わたしの歴史 その3

家が決まった。これでホームレスにはならずに済む。あとは仕事だ。

当時は正社員辞める直後、ということが大きかったからか、登録していた派遣会社からひっきりなしに仕事紹介の電話がかかってきた。正社員の経歴は派遣社員として働くにあたって大きなステータスとなる模様。
でも紹介されるものは自分が良いと思う条件がなかなか揃っておらず、ホームページ上の案件の方が条件がよかったので、そちらの応募ボタンを押しまくっていた。

過去のメールを見返したら12件応募していた。多いか少ないかはわからない。そのうち職場訪問に勧めたのは1件。職場訪問は全部で3社行ったけどうち2社は自分で応募した会社でなく、派遣会社から紹介された企業だった。めっちゃ電話にメールに仕事紹介してくるくせに自分で応募したものはなかなか進めなかった。

職場訪問で訪れた3社は全て採用通知をもらった。自分で応募した時給1,600円の案件とあと二つは1,700円と1,750円。これだけ見れば時給1,750円行けばいいじゃんって話だけど、自分で応募した企業は過去に3回採用試験に落とされた会社だった。新卒で1回、中途で2回。(この時点でどの企業かわかった人もいるかもしれない)

すごく悩んでたところ1,600円の案件の担当者から電話が来た。本当はそこに行きたいけど時給が安いのがネックと伝えた。そうしたら一度交渉しますと電話を切った。再度かかってきた電話に出ると1,650円で進めますと言われた。1,750円に若干後ろ髪を引かれながら、職場訪問をした中で唯一自分が応募した案件、そして今まで振られ続けた会社に決めた。

こうして私はとても恵まれた物件を契約し、派遣社員とはいえ、新卒では叶わなかった夢を数年越しに叶えた。

正社員で働いていた会社の人たちは、私のことをきっと「東京まで出てきたくせに耐えられず辞めていった根性のない奴」と言っていることでしょう。出勤最終日は同じグループの先輩二人とも早退と有休で終業時間にいなかったし。
今思い返すと、その人たちはきっと私のことが羨ましかったんだろうなって。閉鎖的な会社を抜け出し、やりたいことを掴んだ私を。そう思えるくらいには、私も逞しくなりました。

外の世界を見るって大事なんだなって、正社員を辞めてから強く感じている。自分の世界はなんて狭いものだったのだと。週末秋葉原にいるだけでも、まだまだ自分の世界の狭さを痛感させられてる。

さあ、わたしの歴史に光が差してきたところで、一区切りとしましょうか。続きはどんな風に書いていこう。書きたいように書いていって、あとからちょこちょこ編集を繰り返す気がしてる。
まあまあ気ままに、書き進めてみようと思います。

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