【自粛飯】6月後半
6月も後半に差し掛かると、コロナに対してどう対峙するかの選択を多くの人たちが迫られるようになった。
非常事態宣言が開けたという社会的状況、自分の年齢による重症化のしやすさ、職場環境、毎日の生活スタイル、人間関係など複数の要因が重なって、自粛を継続する人、「新しい生活様式」に慣れようとする人、感染は運だと割り切ってできる限り通常の生活に戻そうとする人に別れ、一部の人たちは違う選択をした人に眉を潜め、また多くの人たちが煮え切らない政府や東京都を非難した。
そしてコロナの新規感染者数は再び静かに増加を始めた。
自分はといえば、当初3ヶ月で終了するはずだった在宅勤務が、週数回の出勤をしながら、基本は継続となり、自粛飯の記録は7月以降も継続されることとなった。
なので、もうちょっとだけ続くんじゃ。
6月15日(月)
・そぼろ混ぜ麺
・アスパラのごまマヨネーズ和え
・紫玉ねぎの甘酢漬け
6月の後半は個別案件や社内評価で仕事が忙かったタイミングだったので、手軽に作れる混ぜ麺の登場回数が多かった。
飽きないようにとなると、トッピングで少しでもバリエーションを出そうと言うことになり、辛みのある肉そぼろをトッピングした。
6月16日(火)
・番茄雞蛋麵
・アボカド
・アスパラのごまマヨネーズ和え
・パプリカのおひたし
そういった日々なのでこの日も麺なのだが、混ぜ麺ではなく湯麺。
トマトと卵を使ったあっさり麺は味わいも彩もこれからの季節にぴったりだ。
6月17日(水)
・しらす肉そぼろ混ぜ麺
・青菜・パプリカ・ししとうのおひたし
徒歩圏にある麺の専門店でフレッシュな麺を買えるのはいいのだが、単位が5食1パッケージとかなので、悪くなる前にとなると麺が続いてしまう。
この日はしらすをトッピング。
しらすも自粛が始まってからよく買い求めた食材だ。
足の早く下処理が必要な魚介類は後回しになりがちなのだが、しらすはふりかけるだけで成立するし、余ったら冷凍にもできるので頼りになる。
6月18日(木)
・そぼろ混ぜ麺
4日連続に昼に麺。
「味わいが安定しすぎて面白味がない」とひねくれてなかなか登場しなかったキムチだが、麺のトッピングとしては大安定。
応用範囲も広く、忙しい時などにはやはり頼りになる。
6月19日(金)
・豚キムチ炒め
キムチがあれば当然豚キムチもできるわけで、これはもう勝ちの見えている作戦だ。
豚キムチだけでももう計算できるのに、混ぜ麺用に買った中国たまり醤油もある。
味付けに利用してみると一層深みが出た。
6月22日(月)
・そぼろ混ぜ麺
・蘿蔔玉米排骨湯
混ぜ麺と台湾風スープという中華風食卓。
この週から3ヶ月弱続いた在宅勤務も段階解除となり、翌日には出社が控えていた。
在宅が始まる前には寂しさも感じていたし、社会的に孤立するのではないかとか、日常生活にリズムを失い心身に不調をきたすのではないかと心配していたが、いくつかのルールや習慣を自分に科すことで案外耐えられたし、なにより出勤が身体にかけるストレスは結構なものだったのだなと。
そうなると逆に今の出社に自分が耐えられるのか少し不安になる。
こんな気分になるとは、未来というのはわからないものだ。
いや、正確に言うと「未来の状況が多少予測できたとしても、その時点で自分が状況に対してどう解釈して、どう感じているのかは予測できない」だ。
6月24日(水)
・そぼろご飯
・蘿蔔玉米排骨湯
この日はおよそ3ヶ月ぶりの出社の翌日。
在宅期間でも週5で筋トレをして体力が落ちないようにはしていたが、やはり歩いている歩数が絶対的に少なかったため、有酸素運動は不足していたらしく、帰宅したら結構なにもする気が起きなかった。
しかし、翌日の昼食の準備に関しては、週末に作り置いた肉そぼろと蘿蔔玉米排骨湯がまだあった。
魯肉飯風に盛り付け、即席で非常に台湾風の食卓に。
「うまいものが多い」とよく言われる台湾だが、行ってみた感想としては、食の好みのレンジが日本とは結構違い、その食文化的距離感は韓国や香港より遠い印象。
特に夜市などの屋台飯は「これから未知の料理を楽しむぞ」という積極的に理解していくマインドセットで行かないと面食らうと思う。
6月26日(金)
・ニョッキのトマトソース
・青菜のおひたし
・紫玉ねぎの甘酢漬け
麺類が多くなった6月の食卓だが、ニョッキもまたパスタの一種で、麺類だ。
茹で時間が早いし、グルテンの歯応えがあまり強くないやさしい食感で結構好きなのだが、基本生麺なのでスーパーでは案外売っていない。
あったら買うようにしている。
この日の前日は2回目の出社。
適応できるかどうか心配だったが、わずか2回行っただけですぐに慣れてしまった。
そして、「コロナなんか気にしてもしょうがないよ」と言わんばかりに同僚とランチする街の人々の姿をみて「次の波はどれくらいかな」と考えていた。
東京都の新規感染者数は、いわゆる「夜の街」由来とされるクラスターの集団検査が数字を押し上げていた時期で、50人近傍をゆらゆら上下しながら膠着していた。
6月29日(月)
・ワンタンミー
・パプリカのおひたし
・キムチ
麺類をやりすぎて短調になっていたが、よくよく考えればまだやっていなかった麺類があった。
シンガポールで食べたワンタンミーだ。
架橋がマレーシアとシンガポールに持ち込んだ料理で、漢字で書くと雲呑麺なのだが、真っ黒い少量のソースで麺を和えて、チャーシューやワンタンをトッピングするという元の料理からは似ても似つかないものに変化している。
物価が異様に高いシンガポールでも非常にお安く食べられる料理で、去年の旅行の際にはお世話になった。
シンガポールはコロナの流行当初、感染をうまく抑え込み、対策の優等生とされたが、シンガポール経済を支える外国人労働者のなかで感染が広がり、アジアでもトップクラスの大流行地となってしまった。
感染症の怖いところは、社会的に弱い立場の人を直撃するところだ。
そういった人にどう病院に来てもらうかというのは重要だ。
なので、一部「コロナチャレンジ」などと揶揄された新宿区のコロナお見舞い金というアイデアはそこまで愚作ではないのではないかと思う。
実際に病院や保健所に来てさえくれれば把握できるのだから。