マニラのリアル:クレイジーリッチの世界
マニラに来る前に、「〇〇さん(私)は薄めの顔だから一発で外国人ってわかるよね」って言われました。ちなみに夫のルーツである宮古島の親戚には、フィリピ―ノより濃いめの、阿部寛や平井堅風の顔立ちの方も多く、若い事はかっこよかったんだろうな~と思う。
…話はそれましたが、マニラに来て気づいたのが、「あれ、結構薄めの顔の人多くない?そしてみんな色が白くないか?」という事。最初は東アジア系の外国人かと思いましたが、聞き耳を立てるとタガログ語を話しているし、娘の学校のご両親も、いわゆるザ・フィリピーノではなく薄めの顔が結構いる。
そうです、中華系フィリピン人、いわゆる華僑の方たちです。🇨🇳🐼
フィリピンにおける華僑人口は5パーセント以下と言われています。それでも、私が割と華僑系の方と遭遇するのは、住んでいる場所、娘の通う学校の影響が大きいです。マニラに住む駐在員や現地採用の日本人が住むエリアはマカティ、BGC、ロックウェル、アラバン、オルティガスなど、外国人や裕福なフィリピン人が多いエリアです。そして、裕福なフィリピン人の多くは、華僑系が圧倒的に多い。結構、衝撃的でした。
娘の学校はフィリピンローカルではありますが、モンテッソーリ教育をアメリカで学んだ教師が指導する私立の学校で、ローカルのパブリックスクールよりはもちろん学費は高いです。ローカルのパブリックスクールは教材費と制服以外はほぼ無料。その学校の国籍構成比はフィリピン人7割、外国人3割ですが、このフィリピン人7割のうち、8割以上は中華系フィリピン人です。
先ほど、フィリピンにおける華僑人口は5パーセント以下と書きましたが、その5パーセントの方たちがフィリピン経済の約8割以上を握っていると言われているそうです。すごくないですか?少人数の華僑系の人々が、フィリピンの富のほとんどを握っている。ザ・華僑パワー❗️フィリピンだけではなく世界中に中華系移民の方は多いと思いますが、ビジネスを立ち上げ成功されている方が多いですよね。
フィリピン最大手のスーパーSMストアの創業者、Forbes誌でフィリピンで最も裕福な男性と称されるヘンリー・シー氏も華僑一世です。彼は無一文で中国から移民し、いまや数十億ドル規模のコングロマリットの頂点に立っていた方でした(今年の1月に亡くなられました)。
他にも、ナショナルフラッグであるフィリピン航空やセブパシフィックも華僑系財閥のグループ企業です。銀行界最大手のBDOやメトロバンクも華僑系企業。そして驚くことに、みんなが大好きなジョリビーも、フィリピン華僑のトニー・タンが経営しています。これ以外も聞いた事のある会社や企業、お店は調べてみると華僑系財閥のどれかに属している事が多いです。ちなみにフィリピンの財閥はスペイン統治時代からの流れによる、スペイン系と戦後の移民が立ち上げた華僑系に分かれているそう。
話はそれますが、こういった華僑系財閥の世界って、『クレイジー・リッチ』の世界そのままなんだろうなあ。知っている限りの華僑系お金持ちフィリピーノは、本当にクレイジーリッチ!日本にもお金持ちはたくさんいますが、次元が違う感じです。代々の資産家が多く、会社勤めではなく投資や財閥の役員などが多い様に感じます。
一方、外国人が多いエリアを離れると一変、フィリピン系の方がほとんどで、華僑系はほとんど見ない気がします。当たり前ですよね、国の人口の95パーセントはフィリピン人ですから。ストリートチルドレンでも華僑系っているにはいるんでしょうが、ほとんど見た事がない。※もちろんフィリピン系でもビジネス成功者やドクター職に就く方も多くいますが、比率・割合的に華僑系が多いという意味です。
奥深いフィリピン。フィリピンのリッチ層はまだまだ掘起こし甲斐がありそうなジャンルです。