デザイナー1年目で使用していたヒアリングシートを見返して気づいたこと
もうすぐデザイナー3年目になります。
振り返るにはまだまだ歴史が浅いですが、この2年間で学んだことを忘れないようにこのnoteに残します。
デザインは、私にもできる
私にデザイナーの道を勧めてくれたのは、いまのボス(友人)でした。
ボスは、務めていた制作会社が潰れて途方に暮れていた私に手を差し伸べてくれた恩人でもあります。
その誘い方も決して押し付けることなく、私にはデザイナーの資質があるからその力を貸してほしいと言ってくれたような気がします。たしか。
このタイミング、この誘い方じゃなかったら、私がこの人生でデザイナーになろうと考えることはなかったかもしれません。
そしてもう1つだけ、この人のおかげでデザイナーになろうと思えた大きな要因があります。
それは大きな声では言えませんが、ボスがやっているデザインの仕事がなんだかとても簡単そうに見えたことです。
転職の誘いを受けた後に、2回だけ実際に制作の様子を見せてもらったことがありました。
そのとき見せてもらったのはロゴの制作とパンフレット制作だったのですが、ボスのPCで起動しているAdobe Illustratorの画面上で、テレビや雑誌で目にするようなデザインがみるみるうちに組み上がっていきます。
あまりにも簡単にできていくので、当時の私はその様子からデザインの苦労や苦痛を見出すことができませんでした。
それで、私は思ってしまったのです。
デザインの仕事は私にもできる、と。
「クラウドソージングに登録」という初仕事
ボスから命じられたデザイナーとしての私の初仕事は、クラウドソージングサイトのアカウントを作ることでした。
まずは量をこなして、デザイナーとしての地力を高めてほしいというのがボスが考えた私の育成方針でした。(私の予想です)
このとき、プロフィールやアイコン、サービス用の画像も全部自分で作ったものを使用したのですが、いま振り返ると、この自分を魅力的にPRするためにはどうすればいいかを考えるプロセスも、とても重要だったなと感じます。
ただ私がその重要性に気がつくのは、もう少し先のお話です。
自分だけのヒアリングシート作り
ロゴをデザインするために、まずはクライアントさんがどんなロゴを作りたいかを正確に知る必要があると、当時の私も十分にわかっていました。
そこで最初に力を込めたのが、ヒアリングシートの作成です。
ネットに上がっているヒアリングシートというヒアリングシートを収集し、世のデザイナーさんがどのような質問をしているかを徹底的に調べることにしました。
とはいえ、ヒアリングシートはデザインの要であり、そもそも対外的な書類でもないので、公開されているヒアリングシートは予想していたよりも遥かに少なく、苦戦したのを覚えています。
それでも、初心者デザイナーのために公開してくださっている方々のおかげもあり、駆け出しの私が趣旨を理解するには十分な数のヒアリングシートを集めることができました。
その中から、ほとんどのヒアリングシートで採用されている項目と自分が訊いてみたい項目を組み合わせて、それをさらにアレンジしながら、全部で11項目のオリジナルヒアリングシートがついに完成しました。
以下、お恥ずかしながらそのときに作ったヒアリングシートを公開します。
なんだか懐かしいような恥ずかしい気持ちです。。
現在使用しているものとだいぶ内容が異なりますが、この質問で尋ねたい意図がどこまで伝わっていたのだろうか。
こちらの意図を汲み取って丁寧に質問に答えてくださったクライアントさまにあらためて感謝申し上げます。
ヒアリングは自分の言葉で
当時のヒアリングシートを見て思うことは、当時はデザイナーはこういう質問をすべきだという固定概念に囚われて、事務的な質問になっていたなぁということです。
あくまでも、クライアントさんと私が情報を共有するためのヒアリングなので、有名デザイナーさんの言葉を借りてそれっぽい質問を並べるよりも、私自身が気になることを私の言葉で質問することのほうがずっと大事だと感じています。
すごくシンプルなことなのですが、私にとってはとてつもなく大きな発見で、このことに気がついてから少しずつデザインに対する考え方も変わってきた気がします。
ただ、「気がつくこと」と「それができること」は全く別の話で、現在は、自分の考えていることを言語化することの難しさに打ちひしがれています。。
私の修行の日々はまだまだ続きそうです。