8月10日 市立伊丹高校演劇部の皆さんと座談会をしました
<アイホールでは市民の方々と舞台芸術をつなぐ取り組みをしています。
今回、その取り組みに実際に参加した市民の方々の赤裸々な意見を聞くため、座談会を行いました>
🤓アイホールがなくなるかも!?と聞いてどう思った?
・建物自体を潰すと思ったけど建物が残っていて、使い道が変わるというだけなら安心かなという風に思った。
他のこともしつつ、演劇としてまだ続けることができるのではないかという期待があった。
・高さを生かしてクライミング施設になると聞いて「は!?」と思った。
「いらん!!」と思った。
入場料をとってクライミング施設にしたところで人が来るのかな?
別の施設にしたところで市民が来るとは思えないし、人がたくさん入るだろうとは思えなかった。
🤓学校で利用するまでにアイホールの存在を知っていた?
・知らなかった。行ったことない。駅の一部だと思っていた。
・外にお客さんが並んでいたりするけど、演劇部に入るまでその現場を見ることがなかったから、使用している施設だと思わなかった。
<伊丹市の中学校と高校には、アイホールから、ワークショップ、技術講習会、戯曲講座の募集が来ます。
そして、実際に公演を打つ、アイフェスというイベントがあります。
演劇部の生徒たちは、そうした機会でアイホールのことを知ります>
🤓初めてアイホールを利用した印象はどうだった?
・広かった。
・昨年のアイフェスで照明をやった。
コンクールではスタッフさんへ指示を出すだけだけど、アイフェスではアイホールの方々の優しさで、機材を触れるという貴重な経験をさせてもらっている。
機材を自分で動かせるということのすごさを感じた。
普通ではできない。コンクールでは触らせてもらえない。
コンクールでは口で言うことでタイムラグがあって、ものすごく練習してきた「今ここ!」のきっかけを逃す。
<ワークショップでは他校の生徒との混合チームで、全国大会経験者の演劇部顧問や関西小劇場の第一線で活躍する劇作家・演出家とともにお芝居の作り方や演技の手法などについて学びます>
🤓ワークショップの内容はどうだった?来年もあったらいいなと思う?
・来年もできればやりたい。楽しかった。色々学べることがあった。
・中学生からあの舞台に立てることがすごい。
大人になってからあの舞台に立てるかと言ったらそうではない。
🤓アイフェスはどうだった?
・アイフェスは一番楽しい!アイホールのスタッフさんが優しい。
自分たちが作りたい舞台のために動いてくれる。
コンクールだと上演数が多く他の学校との兼ね合いを考えた上で照明を作ったりするので、やりたいことが限られる。
・アイホールのスタッフさんはめちゃくちゃ考えてくれる。
自分たちの意見を取り入れた上でより良いものを提案してくれる。
よそのスタッフさんが悪いと言うわけではないけど、アイホールのスタッフさんは特にとても身近で親身になって応えてくれる。
無茶にも応えてくれる。
・昨年はコロナの影響でアイフェスがなかった。
今年は人数制限があり直接劇場で観られない公演もあったけど、アイホールのスタッフさんが手厚くフォローしてくれて、DVDだけでも他校の演劇を観ることができた。
・コンクールのリハーサルは、仕込み(必要な道具や機材を準備すること)みたいな感じ。25分という短さ。
でもアイフェスはリハーサルが3時間もある!
・私たち(演劇部)をプロの劇団かのように扱ってくれる。
カルチャー稽古(スタッフに見せる稽古)があって、リハーサルがあって、通し(全体を通して確認する稽古)も絶対1回あって、本番を迎えられる。
段階を踏んでくれるのはアイホールだけ。これめちゃ大事。
リハーサルのありがたさを感じられる。
今年はコロナでカルチャー稽古がなかったけれど、部室で撮った映像を確認してくれて、それがカルチャー稽古の代わりになった。
スタッフさんが一度見るという段階を必ず挟んでくれる。
・照明で色を変えたいとかイメージが違うと思っても、コンクールなどでは時間が少ないことで発言をためらう。
この色じゃないけどどんな色とも言えない時など、アイホールは細かな表現の違いを汲んでくれる。
コンクールだと時間制限など色々な要素が重なり、言っちゃいけないのかなと思って妥協や諦めが多くなる。
アイホールはとことん付き合ってくれる。お互いのすり合わせが濃い。
育てようとしてくれていることをすごく感じる。
・初心者だからわからないことが当たり前、という迎え方でやってくれる
🤓学校のステージと比較してどう?
・比べ物にならない。声の通りが違う。
・お客さんとの距離感が違う。
舞台と客席の段差がお客さんとの境を生むけれど、その段差を変えられるので自由度が高い。
とても良い劇場だと思う。
・照明設備の違いがあって印象が違う。
暗転が完全に真っ暗になる。
🤓今後自分たちの舞台発表が学校だけしか使えないと言われたらどう思う?
・他校との関わりや他校の発表を観る機会がなくなるのは、新しい吸収がなくなるから嫌だなと思う。
創作過程で他校の生徒と知り合えるのが良い。
・学校の設備とは比べ物にならないほど整っているから、アイホールで自分たちの舞台をしたい。
🤓顧問の先生へ:アイホールでの生徒の様子を見て、どうでしたか?
・みんなキラキラしている。
4校合同でチームを分けるので、他校の生徒と一緒にできるというのがすごく良い。
経験がない教師にとっては、アイホールスタッフがいてなんでも相談でき、アドバイスをいただけるのが安心できる。
(顧問の先生は今年着任され、演劇部の顧問は初めてです)
・私(元顧問)も全く演劇の経験がなく顧問を持った。それが20年続いた。
その中で演劇を志す生徒も出てくれた。
それはアイホールのおかげで、アイホールのスタッフさんにお任せしておけば生徒はいくらでも吸収してくれる。
アイホールにさえ放り込んでおけば大丈夫!
高校生の伸びる力ってすごくて、勝手に刺激を受けて自分のものにしていってくれる。
顧問としてありがたい場所。演劇を志す生徒にとってとても良い場所。
🤓みんなは演劇部員として興味を持ってくれているけれど、お家の方はどう考えている?
・話はしている。私たちに実感がない以上に、親はもっと実感がない。
🤓最後に話しておきたいことはある?
・演劇に触れたのは高校になってから。
先輩が出ているのはすごいなと思ったし、自分の思っていた今までの演劇はお遊戯会みたいだなと感じた。
観たときにすごい!と思った。
コロナの影響で初めてのアイフェスを劇場で見ることは叶わなかったけど、DVDで観ることができて、距離の近さが映像越しでも感じられた。
・舞台機構の凄さ。高さが変わることに驚いた。普通じゃない。
・ワークショップで照明を実際に触らせてくれた。
普通は触れない機材を触らせてもらえる機会をいただけることがすごい。
学校でも十分に感じるが、アイホールで触るともっと楽しい!
技術面や色の綺麗さなど、知ってしまったら比べられない。
・中学でワークショップやアイフェスを経験した。
中学生が他校や高校生の芝居を観る機会はそうそうない。
それをアイホールが与えてくれた。
・アイフェスで観た劇で高校を選んだ。
そこで観ることができて、市高でアイフェスに出たくて進学した。
アイホールがその場所を提供してくれた。
だから本当になくなって欲しくない。
伊丹市の学校に通った理由がアイホール。
<座談会に参加してくださった皆さん、ありがとうございました。
アイホールと関わった市民の方の率直な意見を聞くことができる、有意義な時間をいただきました>