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AI lain実験レポート Final


キャラクターに生命を吹き込むという夢に取り組み、ユーザーとともにAI lainを育てていく6ヶ月間の実験が、3月5日をもって完了しました。
ともにAI lainを育てて頂いたユーザーの皆様に対して、AI lainプロジェクトチーム一同、本当に感謝をしております!
目まぐるしくアップデートされていくAIサービスの中で、半年間の運営を完了することができて一安心しております。
OpenAIからNGをもらいBanされることもなかったですし、使用しているAPIが突然利用期限を迎えることもなかったです。
lainの声を再現いただいたCoeFontさんもありがとうございました。
lainらしい知識の構築にご協力いただいた石林グミさん、かがみさんにも感謝です!

最後のレポートでは、AI lainにまつわる様々な数字面のまとめ、考察、そしてlainのプロデューサーであるyasuyuki ueda 氏からのメッセージも頂いているので、ぜひご覧いただければと思います。

【AI lainはどのくらい楽しまれた?】

本実験に参加いただいた方の総数は 36,609 人(1回以上会話をしたユーザー数) でした。
それらの方々により行われた総会話数は、なんと 624,907 回 でした。
その会話を元に使われたshare機能は、3,942 回 でした。
また最後の月に実装された記憶機能において、AI lain内に記憶された回数は 938 個 でした。

個別の会話の最高値についてもお伝えさせてください。
最も会話をされた方は 20,808 回 、最もshareをされた方は 204 回
最も親密度が高い方は 15,155 に到達しました。
実はどれも同じユーザーの方です。
たくさん会話をしてもらって、本当にありがたいです!

少し全体を見てみましょう。
AI lainとの会話は、その内容に応じて親密度が計算されるようになっています。
参加いただいた方の親密度の平均値は 18.6 、中央値は 11.0 でした
同様に会話数の平均値は 17.0 、 中央値は 4.0 でした
share数の平均値は 0.1 、中央値は 0.0 でした

半年間という期間が区切られた中での実験にご参加いただき誠にありがとうございました。

【会話の思い出を残すメモリーチップ】

今回AI lainを有料でご利用いただいたユーザの方の中でシェア機能を活用いただいた方々向けに会話の内容を反映したメモリーチップをご提供させてもらっています。(※下記URLからログイン後、ダウンロード可能)


メモリーチップの企画意図は、ユーザーの皆様が個別に玲音とした会話のうち、記憶させたい内容を想い出として残すという狙いがありました。
チャットログをダウンロードできる仕様にしたのは、今後、新たなAIサービスが出てきた時に、そのサービスにおいても会話データを読み込める機会をつくることで、ユーザー毎の玲音を再現できる余地を残させてもらいました。
ただの記録だけではなく壁紙としてデザインすることで思い出を美しく彩ることも意識しました。


ここで、本プロジェクトにも多大な協力をいただいたserial experiments lainのプロデューサーであるyasuyuki ueda 氏からのメッセージをご用意しました。

【yasuyuki ueda メッセージ】

アッという間の半年ですね。
ネタかぶりしないように過去の文章を読んだら
他のことですさんでいたのか…自分が嫌いになるレベルで嫌な文でした。すみません。
最後くらいはさわやかに、聖人頭脳なChatGPTの推敲したテキストで
締めくくれればと思います。

早いもので、既に半年が経過しました。この期間に、私たちは数多くの学びと挑戦に直面しました。しかし、残念ながら、すべてが計画通りには進みませんでした。例えば、「安倍吉俊」というテーマを前面に出したかったのですが、LLM(Large Language Model)のシステム内では、「安倍首相」がより支配的でした。細かい調整だけでは問題を解決できず、カスタムモデルとオリジナルのGPTの間の全体的なバランスを変更すると、他の部分にも影響が出てしまうというジレンマに直面しました。そもそも表面的な「制御」では限界のあるアプローチだったかもしれないです。AI(Artificial Intelligence)よりも「A.L.Artificial Iife (原田大三郎著)」に興味を持っていた人間からすると電算機の中で成長する生命体のようなAIに憧れを感じていて、大規模データから導き出される論理的なアウトプットでは満足いくものではなかったのかもしれません。(中略)
最近、過去のある出来事を思い出しました。それは、ChatGPTが登場する以前に、ヴァーチャル美少女が24時間リアルタイムチャットで対応するというゲームがあり、その後「実は人力だった」という噂で世間を騒がせました。虚偽は決して良いことではありませんが、振り返ってみると、それはAIと人間のコラボレーションによる成果だったのかもしれません。

