見出し画像

【単元別_50問】AWS認定AI プラクティショナー[AIF-C01版]の過去問・類似問題_Guidelines for Responsible AI


はじめに

本記事は、最も効率的にAWS認定AI プラクティショナー[AIF-C01版]を合格したい人に向けた記事です。

AWS AIプラクティショナーは、AWSのAIサービスや機械学習の基本的な知識を問う試験で、5つの主要カテゴリに分類されています。

合計85問のうち、合格点は概ね7割(60問正解)ですので、各カテゴリのうち比重の大きな出題範囲を確実に固めるのが合格への最短距離です。

そのため、満遍なく対策するのではなく、割合が最も大きいカテゴリから優先的に学習を進めるための教材を作成しました。

カテゴリ別の出題傾向


AWS公式ガイドラインより

AWS AIプラクティショナー試験の設問割合を見ると、以下のカテゴリが他と比較して大きなウェイトを占めていることが一目瞭然です。
・Applications of Foundation Models
・Fundamentals of AI and ML

本Noteでは、Guidelines for Responsible AIのカテゴリで最頻出の問題に絞って問題集、解説を作成しておりますので、下記の方はぜひご活用頂ければと思います。

■対象者
・既に学習を進行しており、Guidelines for Responsible AIのカテゴリが苦手と特定できている方

各カテゴリの内容(参考)

こちらは各カテゴリの概要です。

  1. Fundamentals of AI and ML

    • AIと機械学習の基礎的な概念を理解することを目的とします。

    • 機械学習モデルの仕組みやトレーニングの基本、AIの歴史などが含まれます。

  2. Fundamentals of Generative AI

    • 生成AIの理論と応用について学びます。

    • GANや拡散モデルなど、画像やテキスト生成技術の基本を理解することが目標です。

  3. Applications of Foundation Models

    • 近年注目されている大規模言語モデル(LLM)や、Amazon Bedrockを活用した実世界での応用例に焦点を当てます。

    • 特に企業でのカスタマイズや、特定ユースケースにおける活用方法が試験で問われることがあります。

  4. Guidelines for Responsible AI

    • AI利用時の倫理的側面や、責任あるAI設計・運用に関するベストプラクティスについて理解することを目的とします。

  5. Security, Compliance, and Governance for AI Solutions

    • AIソリューションを設計する際に必要なセキュリティおよびコンプライアンスについての知識を問います。


下記の練習問題をマスターすれば、Guidelines for Responsible AIのカテゴリの内容はほぼ網羅できるはずです。
初めの5問を無料開示いたしますので、クオリティに応じて購入判断を頂ければと思います。

練習問題 50問


問題1
銀行がローン承認システムにAIモデルを導入しましたが、過去のデータに基づく精度は高いものの、多様な属性を持つ新規申請者に対する精度が低下しています。この問題の原因として最も考えられるものは何でしょうか?


a. 高い分散と低バイアス
b. 過学習(オーバーフィッティング)
c. 未学習(アンダーフィッティング)
d. 高いバイアスと低分散



正解
b. 過学習(オーバーフィッティング)

解説
過学習(オーバーフィッティング)
過学習とは、モデルがトレーニングデータに過度に適合し、新規データへの一般化能力が不足する状態です。この場合、モデルが過去のパターンに強く依存しており、多様な属性の申請者に対して柔軟に対応できていないことが問題です。モデルの一般化性能を向上させるためには、特徴選択やトレーニング方法の見直しが効果的です。

他の選択肢の解説

a. 高い分散と低バイアス
過学習の状態に近いが、直接的な原因としては「過学習」と表現する方が適切です。

c. 未学習(アンダーフィッティング)
未学習はモデルがデータのパターンを十分に学習できていない状態で、該当しません。

d. 高バイアスと低分散
単純なモデルが誤った仮定をしている場合に発生し、今回のケースとは異なります。

参考
オーバーフィッティングとその対策 - AWS



問題2
気候変動予測モデルの透明性を高めるため、オープンソースのAIモデルの利用を検討しています。透明性を考慮する際のオープンソースの主な利点は何でしょうか?


a. コードを公開しており、誰でも確認および修正が可能である
b. すべての予測に対して自動で解釈を提供する
c. 自動的に商業利用が可能なライセンスが付与される
d. 専有モデルと比較して精度が高い



正解
a. コードを公開しており、誰でも確認および修正が可能である

解説
コードの公開による透明性向上
オープンソースモデルの大きな利点は、コードが公開され、研究者がその動作を理解し、必要に応じて修正できる点にあります。これはAI開発における透明性と説明責任を強化し、特に科学分野での共同研究や改善が促進されます。気候変動のような公共の利益に関わる分野では、この透明性が成果の信頼性を向上させる要素となります。

