長男の話3【一歳半検診】
一歳半検診を迎える頃には
きっと大丈夫だろう、という思いと
たくさん調べられたらきっとひっかかる、という不安な気持ちでいっぱいだった。
大丈夫だろうと思えたのは発語があったこと。
当時既にアンパンマンのキャラクターや数字、色の名前を言えた息子。
ママとパパはあいまいだったが、スプーンも上手に使えていたし、ハイハイやあんよも月齢より少し早く、検診のチェックリストで親が丸をつける分にはひっかかることは少なかった。
ただ不安要素としては、
指差しが少なかったことと、後追いや親を探すなどの生後6ヶ月から悩んでいた案件に関してはずっと変わらないままだった。
一歳半検診の内容はちゃんとした集団検診などであれば、応答の指差しや積み木などがあるというのをYouTubeでみた。
めーくんは応答の指差しは全くする気配がなく、
「どっちがいい?」なども答えることはできなかった。発見の指差しが少しだけあるぐらいで、コミュニケーションの取り方が一方的だった。
私がトイレから戻って嬉しそうとか、抱っこで安心するそぶりもなく、
ただただ息子のやりたい事に合わせる毎日。
気まぐれに笑顔を見せる日々。
公園に連れ出しても楽しそうにはしゃぐ様子はなく、地面に何か書いたり葉っぱを落とすことに集中したり、
他の子が絡んできても興味を持つことは無かった。
不安すぎた私は妹にも相談したけど、
「え!そんなわけないじゃん。
別に保育園にだって1人で遊ぶことに集中してる子はいるでしょう。
そんなんは個性で、なにか問題があるわけない。めーくんに限ってそんなわけは無い」
そんな風に言われて自分の安心材料にしていた記憶がある。
迎えた一歳半検診。
たまたま住んでいる地域が集団検診ではなく、
個人院でそれぞれ受けるものだった。
しかもたまたま小児科医が休みで、
内科医の先生が代理で担当してくれた。
「はい、問題ないですよ」
チェックリストでひっかかるところもなく、
応答の指差しの実技はそもそもなかった。
積み木だけは実技があって、それは元々できていたのですんなりと検診はクリアすることとなった。
やっぱり考えすぎだったのか、
ホっと肩をなで下ろし、
ただやっぱり少しひっかかる思いのまま
一歳半検診を終えたのだった。