30代医大生、法人設立、ケアクリ会議
32才で医学部に学士編入することになった私
今回は、医学部時代の話をします。
医大生としての話というよりも
医学部時代に模索した法人の活動のお話しです。
医学部に通いだした最初の1年間は
片道2時間の通学と
恐ろしく範囲が膨大なテスト地獄で
久しぶりの学生生活に慣れるのに精一杯でした
医大生2年目に入り
そろそろ自分が活動する拠点を作ろうと考え
設立したのが、いまも続く
一般社団法人グッドネイバーズカンパニーです
(略して、GNC)
グッドネイバーズカンパニー設立の想い
私が会社員だった2010年頃、
医療専門職のほとんどは医療現場で働き
それ以外の専門職との接点は限定的で
「健康」や「ウェルビーイング」をテーマに
コラボレーションをしようとしても
どこで出会えるのかが分からない状況でした
地域の医療・介護・福祉や、健康といった
だれもが(いつか)自分ごとになる課題を
専門職だけが扱う「特殊な課題」ではなく
地域の中で皆で解決していく「身近な課題」へ
課題を開いていきたいと思っていました
また、そのためには
医療職とそれ以外の色んな業種の人たちが
コラボレーションする場や機会
出会いのプラットホームが必要だ
でも。
外部からのアクションではとうてい難しそう
ならば、自分が中の人になればいい
そんなことを考え医学部に編入したのですが
到底、私の力だけでは難しかったので
法人を設立し
時間をかけて共感してくれる仲間を集めようと
対話の土台を作ることから始めました
ケアクリ会議という大切な集まり
設立記念イベントとして実験的に始めたのが
「ケアクリ会議」です。
「ケアの課題をクリエイティブに解決しよう!」という合言葉に「ピン!」と来てくれる医療職・非医療職がつどい、出会い、課題を共有し、一緒に対話をするイベント、略して「ケアクリ会議」です。
はじめてのケアクリ会議
忘れもしない2014年8月3日
ケア系の仕事をする人材と、クリエイティブ系の仕事をする人材、およそ20人ずつ計40人が参加し、主催者の私が「この人はケアの課題をクリエイティブに解決している!」と思ったゲストスピーカー3人のお話しを聞きながら、最後には全体でワークショップを行うというスタイルの、濃密なイベントが開催されました。
グッドネイバーズカンパニーが生まれたと同時に発足した旗揚げイベントは、おかげ様で大きな反響となり、年に1回のGNCの基幹イベントとして、2014年から2019年まで計5回の開催をしました。
歴代の特別ゲストたち
ゲストは、毎年、その年に私たちが「この人こそ、今まさにケアの課題をクリエイティブに取り組んでいる、解決している」と考える人達をお招きしました。
ケアクリ会議に興味のある方は下記リンクをご覧いただくと、どれほど尖ったイベントだったかがお分かりいただけるかと思います(笑)
何度も読み返したい総集編レポート
毎年、開催後には必ず、議事録と呼ぶにはもったいないぐらい当日の熱量がギュッと詰まった総集編レポートを作成し、参加者や希望者にお配りしてきました。
ケアクリ会議vol.4からのレポートは、noteのまとめ記事になっています。
いま読み返しても新しい気づきにつながるレポートばかりです。
ケアクリ会議がくれたもの
「こんな診療所があればいいのに」
そんな気持ちから医学部に入てから5年間
私にとっては年に1回、
自分自身が医者になったときにありたい姿や、
ありたい社会を見据えて、
その具体的な一歩を踏み出しているゲストや
その兆しを導いてくれるゲスト
共感してくれる人達との出会いにつながる
本当に素晴らしい機会でした
GNCの活動の理念でもある
「プレイフルケア」という考え方や
これを体現した事業である
くちビルディング選手権も
ケアクリ会議と共に成長してきました
残念ながら2020年からは、
新型コロナウイルス感染拡大を受けて
開催休止としましたが、
嬉しいことに、この5年をかけて、
医療業界(特にプライマリケア領域)の
課題の受け止めやプレイヤーの多様性は
大きく広がり
ケアクリ会議と同じような志を持つ
医療職・非医療職のコラボレーションが
たくさん生まれていますね
医師国家試験を合格、そして卒業
ケアクリ会議の開催を続けた5年間は
私が医学部に通った5年間とほぼ同じ
ただ学生をしていただけでは
経験できなかった多くの事を
法人運営に携わることで学び
出会いにも恵まれました
授業と実習とテストとの日々に
GNC代表としての法人運営
そして一番の山場である医師国家試験
5年間はあっと言う間で、
第5回ケアクリ会議を開催した時には
医学部を卒業し、医者になり
初期研修医1年目になっていました…。
つづく。
#ほっちのロッヂに行ってきた
この文章は、私が2022年2月に軽井沢にある「ほっちのロッヂ」に行ってきたことをキッカケに、自身のこれまでとこれからを探るためのエッセイです。
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