見出し画像

美術館さんぽ⑥ 三井記念美術館「バーミヤン大仏の太陽神と弥勒信仰」展におひとり様で行ってきた!

こんにちは、aicafeです。
40代、人生時計で14:00頃に差し掛かったところです。
これからの人生の午後の時間の過ごし方を模索中です。

日本橋で用事があったので、朝から出掛けて三井記念美術館に行ってきました。
ひさびさの美術館さんぽです。

エントランスは一階

現在開催中の展覧会は、「特別展 文明の十字路 バーミヤン大仏太陽神と弥勒信仰 ガンダーラから日本へ」展です。

シンガポールで勉強した仏教美術ど真ん中の展示ということで行ってきました。
充実したおひとり様時間を楽しめました!

10時開館の15分前には着いて、1階の入り口で待って並びました。わたしは3番目。休日の朝ということもあり、わたしの後にもどんどん人が並んでいました。大人気!
時間になると係の人が誘導してくださり1階から7階の美術館の入口までクラシックなエレベーターで上ります。チケット代は一般1,500円中学生以下は無料です。

展覧会は全て撮影禁止です。
それだけ貴重な展示品が多いのかと意気込みます。
落ち着いた館内には、開館まもなくでも大勢のお客さんで賑わっていました。

展覧会の目玉は東京初公開となるバーミヤン遺跡東西二体の大仏と壁画の描き起こし図で、重要文化財の玄奘三蔵像や、太陽神弥勒信仰についての展示がならびます。

まず初めは重厚なつくりの展示室Iに、太陽神の信仰に関する展示品。柱頭を飾ったスーリヤの像、仏伝浮彫「初転法輪」日輪浮彫などなどに、のっけから鷲掴みされます。

仏伝浮彫「初転法輪」は、仏陀が初めて説法をしたシーンを表した浮彫で、仏陀は法輪で表されています。場所は鹿野苑(サールナート)。学んだことが詰まっているので見入ってしまいました。

アジア各地での太陽神信仰とその流れを辿る試みも勉強になります。

東大仏の頭上に描かれていたのは、ゾロアスター教の太陽神・ミスラであるという説が有力視されています。インド地域においても、ミスラと同じ語源を持つミトラ神が古くから存在していましたが、紀元前2世紀頃にギリシアの太陽神・ヘリオスの図像がインドに伝わってからは、スーリヤが太陽神として後世まで信仰されました。本展覧会では、こうした太陽神の様々な姿や太陽神と仏教の関わりについてご紹介します。

https://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html

ガンダーラ美術弥勒菩薩像も多数展示されています。兜率天に住まう弥勒菩薩がアジアの各地でどのように描かれてきたのかを辿ることができます。興味深い!

「弥勒」とは、現在兜率天に住まい、釈迦入滅後の56億7千万年後にこの世に下生するという、いわば未来の救世主です。弥勒は2〜3世紀頃のガンダーラの地域において既に信仰され、その後バーミヤンを含む中央アジア、そして中国・朝鮮半島へと広がりを見せました。本展覧会では、弥勒信仰の源流とアジアへの広がりについてご紹介します。

https://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html

弥勒菩薩交脚像は、美しくて魅入ってしまいました。平山郁夫シルクロード美術館収蔵のもの。

パンフレットより。惚れ惚れしてしまう美貌

有名な、教科書にも載っている、あの重要文化財 玄奘三蔵像も見ることができます!

命懸けの旅で仏典を持ち帰った玄奘。
コテンラジオを聴いて、ぜひその探求の旅のスケール感を体感して欲しい!玄奘三蔵法師のイメージは全然変わります。

東京で初公開となる、今は破壊されてしまったバーミヤン遺跡の東西大仏の周囲に描かれていた壁画の描き起こし図は圧巻です。破壊されてしまったことへの悲しみが募ります。

大仏成分、ガンダーラ成分をしっかり吸収できる展覧会です!
2024年11月12日まで。ぜひ足を運ばれてはいかがでしょうか。

いいなと思ったら応援しよう!