タスクを分解してくれるゴブリンツールは"すべてのひと"にうれしいAIDXを実現
先週、しらいはかせCEOのTwitterで紹介されて数十万バズとなったツイートがこちらから、ゴブリンツール「goblin.tools」というステキなAIDXを体験できるタスク管理ツールを紹介します。
[Magic ToDo]:魔法のようにやること分解
「同人誌のを入稿する」という日本語の親ToDoから「Magic ToDo」使うと
・内容を決定する
・内容に基づいて文章を書く
・文章を校正する
・レイアウトを作成する
・イラストや写真を挿入する
・タイトルと目次を作成する
・ページ番号を付ける
・用紙を選び、印刷する
・印刷物をバインドする
・入稿先に送る
といった複雑かつ、日本の漫画同人誌や技術書典のような技術同人誌に共通な工程を見事に表現してくれています。魔法の杖🦯をクリックするとさらに細かなタスクに分解することができます。
例えば「ゲームコンテストに応募する」といった例でも実験してみました。
ゲームコンテストに応募するためにはゲームを完成させる必要がありますが、「ゲームを完成させること」がどんなに複雑で大変か、そしてゲームのプログラム開発よりもテストプレイがどんなに重要か、など複雑で見えづらい要素を分解してくれています。
Goblin.tools には他にも以下のようなツールが揃っています
[MagicToDo] 魔法のToDo:やるべきことを分解
[Formalizer] フォーマライザー:言いづらいことをより丁寧な文体で
[The Judge] 裁判官:空気が読めなかったのかどうかを判定
[Estimator] どのくらい時間がかかるか見積もります
[Compiler] 頭の中のモヤモヤをタスクリストにコンパイルする
[The Chef] 食材や食事制限からレシピを作成
goblin.tools は、小規模でシンプルなシングルタスク ツールのコレクションであり、主に neurodivergent ※の人々が圧倒的なタスクや困難を感じるタスクを支援するように設計されています。
Formalizer:言いづらいことをより丁寧な文体で
言いづらいことを言わねばならない、そんなときによりフォーマルな文体で書き直してくれます。🌶の個数で表現してくれるのもかわいい。
The Judge:空気が読めなかったのかどうかを判定
原文では「Am I misreading the tone of this?」と書かれていますが、「私の読み違いだろうか?」と直訳するよりも、「tone」つまり語調や感情といった要素がどの程度含まれているのかを冷静に判定してくれます。
感情や語調を読むことで、相手がロジックとして伝えている要素とそれ以外の要素を分離して理解することを助けてくれます。
「怒られたり怒鳴られたり、何か勘違いしているのでは?」という時に役立ちます。もしくは相手の空気を読みすぎな人にとっても、少しだけ安心できるツールになると思います。
[+]ボタンを押すと、その返信についてもジャッジできます。
Estimator:どのくらい時間がかかるか見積もり
Magic Todoアイテムでも利用できます。
「ゲームコンテストに応募する」…は53日と13時間かかるそうです!
Compiler:頭の中のモヤモヤをタスクリストにコンパイルする
ブレインダンプ(braindump)を訳す方法がなかったのですが「アタマの中のモヤモヤ」とさせていただきました。ちょっと実験してみます。
もっとモヤモヤした課題を与えてみます。
ちょっと難しい課題にしてみます。
こんな結果が出てきました。
何度か気に入ったタスクが出るまでガチャを回してみましょうね!
念のため、ちょっとおかしいモヤモヤを突っ込んでみます。
それぞれの要素自体はファクトとして独立していますね。
ChatGPTをバックエンドに使っているにようですが、けっこうきな臭い話題についても扱ってくれている点が気になります。
これを「Send result to the Magic Todo」ボタンを押してブレイクダウンしてみます。
気になる「俺は死ぬしかないんだ」はこんな感じでした。
The Chef:食材や食事制限からレシピを作成
食材や食事制限から
ここにどのような食材があるか書いてください!また、食事制限、分量、器具、時間など、シェフに配慮してほしいことを何でも書いてください。
「バナナと卵とお米。糖尿病に気遣いたい。」
でました!
