信を進めていきたい。」
と力強く語られていました。
名古屋グランパスからスペシャルゲスト
グランパスくんJrや、名古屋グランパスのOBの磯村亮太さんが、参加者と一緒になって体験され、イベントを盛り上げていました。
また、名古屋グランパスの小野雅史選手にもお越しいただきました。
今年5月の試合で大怪我を負った小野雅史選手。名古屋グランパス選手会が復帰までの道のりを応援すべくチャリティーオークションを実施し、収益金を全額、愛知県障がい者サッカー連盟に寄贈していただきました。
だれでもサッカー広場にて贈呈式が行われ、愛知県障がい者サッカー連盟から感謝状が贈られました。
最後に
トークセッション後に、本イベントを企画・運営をいただいた愛知県障がい者サッカー連盟会長の永井様から、「たくさんの人に競技について知って貰いたいし、関わって貰いたい。」
「関わりも、例えば団体の運営、スポンサー集めの営業だったり、経理だったり、ホームページ・SNSの情報発信だったり、(サッカーの経験がなくとも)普段の仕事で得た知識などでサポートをして貰えると、とても助かります。」といった話を伺いました。
本日のイベントを見て回ったことで、「一人でも楽しめる」、「色んな人と楽しめる」、「多様な障がいを知って、交流する・関わることで楽しめる」といった「だれでもサッカー広場」というネーミング通りの内容でした。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。