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#3 告知は何歳から?

実際提供精子で子どもを授かったら次にでてくる問題が子どもへの告知です。
前回は、告知の必要性について書きましたが、今回は「実際、告知って子どもが何歳になったら、どうやってはじめたらいいの?」という具体的なお話です。

これ、実は答えは簡単です。

1番簡単で確実な方法、それは妊娠中から告知をはじめることです。
(すでにお子様がいる方はできるだけ早くから)
妊娠中からというのは、子どもへの告知というよりは親の準備運動のイメージです。

これから産まれてくる子どもを想像しながら、まずは告知の絵本を読む練習をたくさんしましょう。ここでやることは、絵本の中の言葉を、自分たちならどんな言葉で表現しようかと考えておくことです。

例えば、精子をパパのタマゴというのか、命のタネというのか?
ドナーさんを親切な人、助けてくれた人、サンタクロースみたいな人というのか。そうやって絵本を何度も読み込み内容を自分の言葉にしていく事が大事です。

最終的には、絵本を見なくても自分の言葉で子どもが産まれるまでのスートリーを話せるようになるまで繰り返し練習します。この最初の土台作りがあるかないかで、その後の告知に対するハードルはかなり変わってきます。

子どもの分別ついてないし、そんなの告知じゃないじゃん、って思うかもしれませんが、まだ子どもが言葉を理解する前に始めることが重要なのです。

子どもは想像以上のスピードで成長していきます。まだ大丈夫、もう少し言葉がわかってから、ものの分別がつくようになったら…と先伸ばしにすることで、告知へのハードルはどんどんあがっていきます。

子どもが成長すればするほど、伝えた時の反応や質問されたらどうしよう、という別の不安がでてきて告知へのハードルを上げる要因になります。

だからこそ、子どもが理解していない、反応がないうちから始めることで親側のハードルを下げておくことが重要です。

また、子どもは保育園・幼稚園やTVや友達など、子どもだけの世界の中で、いろんな事を吸収してきます。早い子では4~5歳のうちに無意識のうちに「家族=血縁」と思い込んでしまうことがあります。一度「家族=血縁」と思いこんでしまった子どもに対して告知をするということは、否定からはいらなければならず混乱をまねくことになります。

親の準備運動が整ったら、今度は産まれた我が子の顔をしっかり見ながら伝える練習をはじめましょう。顔を見ないで話すのと、たとえ何もわかっていなくても、顔をしっかり見ながら伝えるのは全然違います。

まずは直接的な告知というよりは「生まれてきてくれてありがとう。ずっとあなたを待っていたよ。」と声にだして沢山愛情をそそいでみてください。慣れてきたらこれに加えて練習してきた自分の言葉で「パパにはタマゴがなかったから親切な人にプレゼントしてもらってあなたがうまれてきてくれたんだよ。」と繰り返し伝えてみてください。

ここまでできれば告知の準備運動は完了です! 

大切なのは
・自分の言葉で告知できるように準備する
・繰り返し伝えることで、告知を日常にしておく
・できるだけ早いうち反応がない時から始めることでハードルをさげておくです。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
読者のみなさんが、世界で一番幸せになる事を、こころよりお祈りいたします。
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「こころでつながる 家族をつなげる」
一般社団法人 AID当事者支援会
寺山 竜生(てらやま りゅうせい)
Web: https://aid-toujisha.com/ 
Twitter: https://twitter.com/aid_toujisha


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