ToDo化して時間を見積もることもできますのでやってみます。
ちょっと朝ごはんには間に合わなさそう。
「バナナと卵とお米。糖尿病に気遣いたい。朝ごはんなので手早くお願いしたい。一人分でいい。」としてみます。
ToDoにして、時間を見積もってみました!
個々のステップでの時間の正確さには課題が残りそうです。実際の工程のなかで手抜きをしてもいいし、最後までの道筋がある程度示されているのはいいですね!
クラウドサービスとしての利用
公式のAboutに AICU mediaとしての見解を加えて解説します。
Goblin.tools はベルギーのクラウド開発者 Bram De Buyserさんが開発運営しているツールです。モバイル版もあります。Apple iOS版が 0.99USD、Android版が150円です。
ほとんどのツールは、目的を達成するためにバックエンドで AI テクノロジーを使用しています。現在、これには OpenAI のモデルが含まれています。「ツールとバックエンドが改善されるにつれて、オープンソースの代替手段に移行する」とのことです。
すっごいお金かかっちゃうはずなんですが、ありがたい話ですね!
認証情報を入力すると、デバイス間でToDoリストを同期することができます。新しいデバイスで同期を有効にする前に、バックアップを取ることをお勧めします。リストはユーザー名とパスワードで暗号化されます。管理者やあなたの認証情報を知らない人がリストを見たり、復号化したりすることはできません。
同期には数秒かかりますが、もしかして小規模なチームで利用する場合なんかも便利かもしれませんね。
注意事項として、
しらいはかせの一言解説:ニューロダイバージェントとは?
しらいはかせに紹介されたこのツールですが、大好評ですね。
でもアプリのタグライン(1行解説)には「Smart tools for the neurospicy」と書かれています。nuerospicyとはどんな意味なんでしょうか。
Wikipediaによると「neurospicy」とは
Neurodiversity/neurodivergent とは
精神機能にばらつきのある人々を表す非医学的な包括的用語であり、自閉症スペクトラム障害(ASD)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)などの神経学的または発達的な状態を含む人々のことだそうです。
注意欠陥、というと生きづらい気持ちになりますが、こういったAIによるサポート技術は、お年寄りや若者、他人の感情に左右されやすい人や反応が薄い人などすべての人々の助けになる技術ですね。
AICU mediaは、広くクリエイティブな方々をAIをより使いこなすことで温めていくようなメディアを目指しています。
クリエイティブな生き方って社会との接点で生きづらい気持ちになることは多いですよね。
すべての人々がこんなツールで、もっと楽しく、なめらかに生きられるといいなと思います。
今後もこんなツールがあったら積極的に深掘りして
応援していきたいと思います!
追記:作者のBram De Buyserさんとコミュニケーションが取れましたのでインタビューです
"Why it is free?"なぜ無料なの?
Bram De Buyser:その答えは、このツールは安価なAI APIとしてGPT 3.5を使用するように構築されており、ホストするのに非常に軽量です。そのため、goblin toolsの運営にかかる月々のコストは、利用者の多さに対して思ったほどかかりません! アンドロイドとアップルでのアプリの売り上げで、月々のコストをカバーしています。)
アプリを買う余裕がない人や、アプリにお金を払えない人のために、私は絶対にツールを無料にしたかったのです。
素晴らしいお話ですね!感動したみなさんはアプリを購入して応援しましょう!
Google Play
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.goblintools&pli=1
App Store
https://apps.apple.com/us/app/goblin-tools/id6449003064
以上、AICU mediaがお送りしました
応援してくださる皆様へ!💖 いただいたサポートは、より良いコンテンツ制作、ライターさんの謝礼に役立てさせていただきます!