相棒20 第17話「米沢守再びの事件」感想
米沢さんの米沢さんによる米沢さんの為の物語でした!!!!
もちろん全部が全部良い訳じゃ無いけど、キャラ回なので十二分に満足しました。
【感想】
《鉄道を巡る人々》
個人的な考えだけど、星川鐵道が残る可能性は低いと思う。
今回登場してた人達で、絶対的な廃線支持をしてた人はごまんといたけど同じくらいの熱量で継続支持に回っていた人は結局いなかった。
今泉さんも「双方話し合って納得のいく着地を模索しよう」と言っており、残したいけど難しいという事は理解していたんじゃないかと思う。
結局何が問題かって星川鐵道で利益が出ない事。
本当に人気ならば一般人もひっきりなしで来訪し、鉄オタとか関係なくせめて収益と損失がトントンになるはず。
でも利益が出ないから廃線になるし、そこで浮いたお金は市民に還元される施策にもなる。
文句を言う必要も無い。
今回の事件で一時的には廃線案は下火になるかもしれないが、本質的な赤字が改善された訳ではないので同じ事はまた起こる。
残したい側の意見は現実を考えない子供の意見でしか無い。
だからこそ、この台詞のカウンターが効いてくる。
利益ではなく"心"という部分。
だからこそ、心を殺して利益を取った被害者が女社長の卑劣な手段を知って憤る事にも納得がいく。
自分自身は鉄道について無知で思い入れが無いが、これを"相棒"に置き換えたら相当にしっくり来る。
職場で視聴の為に定時帰宅をしようとしたら、白い目で見られたり呼び出しを食らったり
「たかがドラマ、録画すれば良い」
というご批判をかなりの頻度でされる。
勿論社会人として失格なのは私の方だと思うが、それを自覚してもなお止められない想いはある。
まだたった10年の視聴だけど、それでも私はこのドラマに救われている。
このようにも言いたくなる。(言えない
《今泉さんの願い》
鉄オタとしても忌避すべきクズ鉄にまで扮して更に殺人犯の汚名を被り、旅館旦那の心を動かして市民を一致団結させて廃線案撤廃に舵を切ろうとする。
ここまで全部スジ鉄なので読めていました…ってオチなんだけど、ぶっちゃけ無理がある。
犯人だと名乗り出ても旅館旦那は心を動かさなかったし、動かしかけてたのは米沢さんの説得で、かつ特に賛成派に回った姿も見られない。
寧ろ世論的にもクズ鉄が鉄道を残す為に反対派を殺したようにしか見えないので、そんな鉄道は廃線にしてやれっていう流れになるかと思う。
良い話にしたいのは分かるが、少々強引。
《今週のMVP》
そりゃ勿論このお方、米沢守さんですよ!!
•死亡推定時刻の割り出し
•右京さんへの直TEL
•現場鑑識への口出し
•捜査一課の登場にビビる
•鉄道の知識になると早口で捜査一課を圧倒
•コテマリで信じられないくらい早口かつ複雑な台詞をワンカットで突っ走る
•逃げられた女房の話をする
•喧嘩を止めようとする警察官魂
更に前述した熱い台詞など、この段階で満足級なのに
満を辞して鑑識として一回限りの復活
これを最後に持ってくるのが心憎い。
サムネにもした米沢さんが鑑識服を着て歩いてくる姿の勝った感。
さながら引退したシルバーズ・レイリーがルフィ達を助ける為に久々に剣を持って闘うような少年漫画級の熱さがあった。
現場へ戻る気持ちは薄れてるっぽいけど、いつか復帰してほしいな…
まぁ犯人が女社長っていうのは唐突だったけど米沢さんがカッコよかったので良し。
【小ネタ&雑感】
•電話でサクッと米沢さんの状況を当てる右京
•米沢さんと出雲&青木のやり取り観たかった
•コテマリの初リアクションも観たかった
•岩下脚本と俺の冠城像が一致しまくってて良き
•「待ちぼうけ」の駅だよね?
•撮り鉄のクズ鉄を装ったスジ鉄
【次回について】
冠城殉職詐欺って事は最終回で死ぬみたい事は無さそうで逆に安心した。
内容も冠城メインかつ瀧本脚本という事で嬉しいけど、卒業シーズンなのに冠城メインの通常回が1回しか無いって…
神戸は3回はメイン回があったし、カイトも4回あった。
亀山は3ヶ月だから仕方ないとはいえ1回はあった。
なのに冠城は半年かつ最後の通常回で漸くメイン回っていう冷遇っぷり。
本当に残念。
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