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【謎話】英田とアイダ


英田「はっ………!ここは……?真っ暗だ!
か、体も動かない!縛られてる!?嫌な予感!」


??「目覚めたようだな」


英田「うわ!!!!結構近いとこで声がした!こわぁ」


??「お前が目覚めるのを待っていた…」


英田「だ、誰ですか?なんだか待たせてしまったようで申し訳ない…。」


??「お前には今から命懸けのゲームをしてもらう。私はデスゲームサポーターの一人、アイダだ。まずはプレイヤーの集う会場へ案内しよう。」


英田「えーー…最悪じゃないか。これはまずい。どうにかしないと。」


アイダ「そうだ。非常にまずい状況だ。真っ暗にしてしまったから、出口のドアノブも電気スイッチも見つからない。さらに先程硬いものを踏んで悶絶してから、探す気力が失せてしまった。」


英田「え、そうなんすか…。うーん、そのイベント、遅刻したらまずいんですよね?」


アイダ「イベントって言うな。
遅刻した場合はどうなるのか…事細かなルールは我々サポーター用テキストに書いてある。真っ暗で読めないが」


英田「やばいやばい、とにかく電気スイッチ探すとこからしましょう!
僕も手伝いたいんですけど、縛られてるんすよ……これ解いてくれませんか?」


アイダ「ああ、解いてやろう。遅刻したら良くない事は確かだからな。手を貸せ。下手な真似はするなよ」


英田「そっちの落ち度なのに偉そうなんだよなぁ。そもそもこの暗闇でずーっと俺の目が覚めるのを待ってたってこと?何もせずにじっと?
あ、考え出したら恐怖が追いついてきた…」


アイダ「ハサミはどこにあったっけ……
いてぇ!!なんか踏んだ!!!痛い痛い痛い」


英田「だ、大丈夫っすか!?もしかして踏んだのがハサミだったりしない?」


アイダ「お〜〜確かにな。どれどれ……
あ……!これだこれ!よし、待っていろ…」


英田「はっ!まずい、不審者にハサミを入手させてしまった!このままハサミでブスリ!とされたらどうしよう。きっとハサミでブスリ!とされたかのような痛みを味わう事になるぞ…!」


アイダ「さぁ見つけたぞ。じっとしていろ」


英田「どうして俺を見つけるのはすぐなんだよ!助けてくれーー!」


カチッ

『真実はいつもひとつ!!!』


アイダ「これは名探偵コナンの音声が鳴るガチャガチャのキーホルダーだ。本当は阿笠博士のが欲しかったのだが、何度やってもコナン君なのだ」

キーホルダー

英田「おい!ハサミと名探偵コナンボイスキーホルダーを間違う奴がいるか!後で見せて!
それより犯罪者が名探偵コナンボイスキーホルダーのガチャガチャをするな!」


アイダ「まぁそうパニックになるな。」


ジョキン!

英田「……え?あ?拘束が解けた!ありがとうございます。え?ハサミ見つけたんすか?」


アイダ「名探偵コナンボイスキーホルダーを、七つ道具に付けていたのだ。この七つ道具のハサミを使ったという訳だ」

七つ道具

英田「おお!ちゃんと探り当てていたのか!七つ道具って子供の頃異様に欲しくなりますよねー。かっこよくて。使わないんだけど、こういう時手元にあったら感動しそう。ナイス」


アイダ「お前よく喋るなぁ。」


英田「では電気のスイッチを一緒に探しましょうか。」


アイダ「そうだな。早くせねば私の命も危ぶまれる。」

カチッ
ピカッ

英田「あ、七つ道具にちっちゃいライトもついてるんすね!めっちゃ便利~~!
オラァ!!!」


アイダ「いてっ!お、おい!!な、何故殴る!?」


英田「そりゃやられる前にやるでしょ。七つ道具は頂きましたよ。どれどれ、犯罪一味のきたねぇツラでも拝んでやりますか」


アイダ「わっ眩しい!」


英田「…ん!?うわ!!!俺と同じ顔!!!?こわぁ……」


英田、ドッペルゲンガーを見た為消滅


アイダ「えっ!?消えた!!?
ちょっと!七つ道具返して!!」


消滅した英田はその後異世界転生し、七つ道具でチートすることになる……
と良いよね。

~完~




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