Difyのローカル環境設定:Mac & Windows向けガイド
ビジネスシーンでのデジタルツール活用がますます注目される中、Difyは最新のソリューションとして多くの企業や個人に注目されています。
Difyはウェブ環境でも使えますが、オフラインでの利用やデータ管理の自由度を求める方に向け、ローカル環境の構築方法を解説します。比較的技術的な手順が含まれますので、初めての場合はウェブ環境もあわせてご検討ください。
Difyの解説記事はこちらから
AI BOOTCAMPではDifyについての解説記事を掲載しております。
Difyをまだ知らない方、振り返りをしたい方はぜひ記事をご覧ください。
Difyのウェブ環境とローカル環境のメリット・デメリット
Difyのウェブ環境とローカル環境には、それぞれメリット・デメリットがあります。以下にそれぞれの詳細を説明しますので、ご自分に合った環境でDifyを使用してください。
ウェブ環境
メリット
デメリット
ローカル環境
メリット
デメリット
ウェブ環境とローカル環境の選択は、使用目的や環境に応じて異なります。ウェブ環境は利便性とアクセスの容易さが魅力であり、ローカル環境はプライバシーとカスタマイズ性が重視されます。それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、自分のニーズに最適な環境を選ぶことが重要です。
Difyをローカル環境に設定する前に
Difyをインストールする前に、お使いのパソコンが以下の最小システム要件を満たしていることを確認してください。
メモリ:4GB以上
CPU:2コア以上
また、Dify公式でもローカル環境設定の手順が掲載されています。
こちらも合わせてお読みください。
Google Chromeで日本語翻訳して読むことができます。
Mac&Windowsへのローカル環境設定
Anacondaのインストール
最初にPythonライブラリが必要なため、仮想環境を作ることができるAnacondaを準備します。
このページ右部にメールアドレスを入れ、Anacondaインストーラーを入手します。
入力したメールアドレスにダウンロードリンクが記載されていますので、リンクにアクセスし、ダウンロードします。
Anacondaについては特にインストール時に変更する項目はありませんので、そのまま進んでください。
Docker Desktopのインストール
次にDify公式が推奨している、Docker Composeを使用したオフライン環境構築を設定します。
インストールが完了するとサインアップウィンドウが出ますが、
【Continue without signing in】をクリックすればサインイン不要で起動できます。
無事ウィンドウが表示されたら、一度PCを再起動します。
Difyのインストール
PCを再起動したら、Docker Desktopのソフトウェアを再び立ち上げます。
その後、Anacondaを起動して、【Environments」に移動します。【Create】から新しい環境を作成します。名前は何でも大丈夫ですが、「Dify」とわかりやすいように設定します。
すべてインストールが終わったら、緑の再生ボタンを押して【Open Terminal】をクリックします。
次に出てきたウィンドウで、GitHubからDifyのプロジェクトをクローンします。
※Macではターミナル Windowsではコマンドプロンプト
git clone https://github.com/langgenius/dify.git
git cloneをEnterすると、インストールが進んでいきます。
Difyを起動
ターミナル・コマンドプロンプト上で、docker-compose.yamlファイルが入っているディレクトリまで移動します。docker-composeコマンドを使用してコンテナを起動します。
cd dify/docker
docker-compose up -d
コマンド入力後、起動が始まります。
起動後にSafariやGoogle Chromeなどのブラウザで以下のURLを入力して開くと、Difyのインターフェースが表示されます。
http://localhost/install
※初回の起動には時間がかかることがあります。
Difyの画面が表示されたら、管理者アカウントの設定画面でメールアドレス、ユーザ名、パスワードを設定します。
セットアップ後にサインイン画面に遷移するので、先ほど登録したメールアドレス・パスワードでサインインします。
WEB環境と同じ画面が表示されたら完了です。
なお、ローカル環境ではブラウザを閉じても、コンテナが動いている限り、Difyは終了しません。
終了するには以下のコマンドをターミナル・コマンドプロンプトに入力することで、起動中のコンテナを停止することができます。
docker compose down
Difyのアップデート
Github上のコードが更新されてDifyがアップデートされた時は、ターミナル・コマンドプロンプトに以下のコマンドを入力することで、Github上の差分をダウンロードして、コンテナを再起動します。
cdコマンドでdifyフォルダ内にあるdockerフォルダに移動します。
cd dify/docker
git pullによって差分をダウンロードします。
git pull origin main
docker compose downによって一度Difyを終了します。
docker compose down
docker compose pull
アップデートが完了したら、再び初回起動時に使った以下のコマンドをターミナルに打ち込むことで、またDifyが使えるようになります。
docker compose up -d
これからアップデードの度に立ち上げ直す必要があるので、一連の手順を思い出せるようにしておきましょう。
再起動のたびに、一応アップデートの手順を毎回踏んでおいて、アップデートがないかどうか確認した方が良いでしょう。
まとめ
もしローカル環境のセットアップが難しいと感じる場合は、まずはウェブ環境でDifyの基本操作を試してみるのがおすすめです。ローカル環境では自由度の高いカスタマイズや機密情報の安全確保が可能な反面、定期的な更新やトラブルシューティングが必要になります。
目的や環境、扱うデータの性質に応じて、ウェブ環境とローカル環境のどちらを選ぶか検討してみましょう。Difyをうまく活用して、生産性や情報管理の質をさらに高めていくことを期待しています。
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