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私にとって震災の日のこと、その後

東日本大震災が発生してから今日で11年が経ちましたね。

11年前の今日の事を鮮明に覚えています。
赤坂Bizタワーというオフィスビルの9階で、自分のデスクのパソコンに向かっていた私は、「ドカン!」と縦に突きあげられるような感覚の後に、「ぐらぐらっ」とフロアが横にずれるような感覚を覚えました。その後、免震構造のビルは、30分以上も「ぐわ~んぐわ~ん」と揺れ続けたのでした。

その日、仕事で一眼レフカメラを持っていた私は、揺れが少し落ち着いた夕方から2時間程、赤坂を先輩と一緒に練り歩いて異様な街と人の様子を記録しました。

この日を境に、私の仕事の内容が大きく変化していくことになります。
そう、東日本大震災がなければ、医者にはなっていなかったのです。
今回は「医者になろうと思った私の事」について。

At the exact moment of Eathquake

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これは3月11日に私が撮影した写真です。

issue + design 

以前から同じチームでお世話になっていた筧さんが、当時社内で運営していたissue+designのチームの一員として「震災復興+design」プロジェクトに参画することになりました。

東日本大震災は、当時まだ新しかった、
クラウドファンディングを通じて社会課題を解決しようとする人達を応援する文化や、②地域課題を解決することを事業ゴールとするような社会起業家の存在、③都会だけがクールな存在ではなく、地方にも面白いくてカッコいい人やモノが集まるようになるムーブメント、そんな動きを作ることになったと思っています。

企業イノベーションにかかわっていた私の仕事は、震災を境に、海外や東京の仕事から地方都市や被災地へと場所が変わり、コマーシャルからソーシャルな領域に、テーマ性が変化していきました。


地域高齢者に魅せられて

東北地域に限らず仕事で地方に行くようになると、都会とは違ってまちの中で若者に出会うことはありません。「若者=60代」という世界。どこの街にも80代+の高齢者しかいないとう状況を目の当たりにしました。また、意外と高齢者はヨボヨボではなく元気であることにも気づきます。

高齢者の暮らしの面白さ、たくましさに惹かれて、少しずつ、高齢者をテーマとした仕事を増やしていくことになりました。代表的なのが複数企業乗り合い型のプロジェクト、Aging Mattersです。


「健康インフラ」と「生きがいインフラ」

当時の私は、コミュニケーションや広義のデザイン活動をもって課題解決をする立場にあったのですが…

高齢化地域のフィールドワークを重ねる中で、地域の高齢化を支えるのは、高齢者の健康を支えるインフラと、高齢者の生きがいを支えるインフラの両方を整備しなければならないと痛感します。

そして健康インフラに関しては医療や福祉の領域で存在していたとしても、生きがいを支えるためのインフラ、コミュニケーションやデザインが得意とする分野が非常に手薄であるということを感じていました。


高齢者のケアを軸に仕事がしたい

震災からの数年間は様々なソーシャルプロジェクトに参加しました。結果、自分自身の仕事の軸となるような「私といえばこれ」というようなテーマ性を持ったプロジェクトを自ら立ち上げてみたい。具体的に社会に向けて自分で何か取り組みたいと思うようになっていきます。

そこで思い出すのが両親の事、そして実家の事です。
家業の診療所こそ、地域高齢者にとって大事な「健康インフラ」の一つではないかと気づいてしまうわけです。ならば、家業を何とかおもしろい事して「生きがいインフラ」を補充すればいいのだと、単純な思考回路の私は思いました。


医療の活動とクリエイティブの活動ミックス

ところが、コミュニケーションやソーシャルデザインの実践力は合っても、ヘルスケアの知識が全くない。どうすればいい?

公衆衛生学の社会人大学院?
医療系の資格が取れる大学?

当時の私は、なぜか自分自身のスキルセットとして、「健康インフラ」と「生きがいインフラ」の両方の知識や技術をあわせ持っていないといけないというような切迫感がありました。

30代前半、企業勤めをしながら、「このままでいいのだろうか?」という漠然とした疑問を持ち始めていた私がいました。何か新しいアクションを起こすと同時に、何か新しい知識や技術を身につけなければという想いに駆られていました。

色んなプランを検討して、多くは頓挫したのですが、結果、医学部学士編入試験を受験し、医学部に入学。2回目の大学生をやることになったのです。

#ほっちのロッヂに行ってきた

この文章は、私が2022年2月に軽井沢にある「ほっちのロッヂ」に行ってきたことをキッカケに、自身のこれまでとこれからを探るためのエッセイです。


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