モンテッソーリスクールもオンライン 海外モンテ校をオンラインで乗り切る
オンラインモンテ、残りわずか
我が家はフィリピンに住んでいたので、娘も2歳半からマニラのモンテ校に通っていました。昨年、コロナ禍で帰国し、マニラに戻るつもりだったので、オンラインでスクールを続行しています。それもあと残り一カ月弱。今のセメスターが終わったら、2年通ったスクールを退園予定です。コロナで帰国して一年経ったけど、まだまだ戻れる見込みも立たず、日本にいるのにオンラインメインもなかなか厳しい。娘も元気がありあまるタイプなので学校に行かせたいし、私もそろそろ自分の事に向き合いたい。2年通って、そのうちの一年は先生と二人三脚で進めた学校を終えるのは、かなり寂しい。コロナ禍という特別な状況下、学校、先生、生徒みんなが、初めての事を手探りで進めてきたので、何か特別なシンパシーさえ感じています。出来る事なら続けたい…。でも。
モンテッソーリの教具やメソッド
タイトルにもある通り、娘の通っていたのはモンテ校。ご存じの方もいるかもしれませんが、モンテッソーリの学校は、先生の指導の下、皆で同じ事をするわけではなく、朝学校に来たら、それぞれが今日やりたいお仕事(Work)を選んで行うスタイル。で、モンテッソーリスクールでは、モンテッソーリならではの教具を使います。ピンクタワー、ブラウンstair(茶色の階段?)、ステンシル、Movable Alphabets、スタンプゲーム、ナンバーロッド、ゴールデンビーズなどなど…。教具以外にも、sawing exercise(縫い刺し)、マグネット(どれが磁石でくっつくか)、葉っぱの形を観察するなど、モンテッソーリオリジナルのメソッドを下に、カリキュラムが進められます。
オンラインでモンテって出来るの?!
オンラインで困ったのが教具。マニラに残っている人たちは、学校から週に1回、必要なプリントやその週にやる教具がローテーションで回ってくるので、家では、学習環境を整えたら(この環境を整えるだけで、1記事をかけそう)、特に何かを購入する必要はないのだけど、我が家は日本からオンラインモンテッソーリを受けるスタイルでした。ただ、先ほども書いたように、特別な教具を使うことばかりがモンテではなくて、どちらかというと、日々の生活の中で出来る事がほとんど。お料理のお手伝いで野菜をカットする、タオルを洗う、たたむ、庭の植物を観察したり、観葉植物のお世話をしたり、他にも、何が水に浮くか浮かないかだったり、簡単な縫物や、針で穴をあけて紙を切り取るなど、自宅でも準備が出来るものがたくさんありました。なので、オンラインだけどモンテッソーリを継続しようと思いました。
毛糸を巻き付けて♡を作るワーク
葉っぱのカードから好きな形を選び、それに似た葉っぱを探してくるワーク
手作りモンテ教材
とはいっても、教具ももちろん使いたい。なので、先生にグーグルドライブにファイルを共有してもらい、プリントして教具を作っていました。カラーコピーして厚紙に貼ったり、手作りで作れる方法をシェアしてもらったり…。メタルステンシルはもはやメタルではなく厚紙で作りましたし、ナンバーロッドやスタンプゲームも本来は木材で出来ているけど、カラーコピーして厚紙に貼って作るので、何度も糊が剥がれて補強し直したり。あと、言語系統の教具はたくさん送られてきて大変だったけど、重宝しています。フォノグラムカード、サンドペーパーレター、アクションワード、ライミングワードなどなど、プリントしたものを画用紙にはって、カードを作っていました。
足し算引き算の概念を覚えるスタンプゲーム。ゲーム感覚。
数字の多い、少ないを見た目で覚えるナンバーロッド。
オンライン付き添いで得たものはあるの?
もちろんマニラに戻るつもりだったから続けようと思ったし、だからこそ、「今だけだ、今を乗り切れば」と思っていたんだけど、なんだかんだで1年…。いやはや、娘も母も頑張りました。こんなに長くやるとは思わなかったし、オンラインの付き添いがしんどくてキツイ時期もあった。しんどくてもう嫌だと夫にも何回も愚痴った。教具を作るのに、一晩切ったり、はったりした日もあり、カラーコピーが多くて、印刷代に戦いたり。本当にたくさんの教具を手作りで用意しました。
でも、「じゃあやらなきゃ良かった?」と聞かれたら、それは違うと断言できる。普通に学校に通っていたら知る事のなかったモンテスクールの教育方法や先生とのやり取り、コロナ禍で手探りで進めたオンラインスクールは、なんだかんだで楽しかったんです。そばで見守り、教具を手作りし、先生とも何回もZOOMで話し合った。本で読むだけの知識じゃなくて、経験しながらたくさんの事を学んだと思う。モンテで大事にしている考え方、部屋の構成、教具の意味と使い方、声掛けの方法や指示の出し方、そして娘と二人三脚で乗り切った一年間のオンライン。3歳から4歳の時期をそばで見守る事の出来た体験は何もにも代えがたい。マニラに戻る事を目標に頑張り、結果それは今のところかなわないけれど。これはある意味、お金では買えない財産だなあとしみじみ思います。
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