『飲まずに稼ぐ方法』だけを考えていた話
3分で消えた280,000円。
これから、なかなかタブーな話を書く。
ある意味、閲覧注意。
わたしも含め、周りには水商売経験者が多い。
始めた理由は様々。わたしは完全に生きるため。
しかしながら、わたしはお酒がそんなに飲めない。
飲めないわけじゃないし、むしろお酒自体は好きな方だ。
特にウイスキーと日本酒はとてつもなく好きだと思う。
白州を初めて飲んだ時、その香りをずっと鼻腔にとどめておきたいとすら思った。
日本酒は島根の玉櫻酒造のとろとろにごり酒なんて朝一から飲める。
(1~3月限定の微発泡のやつが絶品)
ワインも甲州にワイン旅するくらい好きだし、夏にベランダで飲むビールはそのためにがんばってる感ある。
ただ、自分のペースで飲めないお酒は本当に嫌いだ。
罰ゲームのテキーラなんてもってのほか。
そんなわたしでも、キャストの95%が20代のお店で30代半ばにしてNo.1でいられた話をしてみたい。
飲みたいお客様、飲みたくないお客様
わたしの中で線引きがあった。
ホステスといえば、色恋営業と思われるかもしれない。
でも、実は1番生産性のない営業は色恋。
1番簡単だけどね。
わたしは、営業という営業はしなかった。
ただ、話をしたいお客様に『いるよ』ということだけ伝えていた。
そういうお客様とはたいてい趣味や仕事の話をした。
最近読んだ本やサッカー、ときには経営戦略について。
わたしが話したいなと思うお客様にだけ連絡していた。
友達だからだ。
だからか、わたしのお客様は、複数人でいらっしゃる方が多かった。
接待ユーズも多かった。
そういうお客様のお席では、わたしは沢山飲む。
無理強いもなく、楽しくマイペースに飲めるからだ。
実は当時のお客様で、コレを読んでくれてる方もいる。
その方々のお席では、マッカラン飲みまくっていたり、ジャスミンハイにハウスの焼酎追加したりしてましたね。笑
実はそれ以外のお席では、アルコールに見せかけてお茶を飲んでいた。
抜きモノ(シャンパンやワイン)がいつ出てもいいように備えていたのもある。
今だから言えるけど、1滴も飲まない日もザラにあった。
ごめんなさい。
飲まずに稼ぐHOW TO
とても簡単な2ステップがある。
まずは、フリーのお客様を指名客にする。
フリーのお席ではとかく飲み方が荒くなりがちだ。
だから、1日中指名客で埋めるのが得策。
もちろん相性があるので、アレだけど、自分の強みが発揮できるように常にアンテナだけは張り巡らせていた。
わたしならば、ハイテンションにキャッキャするのは無理。
でも、政治の話や経営やマーケティング、建築、建設、サッカー、地理、地学の話は得意だった。
もちろん勉強もしっかりした。
そういう話がしたいひとには需要があった。次回の指名につながる。
なので、自分の得意分野に関して、深く語れると、それはすごくプラス。
これは水商売に限らず、面接なんかでもプラスになる。
オタクであれ。
こうやって指名が増えたら、次は、お客様に自分がそんなにお酒が強くないことを告白する。
これを言って嫌な顔するお客様はめったにいない。
そのうち『ケーキ買ってきたからコーヒー飲もう』なんて言ってきてくれる。
『無理しないでいいからね』『正直に言ってくれてありがとう』
だいたいのお客様はこういう感じになる。育てる。
でも、ここで甘んじては絶対にいけない。
決して安くないお金を払い、飲みにきてくれてるのだから、
『きてよかったな』って思ってもらえる努力は怠っちゃいけない。
お酒の力に頼らなくても楽しいおしゃべり、知的なおしゃべりができなきゃだめって努力してかなくちゃいけない。
プロ意識をもたないといけない。
中にはいる。本当にかわいくてニコニコしてるだけでいい子も。
でも、9割は努力が必要。
ここで努力すると、本当にいいお客様になってくれる。
指名がカブっても楽しくヘルプの子と飲んでくれる。←これすごく重要。
1日中、指名のお客様がいてくれたら、無茶な飲み方を強要されることもない。
それを継続することで、NO.1で居られた。戦略勝ちだ。
ちなみにわたしは取り立てて美人ではない。
お客様は自分を映す鏡って人生初の水商売のときのママに教わった。
もし、お酒苦手だけどホステス、キャバ嬢、ホストをされてるひとがいれば、だまされたと思って実践してみてほしい。
このロジックを軸に、一度自分のやりやすいやり方で計画的に実践してみてほしい。
飲めないって言ってるのに飲まそうとしてくるお客様や、それを止めに来ないお店なら、そんなとこ辞めちゃえ。
そして、逆にいえば、そういうお店に行ったとき、『無理しなくていいからね。お茶でもいいよ』ってひとこと言ってみて。モテます。
『ボトル飲まなくていいよ、好きなもの頼んで』って言ってみて。モテます。
win winだ。
逆に、『それ酒入ってんの?』って飲んで確かめようとしたり、こっそり触ろうとしたりはすごーく嫌われるのでご注意を。
人生経験と人脈づくりの生きた教科書
いまだに水商売っていうといいイメージを持たれない。
たとえば、『いいよな、酒飲んで金もらえるんだから楽な仕事だよな』とか、『なんでこんなとこで働いてんの?』
(逆に、なんでこんなとこ来てるの?)
フェミニストにぼっこぼこにされるようなことをたくさん言われる。
楽に見えるならやってみろ!!!
でも、いちいち気にしていたら相手の思うつぼなので、流すんだけどね。
もし、まだ20代前半なら『人生経験積みます。経験値上げます。』って答えてみてほしい。
本当に人生経験は積み上げられる。
いろんなひとがいる。
ひどいことを言う人の心理がわかるようになる。
その場合、どう対処するのがいいかわかるようになる。
洞察力もつく。営業力もつく。プレゼン力もつく。
セクハラやモラハラをされない反射神経が身につく。気遣いのプロになれる。
営業職には特に有利になる。
そしてまわりの綺麗な子たちは刺激になり、見られることで女性は綺麗になっていく。所作や言葉遣いも綺麗になる。
トータルでパワーアップできる。
人脈が仕事に生きてくることもある。
若いうちにこういう経験をしておくと精神的にタフにもなる。
わたしは女子大生にはどんどん水商売をやってみてほしいと思っている。
案外健全で、体育会系。
そして30代であれば、『ビジネスに生かしたいんです』って言うのがいいかもしれない。
30代ともなると、話せるネタも深くなるので、本当に仕事を振ってくれたり、投資の話も聞けたりする。結構おいしいと思う。
ただ、30代ともなると、飲みすぎたときのリカバリーに時間がかかる。
30代は、いかにして飲まずに稼ぎ、楽しませるかを考えることをオススメする。
ただ、退いた今、またあの世界に戻るかっていうと戻れない。
23時には寝たい。
280,000円のシャンパンが3分で消える桃源郷。戻れないなぁ。
美味しいお酒をほんの少し。
飲みたい相手とマイペースに。
そうやって飲んでいきたいもんだ。
あぁ、玉櫻のとろとろにごり酒飲みたい・・・。