中級者向け:Difyローカル設定 Mac&Windows
最近、ビジネスにおけるデジタルツールの活用がますます重要視されています。その中でも、Difyは多くの企業や個人が注目する最新のソリューションです。Difyはウェブ環境とローカル環境の両方で利用可能で、それぞれに独自のメリットとデメリットがあります。本記事では、Difyの基本機能と特長、そしてローカル環境の設定方法について詳しく解説します。
ローカル環境の設定は中級者向けに解説しております。設定が不安な方はウェブ環境での使用を推奨します。
Difyの解説記事はこちらから
AI BOOTCAMPではDifyについての解説記事を掲載しております。
Difyをまだ知らない方、振り返りをしたい方はぜひ記事をご覧ください。
Difyのウェブ環境とローカル環境のメリット・デメリット
Difyのウェブ環境とローカル環境には、それぞれメリット・デメリットがあります。以下にそれぞれの詳細を説明しますので、ご自分に合った環境でDifyを使用してください・
ウェブ環境
メリット
セットアップの簡便さ:
インストールやセットアップが不要で、すぐに使用を開始できます。
ソフトウェアの更新が自動で行われるため、常に最新の機能を利用できます。
アクセスの容易さ:
インターネット接続があれば、どこからでもアクセス可能。
複数のデバイスから同じ環境にアクセスできる。
バックアップとセキュリティ:
データのバックアップが自動的に行われる。
プロバイダーによるセキュリティ対策が施されているため、安心して使用できます。
デメリット
インターネット依存:
インターネット接続が必要なため、オフライン環境では使用できません。
接続状況によっては速度やパフォーマンスに影響が出ることがあります。
コスト:
サブスクリプション料金が発生することが多く、長期的にはコストがかかる場合があります。
データプライバシー:
データが外部サーバーに保存されるため、機密性の高い情報を扱う場合にはプライバシーリスクが存在する可能性があります。
ローカル環境
メリット
インターネット不要:
オフライン環境でも使用可能で、インターネット接続の状態に左右されません。
データプライバシー:
データがローカルマシンに保存されるため、データの機密性を高く保つことができます。
カスタマイズ性:
自分のニーズに合わせて環境を自由にカスタマイズできます。
デメリット
セットアップの手間:
ソフトウェアのインストールや設定が必要で、技術的な知識が求められる場合があります。
メンテナンス:
ソフトウェアの更新やバックアップを自分で管理する必要があります。
セキュリティ対策も自分で行う必要があり、手間がかかることがあります。
ハードウェア依存:
使用するデバイスの性能やストレージ容量に依存するため、高度な処理を行う場合には高性能なハードウェアが必要です。
ウェブ環境とローカル環境の選択は、使用目的や環境に応じて異なります。ウェブ環境は利便性とアクセスの容易さが魅力であり、ローカル環境はプライバシーとカスタマイズ性が重視されます。それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、自分のニーズに最適な環境を選ぶことが重要です。
Difyをローカル環境に設定する前に
Difyをインストールする前に、お使いのマシンが以下の最小システム要件を満たしていることを確認してください。
メモリ:4GB以上
CPU:2コア以上
また、Dify公式でもローカル環境設定の手順が掲載されています。
こちらも合わせてお読みください。
Google Chromeで日本語翻訳して読むことができます。
Mac&Windowsへのローカル環境設定
Anacondaのインストール
最初にPythonライブラリが必要なため、仮想環境を作ることができるAnacondaを準備します。
このページ右部にメールアドレスを入れ、Anacondaインストーラーを入手します。
入力したメールアドレスにダウンロードリンクが記載されていますので、リンクにアクセスし、ダウンロードします。
Anacondaについては特にインストール時に変更する項目はありませんので、そのまま進んでください。
Docker Desktopのインストール
次にDify公式が推奨している、Docker Composeを使用したオフライン環境構築を設定します。
インストールが完了するとサインアップウィンドウが出ますが、
【Continue without signing in】をクリックすればサインイン不要で起動できます。
無事ウィンドウが表示されたら、一度PCを再起動します。
Difyのインストール
PCを再起動したら、Docker Desktopのソフトウェアを再び立ち上げます。
その後、Anacondaを起動して、【Environments」に移動します。【Create】から新しい環境を作成します。名前は何でも大丈夫ですが、「Dify」とわかりやすいように設定します。
すべてインストールが終わったら、緑の再生ボタンを押して【Open Terminal】をクリックします。
次に出てきたウィンドウで、GitHubからDifyのプロジェクトをクローンします。
※Macではターミナル Windowsではコマンドプロンプト
git clone https://github.com/langgenius/dify.git
git cloneをEnterすると、インストールが進んでいきます。
Difyを起動
ターミナル・コマンドプロンプト上で、docker-compose.yamlファイルが入っているディレクトリまで移動します。docker-composeコマンドを使用してコンテナを起動します。
cd dify/docker
docker-compose up -d
コマンド入力後、起動が始まります。
起動後にSafariやGoogle Chromeなどのブラウザで以下のURLを入力して開くと、Difyのインターフェースが表示されます。
http://localhost/install
※初回の起動には時間がかかることがあります。
Difyの画面が表示されたら、管理者アカウントの設定画面でメールアドレス、ユーザ名、パスワードを設定します。
セットアップ後にサインイン画面に遷移するので、先ほど登録したメールアドレス・パスワードでサインインします。
WEB環境と同じ画面が表示されたら完了です。
なお、ローカル環境ではブラウザを閉じても、コンテナが動いている限り、Difyは終了しません。
終了するには以下のコマンドをターミナル・コマンドプロンプトに入力することで、起動中のコンテナを停止することができます。
docker compose down
Difyのアップデート
Github上のコードが更新されてDifyがアップデートされた時は、ターミナル・コマンドプロンプトに以下のコマンドを入力することで、Github上の差分をダウンロードして、コンテナを再起動します。
cdコマンドでdifyフォルダ内にあるdockerフォルダに移動します。
cd dify/docker
git pullによって差分をダウンロードします。
git pull origin main
docker compose downによって一度Difyを終了します。
docker compose down
docker compose pull
アップデートが完了したら、再び初回起動時に使った以下のコマンドをターミナルに打ち込むことで、またDifyが使えるようになります。
docker compose up -d
これからアップデードの度に立ち上げ直す必要があるので、一連の手順を思い出せるようにしておきましょう。
再起動のたびに、一応アップデートの手順を毎回踏んでおいて、アップデートがないかどうか確認した方が良いでしょう。
以上がDifyのローカル環境の設定になります。
冒頭でもお話しましたが、ローカル環境の設定は中級者向けに解説しております。設定が不安な方はウェブ環境での使用を推奨します。
ローカル環境はインストール設定やアップデートの更新、セキュリティ対策と自分で設定しなければなりませんが、オフライン環境でも使用可能になり、データの機密性を高く保ち、自分のニーズに合わせて環境を自由にカスタマイズできます。
ウェブ環境・ローカル環境の違いをしっかり理解して、自分に合った環境でDifyを更に有効活用していきましょう。
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