他の選択肢の解説

b. 予測に対する自動解釈
オープンソースモデルに自動解釈機能が必ずしも備わっているわけではありません。

c. 商業利用が可能なライセンス
オープンソースでも商業利用に制限がある場合があり、ライセンスの確認が必要です。

d. 専有モデルよりも精度が高い
精度はモデル設計に依存し、オープンソースかどうかは直接の関連がありません。

参考
オープンソースAIの透明性と利点 - AWS





問題3
ある高度な防犯システムが、周囲環境の変化に即応するAIモデルの実装を計画しています。このシステムには、迅速な判断とともに、その判断の根拠を説明できる透明性が重要視されています。リアルタイム対応型のAIシステムで、安全性と説明可能性の両立を図る際に、通常発生するトレードオフはどのようなものですか?


a. モデルの説明性が向上するものの、判断速度が落ちるリスクがある
b. モデルの判断精度が高まる一方で、透明性が完全に失われる
c. モデルの説明が複雑になるが、透明性が欠如する
d. 安全性と透明性が完全に両立し、トレードオフは不要



正解
a. モデルの説明性が向上するものの、判断速度が落ちるリスクがある

解説
リアルタイム処理を要するシステムでは、透明性と処理速度のバランスに課題が生じることが多くあります。たとえば、意思決定のロジックが分かりやすいルールベースのモデルは、ディープラーニングなどの高速な「ブラックボックス」モデルと比べ、処理速度がやや遅くなることがあります。このようなシステムでは、適切な説明が求められる場面で速度低下を受容し、安全性と透明性の最適なバランスを取ることが重要です。

他の選択肢の解説

b. 精度が向上するが透明性が完全に失われる:高精度なブラックボックスモデルもありますが、透明性を重視する場合、無条件に透明性を犠牲にするのは不適切です。

c. 透明性が低下する一方で、判断が複雑になる:透明性の低下が判断の複雑化を引き起こすとは限らず、今回のケースには不適合です。

d. 安全性と透明性の両立:実際の運用では、リアルタイム対応において速度、透明性、安全性のバランスが必須です。

参考
AIの責任ある利用ガイドライン - AWS Well-Architected





問題 4

AI分析を活用した人材管理部門が、特定部署における従業員離職の予測精度が他の部署と大きく異なることに気づきました。この状況を分析し、原因を特定するために最も適した手法はどれでしょうか?


a. Amazon Pollyを用いたリアルタイムでのモデル監視
b. 部署ごとにモデルの精度を分けて評価するためのサブグループ分析

c. モデル精度を上げるためのハイパーパラメータの自動チューニング

d. Amazon Transcribeを用いたトレーニングデータの品質向上




正解
b. 部署ごとにモデルの精度を分けて評価するためのサブグループ分析
解説: サブグループ分析を行うことで、異なる部署ごとにモデルのパフォーマンスを評価できます。これにより、特定の部署において予測精度が低い原因(例えば、データの偏りや特徴量の不足)を特定し、改善策を講じることができます。
参考: サブグループ分析による予測精度向上

他の選択肢の解説

a. Amazon Pollyを用いたリアルタイムでのモデル監視
解説: Amazon Pollyはテキストを音声に変換するサービスであり、リアルタイムでのモデル監視には適していません。モデルのパフォーマンス評価には直接関係がないため、この選択肢は不適切です。

c. モデル精度を上げるためのハイパーパラメータの自動チューニング
解説: ハイパーパラメータのチューニングはモデル精度を向上させる手段の一つですが、問題の原因がデータの偏りや部署ごとの特性にある場合、まずはサブグループ分析を通じて原因を特定することが先決です。チューニングはその後のステップです。

d. Amazon Transcribeを用いたトレーニングデータの品質向上
解説: Amazon Transcribeは音声データをテキストに変換するサービスです。トレーニングデータの品質向上には他の手段(例えば、データクリーニングや特徴量エンジニアリング)が必要ですが、音声データをテキストに変換することが直接的な解決策にはなりません。




問題5
ある企業がAIを使って採用候補者の職務適性を評価していますが、男性候補者が優先的に高評価を受ける傾向が見られます。この評価の偏りを検出し改善するために有効なSageMaker機能はどれでしょうか?


a. モデルの精度向上のための自動ハイパーパラメータ調整
b. 人による意思決定の監査を行う
c. 本番環境におけるモデルのパフォーマンスをリアルタイムで監視する
d. グループごとの予測結果を比較して公平性を評価する


ここから先は

26,968字

¥ 600

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?