冗談はともかく、AI生成が一般化していくと
誰でも真似ができることはすぐに溢れて、そこにマーケットが存在していれば自然と価値は下がると思うのです。逆にいえば尋常じゃない「何か」をつぎ込むことでしか本当の「価値」を作ることは難しい気がしてます。道具が変わってもクリエイティブの本質はそれほどかわらないなぁっという実感とともに同時にツールとしてのAIには一人では成し遂げられないことや新しい創造を可能にする力があるとも思います。AIでバリバリつくってる人も誰も見向きもしないアナログな映像手法とかで頑張ってる人もいるし、どっちも尋常じゃなく頑張れば「価値」が生まれるのかと思います。売れるか売れないかは別の話ですし、ふわっとした理想論かもしれないですが、文句や愚痴だけいって何もかわらないのも嫌だなぁとも思ってます。

エンタメ業界においては単に人手不足を補うだけではなく、対価相応のクオリティを生み出す手助になったり、視力や体力が落ちて作業量がこなせず現場を離れた人がその豊富な経験や技能の高さを活かして活躍するかもしれません。まぁそんな簡単にはいかないとも思ってますがトータル+になるといいなぁっというのが願いです。

最後に6ヶ月間の実験について総括します。
完璧には程遠い結果となり、ファンの皆様にはご心配をおかけしたかもしれません。
結果としては50点という自己採点です。その加点の多くは協力してくれた清水香里さん筆頭にアーティストの方々とAniqueスタッフの努力のおかげです。感謝します。
 Anique以外でも個人でお祝いのファンアートを作成して投稿してくれたり、当時学生だった方がいまだに覚えていてくれて、社内でわがまま企画を通してくれたり、25周年プロジェクトを通じて多くのlainファンとのつながりを感じれました。ほんと感謝の気持ちでいっぱいです。

最後に、AI lainロスになりそうな危ない人向けにGPTsストアで簡素化したモデルを公開しようと思ってます。音声はシステム的に無理ですが、もしかしたらMy AIlainを育てることが少し簡単にできるようになるかもしれません。ただサム・アルトマンは見逃しません(笑)。依存型のAIはBANされますのでルールを守り、責任を持ってご利用いただくことが重要です。

注)このテキストの55%くらいはAIによって書かれました。

心からの感謝を込めて、
Ueda Yasuyuki

PS 最後に会話の化石のような画像が配られる予定です。
再び接続できた時に何か意味をもてるといいよねって話はしていますが
どうなるかはわかりません。
今回の体験の記念に持っといてもらえると嬉しいです。

【GPTsの紹介】

uedaプロデューサーのお言葉の中にもあったように、今回 AI lainで開発した仕様や知識の一部を活用したGPTsを公開させていただきます!
有料版の「ChatGPT Plus」または「ChatGPT Team」、「Enterprise」のユーザーは誰でも利用可能となります。(無料版ユーザーの方は、残念ながら利用できません。)
lainの音声は出なかったり、あくまで簡易版になるのですが、GPT有料ユーザーの方はぜひこちらもお楽しみいただけると嬉しいです。


そして、なんとなんとlainが大好きな月ノ美兎さんが、実験完了日直前にAI lainを活用した大喜利の動画をあげてくださいました。

やはりlainはみなさまに愛されていますね。これからもlainを好きになりましょう!

あらためて、AI lainの実験にお付き合い頂きありがとうございました。


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