IoT で使用する Amazon CloudWatch - その1
IoTを学ぶ時によくある題材として、Things/デバイスのセンサーで計測したデータをネットワーク経由でサーバに送信し、サーバはそれを受信してグラフに描画するというものがあります。
気温や湿度、気圧などの気象データを定期的に計測し、グラフで可視化するというのがこの例です。
このようにデバイスで計測したデータをどのように集めて保存するかという点については、IoTのシステムを構築する上で、Internet/サーバ側の設計のとても重要なポイントになります。
もし送信元のデバイスの数がとても多かったり、データの受信から先の処理で要求されるリアルタイム性が高い場合はいろいろな工夫をしなければなりません。しかし、気温、湿度、気圧を数台のデバイスで計測し、結果を1分おきにサーバに送信して保存、可視化するといった用途であればそれほど難しくありません。
Kanazawa IoT 第1回の勉強会では、親機にRaspberry Pi、子機にMONOSTICKとセンサーを使ったリモートセンサーを組み立てて、計測したデータをクラウドに送って可視化するというシステムを組み立ててみました。
この勉強会では、計測したデータを受信と可視化をするために、Amazonのクラウドサービス「Amazon Web Services」 のサービスのひとつである「Amazon CloudWatch」を使用しました。
Amazon CloudWatch は元々 Amazon Web Services のサーバの状態などを監視するために作られたサービスなのですが、「カスタムメトリクス」という外部から送信されたどのような値でも同じように保存、可視化できる機能が追加されてからは IoT を初めとするいろいろな用途に使われるようになりました。
次回から何回かに分けてこの「Amazon CloudWatch」の概要と可視化の方法、そしてIoTの用途で利用する場合に便利な機能などを紹介したいと思います。